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開きはじめた! サウジアラビア新“女性”市場

2019年11月14日

世界有数の産油国、サウジアラビア。経済は石油に大きく依存、その価格に左右されるため、そうした状況からの脱却を目指して、2016年に国家戦略「ビジョン2030」が策定された。そこでうたわれた、さまざまな改革の一つが、社会における女性の活躍だ。その一環で女性に運転免許の取得が解禁されたことに伴って、女性専用のドライビングスクールが開校したほか、自動車販売にも好影響を与えているという。女性の社会進出により、彼女らをターゲットしたビジネスは広がりを見せている。サウジアラビアで開きはじめた新たな市場にどのような可能性があるのか取材した。

(11分40秒)

テキスト解説を読む

テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図の上で回転する、中が空洞になった地球儀から、もうひとつ地球儀が飛び出す。 拡大表示された地球儀の横にタイトルが現れる。 「世界は今ジェトログローバルアイ」

映像説明: スタジオ。 地球儀と世界地図の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。首元からギャザーのあるふんわりとした薄いピンク色のブラウスに、全体にフリルがあるベージュのスカート姿。

テロップ: 八木 ひとみ(やぎ ひとみ)

八木(やぎ)キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 中東最大の産油国、サウジアラビア。3年前に政府が発表した、石油に頼らない国づくりのための国家戦略「ビジョン2030」で、いま、この国は変わろうとしています。 今まで限定的だった、女性の社会進出の機会も、拡大しつつありますが、そこには、どんなビジネスチャンスが眠っているのでしょうか?

テロップ: 開きはじめた! サウジアラビア新“女性”市場

映像説明: 波型の鉄板が貼られたアーチ状の天井。その下には広い空間が広がる。天井にはいく筋もの配管が通り、等間隔でたくさんのライトが取り付けられている。つり下げられた大型モニターには、緑の背景に白いアラビア文字と刀が描かれたサウジアラビアの国旗の映像が映し出されている。 会場の中。何台もの自動車が展示されている。白いSUV車の隣には、白や黒や赤のセダンタイプの車が並び。奥には赤い車体のクラシックカーも見える。車の前には黒い革張りのソファーセットも置かれている。ネームプレートを首から下げた男性やケータイ電話を耳にあてた男性が歩くなか、黒い民族衣装“アバーヤ”に身を包んだ2人の女性が展示車両を見ている。

テロップ: 2019年8月27~29日(にじゅうななからにじゅうくにち) PINKISH 2(ピンキッシュ ツー)

ナレーション: サウジアラビアの首都、リヤドで、女性をターゲットにした自動車の見本市が開かれた。

映像説明: 展示車両の前。黒い車体に日産のエンブレムと「ALTIMA」と書かれたプレートがついている。アバーヤに身をつつむ女性たちが車内をのぞき込む。展示車両の脇にはアンティーク調のテーブルと数脚の椅子、鏡が据えられ、全てオフホワイトの色調で統一されている。テーブルの上には赤い花が生けられたガラスの花瓶が置かれている。 展示ブースの前。赤と白に塗られたカウンターに数人の女性たちが立っている。赤い車の写真とアラビア文字が書かれたロールアップバナーが通路に向けて掲げられている。頭に巻く布のヒジャブをかぶり、顔は隠していない2人組(ふたりぐみ)の女性がブースの前を通過する。ピンクの布を巻いた女性がドリンクのストローを口元に置きながら行き過ぎる。

ナレーション: 去年、女性の自動車運転免許の取得が解禁されてから、今回が2回目だ。

映像説明: 展示車両の前。グレーのSUV車と、車体が紺でルーフが白いコンパクトカーのあいだに、目だけ出した黒いアバーヤ姿の女性たちが立っている。 1人の女性がもう1人に身振りを交えて話している。 会場内。「Ford」と書かれた看板の下に、クラシックカーやオートバイが展示されている。 その斜め向かいには白い布で覆われた膝上くらいの高さのステージが設けられ、銀色のポールにロープをかけた規制線が張られている。丈の長い白い服を着た男性たちとともに、黒いアバーヤを着た女性たちがあちらこちらで展示車両を見ている。

ナレーション: 会場内を見渡すと、この国の伝統衣装、アバーヤに身を包んだ女性客の姿が目立つ。

映像説明: 展示ブースの前。白いシャツの上に黒いアバーヤを着て、背中に赤いリュックを背負ったポニーテールの女性。頭に布はかぶっておらず、顔も隠していない。笑顔でインタビューに答える。

ポニーテールの女性・アラビア語吹き替え: 今回、初めて、ドライブシミュレーターを体験しました。今後、自動車学校へ通う予定です。

映像説明: 展示会場の一角。車のフロントにスリーポインテッド・スターのエンブレムをつけたメルセデスベンツの車が並んでいる。グレーのSUV者の隣に、白と黒のシューティングブレークが展示されている。 別の展示コーナー。赤い車体に「L」の文字をかたどったエンブレムをつけたレクサスのセダンが置かれている。その奥には白や黒の車が4台、赤い車のほうに頭を向けて展示されている。 BMWの展示コーナー。社名と青と白のエンブレムが描かれた黒いパネルの前に、3台の車が展示されている。ライトの光を受けて輝くグレーの車体には「BMW 4 Series(ビーエムダブリュー フォー シリーズ)」のプレートがついている。隣のシルバーの車には「BMW 5 Series(ビーエムダブリュー ファイブ シリーズ)」のプレートがついている。

ナレーション: 会場には、メルセデスベンツやレクサスなどの高級車が、数多く展示されている。

映像説明: 日産のブース。天井からつるされた看板には、白い背景に赤字で「NISSAN」と書かれている。受付カウンターには、黒いアバーヤを着た女性や頭にピンクのヒジャブを巻いた女性、白いトーブを着た男性が立っている。 アラビア語で書かれたロールアップバナーには、アルティマに乗ったアバーヤ姿の女性が描かれている。その脇でアバーヤ姿の数名の女性たちが立ち止まって展示車両を見ている。

ナレーション: こちらは日産のカーディーラー。 このブースで際立っているのは、女性スタッフの多さだ。

映像説明: 黒いアバーヤを着た女性客が、グレーのボディーにオレンジ色(いろ)のルーフトップの車の中を、開いた運転席のドアからのぞき込んでいる。 黒いアバーヤを身にまとい、目だけ出した女性スタッフが運転席のドアを開け、女性客が車に乗り込む。女性客は頭に布はかぶっておらず、顔も隠していない。 黒いアバーヤを身にまとい、目だけ出した女性スタッフが運転席の横に立ち、女性客に説明をする。 黒い展示車両の運転席に座った黒いアバーヤを身にまとった女性客が、車内の様子をスマホで動画撮影している。

ナレーション: 彼女たちは、女性客に対応するために、いち早く販売員として、この企業に雇用されたのだ。 この見本で、人気が高かったのはどんな車種だったのだろうか。

映像説明: 黒いアバーヤを身にまとい、目だけ出した女性が、グレーのボディーにオレンジ色(いろ)のルーフトップの展示車両のそばでインタビューに答える。

テロップ: PETROMIN(ペトロミン)(日産ディーラー)販売員

PETROMIN(ペトロミン)(日産ディーラー)販売員・アラビア語吹き替え 人気が高い車種はSUV。女性が最も重要視しているのは安全性です。 セダンタイプは、若い女性に限っていうと関心は高くありません。

映像説明: 緑地(みどりじ)に白でアラビア文の聖句と剣(つるぎ)が描かれたサウジアラビアの国旗が、ポールに掲げられ、青空をバックにはためいている。ベージュの外壁に、塔のような太い柱がある建物の前にある銀色の高いポールに掲揚されている。 画面左下の四角い枠内に中東地域の地図が表示される。アラビア半島の大部分を占めるサウジアラビアが緑色(みどりいろ)で示され、東にアラブ首長国連邦とオマーン、南にイエメンが接している。国土の中央東寄りに位置する首都、リヤドが赤い星印で示されている。

ナレーション: 人口およそ3300万のサウジアラビアは、世界有数の産油国。

映像説明: 街なか。幹線道路沿いに近代的な建物やオフィスビルが建ち並ぶ。背の高い街灯が等間隔に立ち、脇にヤシの木が植えられた車道をたくさんの自動車が走っている。

ナレーション: 石油への依存度が高く、原油価格の変動で、経済状況が左右されてしまうのが現状だ。

映像説明: 片側4車線以上ある幹線道路。白い車体の自動車が多く走っている。 ビルが建ち並ぶ街の一角。たくさんの三角形のガラスが壁面を覆う建物の向こうに、建築中の高層ビルがそびえている。赤いクレーンが、ビルの壁面沿いに長いアームを伸ばしている。 衣料品店のある通り。行き交う人たちの向こうの店には、天井から、緑(みどり)や黄色(きいろ)、ボーダー柄やチェック柄の洋服が、隙間なくつるされている。店先の路上にもハンガーにかけられた女性ものの伝統衣装などが置かれている。

テロップ ビジョン2030 産業の多角化 民間部門の強化 大胆な社会改革などを柱とした国家戦略

ナレーション: 2014年からの原油価格の下落を受けて、石油のみに依存しない国作りを目指し、政府が2016年に打ち出したのが「ビジョン2030」。 産業の多角化や民間部門の強化、大胆な社会改革などを柱とした国家戦略だ。

映像説明: 建設中の線路と駅舎。線路の下を幹線道路が通り、自動車が次々と通過していく。丸みを帯びた駅舎の3階部分から歩行者用の白い高架橋が延びており、その向こうには同じ高さの青い3棟(さんとう)のビルが並んで建っている。駅舎の前にはたくさんの車が駐車している。

ナレーション: この戦略のもと、リヤド市内の鉄道などのインフラへの公共投資が進んでいる。

映像説明: 建物の中。「COACH」や「TOUS(トウス)」などのブランド店が並ぶ吹き抜けの通路を大勢の人たちが行き交う。子どもを乗せたベビーカーを押し歩く黒いアバーヤを着た女性が白いヒジャブを頭にかぶった女性たちとすれ違う。ベビーカーを押す青いTシャツ姿の少年が、子どもを乗せたベビーカーを押し歩く黒いアバーヤを着た女性のあとをついていく。 吹き抜けの中央部分には円形の噴水があり、沸きだす水で満たされている。噴水の周囲に沿って作られた縁石には、腰を掛けて休憩する親子などがいる。その前の通路を黒いアバーヤの上からバッグを提げた女性たちが歩いていく。 明るい日ざしが差し込むオフィスの中。パソコンや電話、書類ケースとともに、手帳やマグカップが置かれたデスクに白いワイシャツに黒いスーツ、シルバーのフレームの眼鏡をかけた男性が座っている。窓際にはキャビネットやファクシミリが備えられている。

ナレーション: イスラム教発祥のこの国では、教えに基づく男女による社会的地位の相違がいまだに残っているが、「ビジョン2030」の中に女性の活躍がうたわれており、サウジアラビアは今、変わりつつあると、ジェトロ、リヤド事務所長は話す。

映像説明: アラビア半島の地図が貼られた壁の前で、シルバーのフレームの眼鏡をかけた男性がインタビューに答える。 ヤシの木がしげる公園の中。黒いアバーヤを着た女性たちが歩いてくる。キャップをかぶり、大きな黒いバッグを肩に掛けた女性や、女の子の手を引く女性もいる。 映画館の中の飲食店。カウンターにドリンクとフードを手に持った民族衣装の男女が立ち、黒いアバーヤ姿の女性店員の案内で中に入っていく。 建物の中。吹き抜けの空間に、頂上がすぼまった玉ねぎのような形の囲いがあり、隣接する休憩スペースでは人々がくつろいでいる。 円形の噴水や植栽(しょくさい)スペースなども設置され、たくさんの人々が集っている。 自動車の展示会場。展示されたグレーのSUV車(しゃ)の脇で、黒い洋服にベージュのスカーフを掛けた女性スタッフが、訪れた白いトーブを着た男性と黒のアバーヤを着た女性に話をしている。

テロップ: ジェトロ リヤド事務所 所長 庄 秀輝

庄(ジェトロ リヤド事務所 所長): 2016年に発表になった、この国家長期計画の中ではですね、女性の社会における積極的な活用と、いうことがより明確にですね、うたわれましてですね。 例えば、スーパーのレジでありますとか、あるいは、レストランや小売店のですね、販売員、ホテルでありますとか、見本市の受付とかですね、 そうした分野において積極的に、女性の雇用機会を作り出すという政策を推し進めています。

映像説明: 街なかの幹線道路。脇にヤシの木が並ぶ道路をたくさんの車が走っていく。 展示会場の中。ドライブシミュレーターの席に着いたポニーテールの女性が前方のモニターに映る車道を見ながらハンドルを右に回す。 ハンドルを操作していた女性が脇に立つ男性のほうを見て笑いかける。後ろで見ていた少年が興味深そうに画面のほうを見る。

テロップ: 2018年6月 女性の自動車運転免許の取得が解禁

ナレーション: 「ビジョン2030」の一環で、これまで、男性のみに許されていた自動車運転免許の取得が去年6月に、女性にも認められるようになったのだ。

映像説明: 白い天井にライトが埋め込まれたホール。窓際に、駐車禁止や「STOP」などと書かれた交通標識が並べてある。60脚ほど並んだ座席には数名の黒いアバーヤ姿の女性たちがまばらに座っている。前の通路を子ども連れの黒いアバーヤ姿の女性が横切る。 ホールの前方のカウンターで、黒いヒジャブを頭に巻いた女性が黒い待合スペースの方に向かって座り、パソコンを操作している。

テロップ: サウジ・ドライビング・スクール

ナレーション: これに先立ち、開校したのが、なんと、女性専用のドライビングスクールだ。

映像説明: ベージュのコンクリート造りの大きな建物。その手前の広い敷地の中につくられた教習コースを数台の白い教習車両が走っている。 黒と黄色(きいろ)に塗られた縁石で仕切られた走路を、ドライビングスクールの名前が書かれた数台の白い教習車両がゆっくりと走る。

テロップ: 女子大学のキャンパス内にあるドライビングスクール

ナレーション: 広大な女子大のキャンパスの一角に設けられたこのスクールには、教習車が600台。

映像説明: 同じタイプの教習車両が何台も駐車しているエリアを「T‐100」と書かれた教習車両が走っていく。 屋根のある駐車スペースに停めてある「T‐088」と書かれた教習車両の助手席に、黒いアバーヤを着た女性が乗り込む。運転席にも黒いアバーヤ姿の女性が座り、ゆっくりとドアを閉める。

ナレーション: 教習車は、この国の自動車市場で高いシェアを誇る、トヨタなどの日本車(にほんしゃ)だ。 そして、教官には、外国で運転免許を取得した女性、600人を雇用した。 これまでにはなかった、新しい、女性の社会進出の形だ。

映像説明: フロントガラスから見た教習車の中。運転席に座る眼鏡をかけた黒いアバーヤ姿の女性が緊張した面持ちでハンドルを握る。助手席に座る黒いアバーヤ姿の女性教官が柔らかい表情で運転席に座る女性に声を掛ける。運転席に座る女性が操作を始める。 「T‐088」と書かれた教習車がゆっくりと走り出し、ウィンカーを出して左へ曲がる。

ナレーション: サウジアラビアでは、子育てはほとんど女性が行う。 そのため、このスクールを開校するにあたり、子どもを持つ女性でも安心して働ける環境作りに徹したという。

映像説明: 託児所。カラフルなジョイントマットを敷き詰めた床の上に4台のベビーベッドが置かれている。柵をつかんで立っている子どもを、グレーのアバーヤを身に着けた女性が見守っている。隣のベッドでは黒いアバーヤの女性が柵越しに子供に抱きつかれている。ベビーカーに座る男の子を見守る黒いアバーヤ姿の女性もいる。 子ども用のテーブルと椅子が置かれたフロアをよちよちと歩く男の子。近くにいた女性が支えるように手を差し伸べる。 プレイコーナーでは、2~4歳(にからよんさい)くらいの子供たちが9人ほど、人工芝の上にシートを敷いて座っている。 黒いレクサスを模した子ども用の車を運転する男の子、もう1人の子どもが走って後をついていく。車に乗った男の子が後ろを振り返りながら歓声を上げる。

ナレーション: その取り組みが、こちら。職員専用の託児所だ。 子どもの年齢に応じて、2(ふた)クラスを設けた。 子育てをしながら働く女性教官の評判も上々だ。

映像説明: ドライビングスクールのホール。前方には天井から6台のモニターがつり下げられ、H‐034、J‐066、J‐065の番号などが映し出されている。モニターの奥の白い壁には映像が投影され、チケットとカウンター番号が示されている。ホールに並べられた椅子にアバーヤ姿の女性受講者たちが座り、前方を見ている。前方にある扉の近くには「Saudi Driving School(サウジ ドライビング スクール)」と書かれた看板が掲げられている。 教習車の駐車スペース。「T‐088」と書かれた教習車両が右折してくる。駐車している車両の向こうには、黄色い警光灯(けいこうとう)を光らせた大型SUV車が停車している。

ナレーション: このスクールは、今年で2年目を迎えるが、卒業生は、すでに7万人を超え、ニーズの高さがうかがえる。スクールに通う女性は、免許を取得する理由についてこう話す。

映像説明: 紺色のアバーヤに黒いヒジャブを頭に巻いた女性が、かぶった布を手で持って口元を隠しながらインタビューに答える。

テロップ: ドライビングスクール 入校者

ドライビングスクール 入校者・女性・アラビア語吹き替え: 今までの移動方法はタクシーやウーバーだったので、運転免許を取りたいと思っています。 免許を取ったら、友だちとショッピングやドライブに行ったり、家族の送り迎えをしたいです。

映像説明: 街なかの幹線道路。4車線以上ある通りを自動車が次々と走ってくる。 高いビルの前に延びる広い道路。たくさんの自動車が走ってくる。脇にはヤシの木が並んで立っている。 脇にヤシの木が並んで立っている道路を、トラックやタクシーなど、多くのが流れていく。

ナレーション: サウジアラビアは、車社会のため、ショッピングや仕事など、どこへ行くにも自動車が不可欠。 運転免許を取得したあと、彼女たちは、どんな車を選んでいるのだろうか?

映像説明: 車のショールーム。黒い外壁に銀色の「PEUGEOT」の立体看板がある建物と、白い外壁に赤で「CHERY(チェリー)」の立体看板がある建物が隣りあって建っている。

ナレーション: 日本やヨーロッパなどの車を取り扱うディーラーを訪ねた。

映像説明: ショールームの中。スバルのエンブレムをつけ、「OUTBACK」と書かれたナンバープレートをつけたグレーのSUV車が展示されている。 横向きのライオンのイメージのプジョーのエンブレムをつけ、「3008」と書かれた真っ赤な「プジョー 3008」は、一段高くなった壇の上に展示されている。 白い車体の「プジョー 5008」に並んで、ゴールド、黒、青、赤などの同じ車種が展示されている。

ナレーション: こちらでは、自動車のデザインや価格帯にバリエーションを持たせて対応しているが、女性客は、特にインテリアを重視する傾向があるという。

映像説明: 黒っぽいスーツに黒いネクタイを締めた男性が、白地に紺色で「ALYEMNI GROUP(アルイエムニ グループ)」の文字などがある社旗(しゃき)の横に座ってインタビューに答える。

テロップ: ALYEMNI GROUP(アルイエムニ グループ) ヤーセル・エルファーリシー 統括部長

ヤーセル統括部長・日本語: 女性のお客さんが、やっぱり、カラーがついているインテリア、いちばん好みなんですよ。 例えば、あー、ブラウンにオレンジがついていくということが人気ですし、あとは、あのー、ピンクのタッチが入ってくると、まあ、好みです。

映像説明: 階段を登った先にある。ガラス張りの外壁にシルバーの「LEXUS(レクサス)」の立体看板がある大きなショールーム。階段の手前にある看板にはアラビア語と英語で「Welcome」などと書かれている。 明るい日ざしがさし込む店内。窓辺に据えられたテーブルと椅子の脇を小脇に盆を抱えた男性スタッフが通り過ぎる。中央には、「L」をかたどったエンブレムをつけ、ナンバープレートに「ES」と書かれた白いセダン車が展示されている。 「L」をかたどったエンブレムがあるシルバーの車体のフロントグリルのアップから車体全体にズームバックする。

ナレーション: 国内の自動車販売が伸び悩むなか、女性客への販売が増えているというのは、トヨタの高級車ブランドのレクサスのディーラーだ。

映像説明: 「L」をかたどったエンブレムをつけ、ナンバープレートに「ES」と書かれた白い展示車両の前。赤いポロシャツを着て、眼鏡を頭に乗せた男性がじっくりと車内をのぞき込む。デイバッグを右肩にかついだ眼鏡の女の子も男性の近くを歩きながら車を眺める。黒いアバーヤ姿の女性が運転席側に回り込み、ドアを開けて車内を見たあと、乗り込もうとする。男性も助手席側のドアを開け、同じタイミングで乗り込もうとする。

ナレーション: 今まで、政府が予算でガソリン価格を抑えていたが、補助金を削減したことで、ガソリン価格が2年前のおよそ2倍に。

映像説明: ショールームのカウンター。カウンターの中で赤と白のシュマーグを頭に巻いた男性が右手に持つスマホを操作している。カウンターを挟んで座る黒い洋服の女性客が話をしながら前に置いてあるパソコンを操作している。

ナレーション: そのため、女性客に人気が出ている自動車があるという。

映像説明: 赤と白の生地のシュマーグを頭に巻き、民族衣装の白いトーブ姿の男性が「LEXUS(レクサス)」の立体ロゴ看板が掲げられた壁の前でインタビューに答える。

テロップ: Abdul Latif Jameel MOTORS(アブドゥル ラティフ ジャミール モーターズ) アル・シェヘリ レセプションマネージャー

アル レセプションマネージャー・アラビア語吹き替え: ガソリン価格が上がったことで、ハイブリッド車が人気ですが、特に、女性客が購入しています。

映像説明: ショールームの中。「L」をかたどったエンブレムをつけ、ナンバープレートに「LX」と書かれた黒いSUV車の前で、トーブとシュマーグを身にまとった男性と黒いアバーヤを着た女性、Tシャツにショートパンツ姿の男の子が、助手席側のドアを開けて、車内を見ながら話をしている。女性が助手席に乗り込むと、男性と男の子が女性に近づく。

ナレーション: この国では、女性が購入の決定権を持つケースが多く、燃費のよい自動車が人気になっているのだ。

映像説明: 建物の中。円形の噴水や植栽(しょくさい)スペースがある中央の通路を大勢の人々が行き交っている。噴水の周りや椅子が並べられたスペースには、おしゃべりをしたり、休憩をしたりする人たちが座っている。

ナレーション: 女性の社会進出が進むなか、働く女性をターゲットにした小売業の業績が伸びつつあるのは、自動車に限ったことではない。

映像説明: 黒の背景に白い文字で「ESCADA(エスカーダ)」と書かれた看板のあるブティ ック。ショーウィンドウには外に向かって2体のマネキンが置かれている。1体は、白地の半袖ワンピースで左肩から脇に掛けて赤い花の図柄が描かれ、着物のように前合わせ(まえあわせ)になっている。もう1体は、胸元に水色の模様が入っていて太ももまで丈のある赤の半袖のロングシャツにスニーカーを履いたマネキンが脚を組んで椅子に座っている。 ショーウインドウの中の白い台の上には赤い革製のハンドバッグ、つま先のとがった部分が黒いエナメルになっているフラットシューズ、甲の部分が黒い革とエナメルでできているパンプスがディスプレーされている。 ハンガーに掛けられた黒や白の半袖Tシャツ。胸元に大きく「E」の文字が縫い付けられ、緑の茎と赤い花の刺しゅうが施されている。 一つ一つハンガーに掛けられたシャツやブラウス。黒や白のほかに、薄いブルーや淡い紅色(べにいろ)のゆったりとしたデザインのものが並ぶ。 店内の正面奥の高い棚の上に、ハンドバッグが置かれており、店内の3方を囲むようにハンガーにつるされた洋服が並んでいる。中央のチェストの上には黒と水色のバッグが陳列されている。 店内を歩いていた黒いアバーヤ姿の女性が、壁際に掛かるノースリーブで花が描かれたワンピースの裾を持ってじっくりと見ている。

ナレーション: 海外ブランドを取り扱うブティック。 ハンドバッグやパンプス、ワンピースなど、品ぞろえが豊富で、若い女性から支持されている店舗だ。 この店では、ある商品がよく売れているという。

映像説明: 白い壁に「ESCADA SPORT(エスカーダ スポート)」のシルバーの立体ロゴがあるレジカウンターの横で、目元だけを出した黒いアバーヤ姿の女性がインタビューに答える。 店内で黒地に白い「E」のロゴ、緑の茎と赤い花の刺しゅうが入ったTシャツをハンガーラックから手に取って示す。

テロップ: ブティック店員

ブティック店員・アラビア語吹き替え: 今、当店で売れているのは、Tシャツです。 アバーヤの下に着ますが、ちょっとしたデザインやブランドロゴが入っているものが人気です。

映像説明: 店内で黒いアバーヤ姿の女性店員が、ハンガーに掛かった白いTシャツを手にしている。Tシャツの前側には女性の顔の左側が描かれている。まつ毛の長い瞳を閉じ、口角の上にホクロが一つある女性の顔。イヤリングと口元が鮮やかな赤で描かれている。

ナレーション: アバーヤで隠れてしまうのにも関わらず、見えないところのおしゃれに気を遣って(つかって)いるのだ。

映像説明: 化粧品販売店の店内。黒いアバーヤ姿の女性たちが陳列棚のあいだを行き交う。子どもをベビーカーに乗せて連れているアバーヤ姿の女性が商品を手に取って見ている。

ナレーション: また、外出の機会が今までより増えたため、化粧品も売れだしている。

映像説明: ウェーブのかかったロングヘアのアバーヤ姿の女性がインタビューに答える。頭に布はかぶっておらず、顔も隠していない。

テロップ: 化粧品販売店 マネージャー

化粧品販売店 マネージャー・アラビア語吹き替え: 女性の社会進出が進むにつれて、客数がこの2年で2割ほど増えています。

映像説明: 化粧品販売店の店内。黒いアバーヤ姿の女性たちが店内を行き来する。 「YVES SAINT LAURENT(イブ サン ローラン)」のコーナー。さまざまな色のファンデーションやマスカラなどが陳列されて。商品の横のあるパネルには、黒いTシャツを着た金髪でショートカットの女性モデルと「YSL」のロゴが入ったポスターが掲載されている。 「CLARINS(クラランス)」のコーナー。毛先の太さが異なるリップペンシルや明るい色から暗い色までそろったアイシャドウなどが陳列されている。

ナレーション: こう話すのは、化粧品販売店のマネージャーだ。 女性客でにぎわっているこの店舗では、欧米ブランドのファンデーションやアイメイク用品など、数多くの化粧品を取り扱っている。

映像説明: 目元だけを出した黒いアバーヤを着た、大きな目の女性が化粧品販売店の中でインタビューに答える。

ナレーション: アバーヤに身を包むこの女性は…。

テロップ: 買い物客

女性買い物客・アラビア語吹き替え: 最近では、顔を出して外出する機会が増えたので、化粧品店に来る回数が増えました。

映像説明: 街灯や街路樹が並ぶ郊外の道。低い店舗が軒を連ねる店先に数台の車が停まっている。褐色の柱や壁には幾何学的な模様が彫られ、出入り口の上にはアラビア語と英語で「NAJD VILLAGE(ナジド ヴィレッジ)」と店の名前が掲げられている。

ナレーション: また、女性の取り込みを意識した販売戦略は、外食産業にも表れてきている。

映像説明: 店の中庭のようなスペース。下草の生えた四角いスペースに3本の細い木の上から3分の1くらいをロープで縛り、下のほうに向けて3点で支えるように広げて作ったトライポッドが立てられている。四隅には白やピンクの花をつけた樹木が植えられている。 店舗の屋根の隙間から煙が勢いよく噴き出している。白い壁、白い柱で囲われた四角い部屋と、天井からつり下げられた縦じま柄のカーテンで仕切られた部屋が隣合わせにある。

テロップ: カーテンで仕切られた個室

ナレーション: 従来、サウジアラビアのレストランでは、食事をするスペースが、男性用、そして女性と家族連れ用の、2つに分かれているのが一般的だ。

映像説明: ケンタッキー・フライド・チキンの店先。カウンターを二分するほぼ中央の位置に、パネル式の仕切りの壁が置かれている。仕切りの片側では男性が品物を選んでいる。もう一方では子ども連れのアバーヤ姿の女性たちが列をなしている。 マクドナルドの前。カウンターを二分するほぼ中央の位置に、パネル式の仕切りの壁が置かれている。仕切りの壁を超えてカウンターの上部にあるメニューを見ていた白いトーブ姿の2人の男の子が男性たちが並ぶカウンターのほうに歩いていく。

テロップ: 仕切りの壁

ナレーション: その様子は、おなじみのファストフードの店舗にも見ることができる。 商品の注文や受け取る場所が壁で仕切られているのだ。

映像説明: 木目調の出入口で背の高い鉢植えの桜が出迎える店舗。銀色の文字で「YOKARI」という看板文字が掲げられている。店の中にも桜が置かれ、障子紙(しょうじがみ)の貼られた格子戸にうす明かりが灯っている。

テロップ: YOKARI 日本食(にほんしょく)レストラン

ナレーション: そんななか、一年半前にリニューアルオープンした、こちらの日本食(にほんしょく)レストラン「よかり」。

映像説明: ちゅう房の中。時計の針が3時1分を差している。調理台の上で、平皿に盛られた料理を仕上げる、黒縁眼鏡を掛け、左胸の胸元に「YOKARI」のロゴが入った白い調理服姿の男性。胸元に「YOKARI」のロゴが入った茶色いエプロンをしている。そばで黒い調理帽をかぶり、調理服姿の男性が盛りつけを手伝う。

ナレーション: リヤドで、日本人(にほんじん)が料理長を務める、唯一の店舗だ。

映像説明: 左胸の胸元に「YOKARI」のロゴが入った白い調理服を着た短髪の男性がまな板の上で魚をさばいていく。目の前の保冷庫には、サーモンやマグロの切り身が氷の上に置かれた板に載せられている。

ナレーション: 本格的な日本食(にほんしょく)が味わえることから、舌の肥えたサウジアラビア人が、足しげく通っているという。

映像説明: 客席。木目調の丸テーブルを囲む5人の男女。2人の男性は頭に赤と白のシュマーグをして、白のトーブを着ている。黒のアバーヤ姿の女性たちは黒や紫のヒジャブをかぶっている。静かに談笑している。

ナレーション: このレストランは、男女に関係なく、どこの席でも自由に食事をすることが可能だ。

映像説明: いくつものテーブル席が配置された店内。天井近くまである木目調の高い格子があり、外から見えないようになっている。どの席にもナプキンや割り箸がセットされている。

ナレーション: リニューアル前と比べ、客層に変化が表れてきているという。

映像説明: 店内。黒縁眼鏡を掛け、左胸の胸元に「YOKARI」のロゴが入った白い調理服姿の男性が身振りを交えて話をする。 ちゅう房の中。黒縁眼鏡を掛け、左胸の胸元に「YOKARI」のロゴが入った白い調理服姿の男性が盛りつけをしている。 黒縁眼鏡を掛け、左胸の胸元に「YOKARI」のロゴが入った白い調理服姿の男性が話を続ける。

テロップ: 日本食(にほんしょく)レストラン YOKARI 佐藤 武史 総料理長

佐藤総料理長: 今までとは違う、カテゴリーのお客さま、(女性を含め)生徒さんたちがお食事されて帰るとかですね。 一年半前の創業(リニューアル)以前では、やはり、とて、とても考えられなかった。

映像説明: ちゅう房。左胸の胸元に「YOKARI」のロゴが入った白い調理服を着た短髪の男性が、笹の葉を敷いた長方形の皿の上にホタテの貝柱を3つ盛りつける。 正方形の皿の上に敷かれたすだれの上に載せられた細かく刺しの入ったマグロの切り身。

ナレーション: ほかのレストランと差別化するために、ホタテは北海道から、マグロは豊洲からの直送だ。

映像説明: 店内。黒縁眼鏡を掛け、左胸の胸元に「YOKARI」のロゴが入った白い調理服姿の佐藤総料理長が話を続ける。

佐藤総料理長: 日本(にほん)の食材を、お使いしたいという、もともとの、おー、こだわりです。

映像説明: 自動車の展示会場。黒いアバーヤを着て眼鏡を掛けた女性がドライブシミュレーターに座っている。まっすぐにモニターを見つめハンドルを動かす。隣に立つ黒いアバーヤに赤いリュックを背負った女性がドリンクのストローをくわえながら見守っている。 建物の中。円形の噴水や植栽(しょくさい)スペースがある中央の通路を白いトーブ姿の男性や黒いアバーヤ姿の女性、洋服を着た子どもたちが行き交う。噴水の周りや椅子が並べられたスペースには、おしゃべりをしたり、休憩をしたりする人たちが座っている。

ナレーション: 女性をターゲットにしたビジネスが急拡大しつつあるサウジアラビア。

映像説明: オフィスの中。シルバーの眼鏡をかけた庄がパソコンに向かってキーボードを打っている。

ナレーション: このサウジアラビア市場でビジネス展開するには、ブランドの構築が重要だと、庄は話す。

映像説明: アラビア半島の地図が貼られた壁の前で、シルバーのフレームの眼鏡をかけた庄がインタビューに答える。

テロップ: ジェトロ リヤド事務所 所長 庄 秀輝

庄: (この地で一旦)確立されたブランドにおいてはですね、相対的に長く、利益率の高いビジネスを、ここで展開することができるのではないかなというふうに考えております。 ですから、まあ、いかに(消費者に)ブランドを植え付ける、マーケティング戦略をですね、工夫するかというところが、やはり、日本企業(にほんきぎょう)さんにとってもですね、この市場を攻略する、ポイントではないかなというふうに考えます。

スタジオの八木(やぎ)キャスター: これまで生活の中で制限されていたことに、選択肢が増えるというのは、同じ女性として、とてもうれしく思います。今後さらに女性の社会進出が進めば、ビジネスチャンスも、ますます増えていくのではないでしょうか。

映像説明: 八木(やぎ)キャスターがお辞儀をする。

番組で紹介しているサウジアラビアなど、中東における女性の社会進出と活躍に関するレポートは、「中東女性の社会進出と活躍のカギ ‐アラブ首長国連邦(UAE)とサウジアラビアの女性インタビュー‐(2019年12月)」をご覧ください。


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