世界を目指す日本の“メンズ” ‐ファッションの都 パリを舞台に‐

2019年07月25日

「パリコレ」で知られるパリのファッションウィーク。高級ブランドによる華やかなファッションショーやさまざまなイベントが街を彩るが、それだけではない。世界のバイヤーと新しいブランドとの出会いの場でもある。来年の春夏シーズンのメンズ・コレクションが披露される6月。日本からも多くのブランドが素材や機能、細部にまでこだわったデザインを展示会でアピールした。バイヤーたちは、それらのどこに目を留めるのか。「TRANOI Paris Men's」と「MAN Paris」を舞台に、世界を目指す日本のメンズブランドの挑戦を取材した。

(12分51秒)

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テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図の上で回転する、中が空洞になった地球儀から、もうひとつ地球儀が飛び出す。 拡大表示された地球儀の横にタイトルが現れる。 「世界は今ジェトログローバルアイ」

映像説明: スタジオ。 地球儀と世界地図の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。白と黒のストライプのノースリーブブラウスに黒いスカート姿。

テロップ: 八木 ひとみ(やぎ ひとみ)

八木(やぎ)キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 世界中からファッション業界の人々が集まる、パリのファッションウィーク。「パリコレ」で有名ですが、世界のバイヤーが新しいブランドと出会う場でもあります。特に、近年注目されているのが、日本のメンズブランド。パリを舞台に世界を目指す日本の企業を取材しました。

テロップ: 世界を目指す日本の“メンズ” ‐ファッションの都(みやこ) パリを舞台に‐

映像説明: 石造りの建物と、ずらりと並んだ太い丸柱に挟まれた吹き抜けの外回廊。石畳の通路の脇に黒いスピーカーが置かれ、ランウェイになっている。ドレッドヘアーを頭の上で1つにまとめた男性モデルが、左手をポケットに入れて前を見つめ、颯爽と歩いていく。素肌の上に網目の大きいシアン色(いろ)のセーターを着て、黒とグレーのストライプが入った白いワイドパンツをはいている。途中で、白いシャツに白とグレーのストライプが入った黒のワイドパンツ姿の男性モデルとすれ違う。丸柱の前に作られた観客席には、サングラスを掛けた女性や茶色いブーツを履いた女性など、数十人が1列に座り、スマートフォンで男性たちを撮影している。建物の外壁に並ぶ四角い柱のあいだでは、数人の男女が立ち見をしている。

テロップ: パリ

ナレーション: 世界のファッションの中心地、パリ。

映像説明: 石造りの建物が並ぶ市街地の道路。緑が生い茂る街路樹の横を車やバイクが通り過ぎ、サングラスを掛け、白いノーカラーのシャツを着た男性が、黒いジャケットを腕にかけ、2つに折り曲げた雑誌やスマートフォン、白い封筒を片手に歩いていく。 低い塀のある街中(まちなか)の歩道。通り沿いには、グレーの屋根に壁がクリーム色(いろ)の3階建ての建物があり、隣には、スチール製の大きな白いコンテナが2つ並んでいる。コンテナの屋根から、背の高い柱が2本ずつ突き出ている。歩道脇の塀には、スーツ姿の男性や黒い半袖Tシャツにシルバーのスカート姿の女性など、10人程が腰掛けている。その前を体のラインに沿った光沢のある赤いドレス姿の女性と、サングラスをかけ、斜めのストライプが入った白いブラウスにジーンズ姿の女性が通りすぎる。 大きな街路樹が並ぶ、車通りの少ない市街地の通り。グレーのタクシーが止まる路肩の手前に、金属製のフェンスを並べた通路が設けられており、黒い革のジャケットを着た赤い口紅が印象的な女性と、黒いジャケットにサングラスを掛けた男性、黒いトップスを着た女性が、葉書サイズの白いカードとタブレットを手に話をしている。その脇には、耳にイヤホンをつけた黒いスーツ姿の男性が、鋭い目で辺りを見回している。

ナレーション: 年(ねん)に2回、開催されるファッションウィークの時期には、世界中のセレブやデザイナー、バイヤーなど、ファッションの最先端を行く人々がパリに集結する。

映像説明: 大きな窓のある明るい部屋。壁沿いに並ぶハンガーラックの上部には黒いカードが付けられ、白抜きの英語でブランドの名前と数字が書かれている。グレーやピンク、黒のTシャツや、赤や青、緑など、色とりどりのストール、アースカラーのコートやブラウスなど、ハンガーラックにはさまざまな洋服が掛けられ、10人ほどの男女が服を見てまわる。右手の壁沿いには黒い台が置かれ、トルソーなどにゴールドやシルバーのネックレスなどのアクセサリーが飾られている。傍らの小さなテーブルで、黒いワンピース姿の女性が紙にペンを走らせている。隣に立つブルーのシャツを着た男性が携帯電話で話をしている。 白い壁の別のスペース。壁沿いに白いハンガーラックが2つ並べられ、一方にはパーカーやTシャツ、トレーナーやジャケットなど、さまざまな種類の白の服が、もう一方にはカーキ色(いろ)の服が掛けられている。中央には白い丸テーブルが置かれ、キャップをかぶった2人の男性がノートパソコンを操作している。左手のスペースには、壁沿いの白いハンガーラックや棚にTシャツやジャケット、かばん、靴などが並んでおり、数人の男女が足を止めて見ている。中央に置かれた四角いテーブルや小さな丸テーブルでは、人々がパソコンで作業をしたり、話をしたりしている。 石造りの大きな柱の前に、黒いスタンドが立てられ、その前に白地の看板が立てられている。看板の下の方には「JUNE 21‐23, 2019」と開催期間が書かれ、その下にはフランス語で3つの会場名と住所が記されている。その上に紫の背景にピンクや白の絵の具を垂らしたような模様と、白い筆で首の長い恐竜が描かれている。その絵の上には、「MAN PARIS SS20」の文字がある。黒いスタンドの左側上部には白い文字で「BUYERS AND PRESS ONLY」と書かれている。

ナレーション: 目の肥えたバイヤーたちが、新しいブランドとの出会いを求めてやってくるのは、複数のブランドが参加する展示会だ。なかでも代表的な二つの展示会に、今回、ジェトロが支援する日本のメンズブランドも出展した。

映像説明: 白っぽい7階建ての建物に囲まれた広場。黄色いシャツに白いズボン姿の男性やピンクのシャツに黒のズボン姿の女性、光沢のある紫のチューブトップを着てシャンパングラスを手にした女性、赤いニットを着て黒い布を頭に巻いた男性など、大勢の人々でにぎわっている。 中央には、屋根の上に透明の四角すい(しかくすい)のオブジェを載せた黒いブースが設けられ、脇には黒いスピーカーが設置されている。右手には幅の広い15段程の階段があり、登り切った先には、巨大な石造りの大きな建物がある。背の高い、コリント式の巨大な柱が十数本並び、外回廊の天井を支えている。円柱のあいだには白い垂れ幕が6枚掲げられ、1枚1枚に1文字ずつ、「TRANOI(トラノイ)」のアルファベットが黒い字で書かれている。階段には大勢の人々が腰を下ろし、エントランス前の右手の柱の下には黒いジャケットに茶色いズボンをはいたマネキンが、左手の柱の下には茶色いチェック柄のロングコートを着たマネキンが置かれている。

テロップ: 2019年6月21~(から)23日 TRANOI(トラノイ) Paris Men's(メンズ)

ナレーション: こちらは、20年の歴史を持つパリ最大級の展示会TRANOI(トラノイ)。

映像説明: TRANOI(トラノイ)の会場前の広場。白いカウンターの前で、白いTシャツにサングラス姿の女性やグレーのジャケットを羽織った女性、黒いキャップをかぶった長髪の男性など5人が瓶や紙コップに入った飲み物を片手に話をしている。その横をピンクのスーツを着たボブヘアーの女性が通り過ぎていく。 黒いブースの前で、黒髪で前髪とサイドを紫に染めた女性と、黒いジャケットを着て、ひげを生やし、頭に眼鏡を載せた男性が話をしている。 外回廊に設けられたランウェイ。白地に黒のストライプのジャケットとパンツ姿の男性を先頭に、光沢のある青いキャップをかぶり、青と白のツートンカラーのジャケットを着た女性や、網目の大きいシアン色(いろ)のセーターを着た男性、光沢のある赤いジャケットとスカート姿の女性など、さまざまなデザインの服を着たモデルが15~16人(じゅうご、ろくにん)ほど、列を作って歩いていく。両脇には大勢の人々がモデルたちに向かってスマートフォンを向けている。

ナレーション: 国際色も豊かで、67ヵ国から90ブランドが出展。

映像説明: アーチ型の窓のある会場内。回廊に囲まれた広いスペースに、ハンガーラックや棚、テーブルが並べられている。吹き抜けの天井や、回廊の柱のあいだには、ボール型の巨大なランプがいくつもぶら下がり、会場内を明るく照らしている。ハンガーラックにはオレンジに水色や紫の柄(がら)が入った丈の長いシャツや紫のベスト、ベージュのジャケット、黒と白のストライプのシャツなど、さまざまな服が掛けられている。ハンガーラックのあいだに置かれたテーブルでは白と黒のチェックのスカートをはいた女性がノートパソコンを見つめている。奥の棚にはケースのようなものが展示され、10人ほどの人が品物を見ている。 会場の一角。ハンガーラックには、パッチワークのようにさまざまな生地を使った茶色いシャツや、別の柄(がら)の生地をアップリケのように縫い付けた紺のパンツなど、6つのデザインの服が並ぶ。 別の一角。白い台の上に黒のトルソーが並べられ、ゴールドやシルバーのネックレスやイヤリングが陳列されている。白い台の後ろで、髪をアップにし、シルバーのチョーカーとゴールドの大きな輪のイヤリングを付けた女性が笑顔を向ける。

ナレーション: 会場内は仕切りがなく開放的で、個性的なブランドが並んでいる。

映像説明: 会場の一角。たくさんの服が吊るされたハンガーラックに囲まれて、カーキ色(いろ)のTシャツ姿の男性と白いシャツを着た男性が、黒いテーブルを囲んで話をしている。頭の上には、巨大なボール型のライトが2つぶらさがっている。

ナレーション: TRANOI(トラノイ)の主催者は、常に、展示会の新しい見せ方を模索しているという。

映像説明: 外回廊の一角に設けられたカフェスペース。巨大な柱の前には白いカウンターがあり、野菜が飾られた箱や、深皿(ふかざら)、食べ物の入った木箱などが並んでいる。白いパンツ姿の女性が、カウンターの上に置かれたタブレット端末を見て、カウンター越しに女性店員と話をする。カウンター前のテーブル席で、デニムのシャツにボブヘアーの女性がインタビューに答える。黒いTシャツに花柄のシャツを羽織った男性が、隣で話を聞いている。

テロップ: TRANOI(トラノイ) エミリー・タレック ショーマネージャー

タレックショーマネージャー・フランス語吹き替え: 今年は訪れた人が良く見えるよう工夫して、フロア全体を見渡せる、オープンスペースにしました。

映像説明: 会場の別の部屋。腰壁にピンクの大理石を使用した幅広の四角い柱の脇に、姿見と白いハンガーラックが4つほど並んでいる。奥のラックには黒やグレーのジャケットが掛けられ、手前のラックには、濃いグレーに白と薄いグレーの太い横縞が入ったカーディガンと、薄いグレーに水色と白の太い横縞が入ったセーターが掛けられている。

テロップ: SIDE SLOPE

ナレーション: ここに、TRANOI(トラノイ)に10回以上出展している日本のブランドがあった。SIDE SLOPE。ニット専門のブランドだ。

映像説明: 青や、白、グレーなどのセーターが掛けられたラックの前。上部には英語で「SIDE SLOPE A05」と書かれたプレートが立てられている。白いワイシャツを着て、サイドを刈りあげた髪型の男性が、ラックから黒と水色のストライプが入った白いセーターを手に取り、インタビューに答える。

ドイツのバイヤー・英語: カシミアでこのようなストライプの柄物は、なかなか手に入らない。 日本製(にほんせい)だというところも価値が高い。

映像説明: 「SIDE SLOPE A05」のプレートが立てられた、青や白、グレーのニットが掛かったハンガーラックの前で、紺のジャケットを着てひげを生やした男性がインタビューに答える。

テロップ: SIDE SLOPE 脇坂 大樹(わきさか ひろき) アートディレクター

脇坂アートディレクター: まあ、カシミヤだとどうしても高額になるので。 (多くのブランドでは)ファンシーなデザインはあんまりしないです。 ベーシックが、やっぱり多いと思うんですけど。

映像説明: 「SIDE SLOPE A05」のプレートが立てられた、青や紫のストライプが入った黒のセーターが掛かったラックの前で、ひげを生やした脇坂アートディレクターが話を続ける。話を終えると、うなずきながら歩き出す。

脇坂アートディレクター: (メンズニットの)マーケットは小さいと思うんですけど、こういうのを探されてる人っていうのは絶対いますから。

映像説明: 青や白、グレーのニットが掛かったハンガーラックの前で、黄色いパーカー姿の男性が、黒と水色のストライプが入った白いセーターをハンガーラックに掛け、奥にいるひげを生やした脇坂アートディレクターとカーキグリーンのジャケットを着て眼鏡を掛けた女性に話しかける。 グレーのコートが掛かったハンガーラックの横で、ひげを生やした脇坂アートディレクターと黄色いパーカー姿の男性が、カーキグリーンのジャケットを着た女性が手にした白いカードを見ながら話しをしている。

ナレーション: 脇坂さんは、展示会での出会いを、より確かなビジネスにつなげるために、展示会以外でもアピールをしていく必要性があると感じているという。バイヤーに案内している、その場所は…。

映像説明: 市街地にある、アーチ型の窓を持つ灰色の重厚な建物。各階の柱にはアーチ型の壁がん(へきがん)と彫像が彫られている。建物の脇には赤や青の看板が並ぶ歩道があり、多くの人々が行き交っている。黒い車や2階建てバスが走る2車線の道路を挟んで、 左手にクリーム色(いろ)の建物が建っており、外壁の上部に「PORTUGAL(ポルトガル)」と書かれた縦長ののぼりが8枚ほど、ずらりと掲げられている。

テロップ: パリ マレ地区

ナレーション: パリ市庁舎のある、マレ地区。

映像説明: 青い両開きの扉の隣に、一面ガラス張りの店がある。ガラスのドアは開け放たれ、ショーウィンドウには、袖が飾り編みになっているピンクのトップスと、青やオレンジ、ピンク、紫の花がプリントされたスカート、黒いハットと白いショルダーバッグがコーディネートされたマネキンが飾られている。 傍らの白いツリー型のディスプレイスタンドには6段にわたって、赤や白、ピンク、グレーなどのぬいぐるみのキーホルダーがぶら下げられている。入口横の壁には、袖の部分が飾り編みになっている白のニットのトップスと裾部分が横縞になった、白地に黒のストライプのロングスカートを掛けたハンガーが、天井から吊るされている。奥に続く壁際のハンガーラックには、柄(がら)の入った黄色(きいろ)や白、緑などのワンピースが並び、上の棚には黒いバッグや茶色のかごバッグが置かれている。 別の店の前。フランス語で「marceletmarcel(マルセルエマルセル)」と書かれたショーウィンドウには黒いボストンバッグの上に、柄(がら)の入った赤と水色のスカーフが掛けられている。 傍らには2体のマネキンが並んでおり、1つはボタニカル柄の白いシャツの上にこげ茶色(こげちゃいろ)のジャケットを羽織り、黄色いスキニーパンツをはき、茶色いゴーグルつきの帽子を載せている。もう1体は、白いVネックのトップスに黒いストライプの入った白いジャケットを着て、紺色の短パンをはき、青や紫をベースにさまざまな色に染められたスカーフを首に巻いている。 歩行者用の信号機の脇にある石造りの壁の建物の前。両開きの大きなガラスの扉の奥には、 ウエスト部分をリボンで結んだエメラルドグリーンのロングワンピースを着たマネキンが飾られている。店内には白いジャケットなどが掛かったハンガーラックが置かれ、奥の棚にはハンドバッグやショルダーバッグが並ぶ。白いミニのワンピース姿の女性がガラスの扉を閉め、店の奥へと入っていく。

ナレーション: 一歩、路地に入れば、新進気鋭のブランドやハイセンスなブティックが立ち並び、ファッションの流行の発信地となっているエリアだ

映像説明: 車1台分の幅の静かな裏通りを黒いタクシーが通り過ぎていく。右手には灰色の壁の店があり、黒や茶色のバッグが飾られたショーウィンドウをタンクトップ姿のグレーヘアの女性が覗いている。隣の黒い壁の店はフェンスが閉まっている。道を挟んで左手には赤茶色の壁の店。ゴールドのドアノブが付けられたガラス扉には、アルファベットの「S」と鏡文字の「S」を組み合わせたハートの上に十字架が描かれた赤いロゴと、黒い文字で「SIDE SLOPE」と書かれている。

ナレーション: ここに、SIDE SLOPEのもうひとつの展示スペースがあった。

映像説明: 白いシャツを着てひげを生やした脇坂アートディレクターが店の中に入っていく。 白い壁の店内。ゴールドのハンガーラックが3台並び、黒と水色のストライプが入った白いセーターや、紺やグレー、茶色など落ち着いた色合いのセーター、黒やシアン色(いろ)のパーカーなどが掛かっている。ハンガーラックの前で、脇坂アートディレクターがインタビューに答える。

テロップ: SIDE SLOPE 脇坂 大樹(わきさか ひろき) アートディレクター

脇坂アートディレクター: えー、ま、展示会に来ていただいたバイヤーさんを、こちらに、あの、呼んでですね、より、あの、商品を理解してもらう場所という感じですかね。

映像説明: 大きなガラス窓のそばに置かれたゴールドのハンガーラックに、TRANOI(トラノイ)で展示されているものと同じデザインの、濃いグレーに白と薄いグレーの太い横縞が入ったカーディガンと、薄いグレーに水色と白の太い横縞が入ったセーターが掛けられている。その右横には黒ぶちの姿見があり、さまざまなニット製品を陳列したハンガーラックが壁に沿ってずらりと並んでいる。

ナレーション: 人の出入りが多い大きな展示会では、ブランド側もバイヤーも、慌ただしくなりがちだ。そのため、バイヤーがゆっくりと商品を見て、考えることができる場所を用意したのだという。

映像説明: 太い石造りの四角い柱が並ぶ展示会場。たくさんの柱のあいだにハンガーラックが並べられ、たくさんの服が並んでいる。脇坂アートディレクターが、紺色のジャケット姿の男性と身振りを交えて話をしている。

ナレーション: 今後は、さらに積極的に攻めていきたいという脇坂さん。

映像説明: SIDE SLOPEの展示スペース内。さまざまなニット製品を陳列したハンガーラックの前で、脇坂アートディレクターがインタビューに答える。

脇坂アートディレクター: ちっちゃいマーケット、ちっちゃいニーズなんで、やっぱり海外でやらないと。 昔の行商じゃないですけど、ドアをノックして、ほんとに、 えー、商品を見ていただくような場をもっと増やしていかないと。 まあ、きめ細かなことだと思いますね。

ナレーション: 新しい展開に向けて、チャレンジをしていくというSIDE SLOPE。

映像説明: 幅広の四角い柱が並ぶ展示会場のSIDE SLOPEのブース。柱と柱のあいだには、巨大なボール型のライトがぶら下がっている。脇坂アートディレクターと黄色いパーカー姿の男性が、2人で青と水色のストライプが入った白いセーターを手に持ち、カーキグリーンのジャケットを着た女性と話をしている。

ナレーション: 実は今、メンズファッションでは、こうした日本のブランドが注目されている。

映像説明: 外回廊の一角に設けられたカフェスペース。野菜の箱やタブレット端末が置かれた白いカウンターの前で、黒いTシャツの上に花柄のシャツを羽織った男性がインタビューに答える。隣に座るボブヘアーのタレック ショーマネージャーがうなずきながら聞いている。

テロップ: TRANOI(トラノイ) スティーブン・デリュ セールスマネージャー

デリュセールスマネージャー・フランス語吹き替え: 日本の男性デザイナーはおしゃれですし、デザインや作るものに対するリスクを恐れていません。 例えば、今回出店しているcopano86(コパノ ハチロク)。 日本の古い着物をリメイクして、新しく、モダンな洋服に作りかえている。 こうした挑戦を、アメリカやヨーロッパのバイヤーたちが知る、いい機会になると、私は思います。

ナレーション: その商品とは…。

映像説明: 白いハンガーラックに、はけで塗ったような緑の線や、絵の具がたれたようなオレンジの柄(がら)が入ったクリーム色(いろ)のシャツが掛けられている。ほかにも、花やひし形の柄(がら)を染め抜いた、こげ茶色(こげちゃいろ)や、くすんだ赤、あでやかな紫や深緑(ふかみどり)など、さまざまな色のシャツが並ぶ。

テロップ: 銘仙

ナレーション: 大正時代の女性たちに大流行した着物、「銘仙」をリメイクしたシャツやブルゾン。

映像説明: 白いハンガーラックの下に置かれた5種類の反物。グレーの葉の模様が入った青い生地や、ベージュに茶色い線でウロコのような模様が描かれた生地が小さくたたまれ、中央部分は細く切った白い和紙で結んである。ハンガーラックの脚の上には「rdv o globe(ランデブー オー グローブ) 2020 spring summer」と書かれた薄茶色(うすちゃいろ)のチラシが置かれている。 別のハンガーラックの下には、薄桃色の生地にグレーや赤茶色、ピンクの葉が描かれたものや、赤茶色にひし形の模様が入った生地、赤茶色の矢がすりが入ったグレーの生地など、4種類の反物が置かれている。

ナレーション: 西洋のスタイルを取り入れた斬新な柄(がら)と、シルクでありながら、ざらつきのある生地が特徴だ。

映像説明: 白い壁の部屋。片隅には、ロール状に巻かれた白やベージュの布が立てかけられ、黒いコートなどが山積みになっている。手前には姿見があり、左手の壁際には白いパンツやコートなど、たくさんの服が掛かったステンレスのハンガーラックが2台置かれている。中央に黒い三つ(みつ)ボタンのジャケットを着せた胴体だけのマネキンが置かれている。傍らで、黒いキャップをかぶった男性が身振りを交えて話をしている。

テロップ: copano86(コパノ ハチロク) パタンナー・デザイナー 安島 正二(あじま しょうじ) さん

ナレーション: この銘仙にほれ込み、その魅力を世界に伝えたいと、TRANOI(トラノイ)への出展を決めた安島(あじま)さん。

映像説明: 黒いキャップをかぶった安島(あじま)さんが、マネキンに着せたダブルボタンの黒いコートを整えている。シルバーやゴールドなど、種類の異なる丸ボタンが付いており、目の粗い生地の端は切りっぱなしになっている。ボタン穴の一つにアルファベットで「copano89(コパノ ハチロク)」と書かれた紙のタグが付けられている。 黒いキャップをかぶった安島(あじま)さんが、裏に黒い皮を張った襟に触る。横に置かれたステンレスのハンガーラックには、着物の生地で作られた、さまざまな色や柄(がら)のシャツが掛かっている。奥にはコピー機やスチール製の棚、胴体だけのマネキンなどが置かれている。

ナレーション: もともと得意としているのは、クラシカルで重厚なデザインだ。

映像説明: 水色の靴や服などが積み重ねられた棚の奥に、一面が窓で覆われ、中央に大きなテーブルが置かれた部屋。窓際にはミシン台や、スタンドライトが置かれた白い長机(ながづくえ)、白い服が掛かったシルバーのハンガーラックが並ぶ。中央のテーブルには紺のベレー帽をかぶったグレーヘアの女性がピンクの布を手に作業をしている。傍らには黒いコートを着せた胴体だけのマネキンが置かれている。黒いキャップをかぶった安島(あじま)さんが、紫の着物をテーブルに広げ、糸切り(いときり)バサミを手に作業をしている。 安島(あじま)さんが紫の着物と白い布の縫い目を、糸切バサミで少しずつ切り離していく。 眼鏡を掛けた安島(あじま)さんが、真剣な表情で作業を続ける。

ナレーション: 大正時代の女性たちに愛された銘仙が、安島(あじま)さんによって、メンズファッションに生まれ変わる。仕入れた古い着物を解体し、ひとつひとつ、手作業で仕上げていく。古い素材を使った一点もの。だからこそ、挑戦する価値があると、安島(あじま)さんは言う。

映像説明: 窓際に置かれた黒いシャツなどが掛かったハンガーラックの前で、安島(あじま)さんがインタビューに答える。

安島(あじま)さん: 「今、持っていくから待ってなさい」っていうそんな感じでね。 出来上がったらそういう気持ちでいます。

映像説明: 展示会場の白いハンガーラックに、はけで塗ったような緑の線や、絵の具がたれたようなオレンジの柄(がら)が入ったクリーム色(いろ)のシャツが掛けられている。脇では、眼鏡を掛けた白いTシャツに黒のズボン姿の男性がスマートフォンを耳に当てている。 ストライプ柄のシャツにショートヘアの女性が、ハンガーラックに掛けられた、花やひし形の柄(がら)の入った白いシャツを触って見ている。長いひげを蓄えた眼鏡の男性が同じハンガーラックに掛かった服を見つめている。 黒いTシャツを着たグレーヘアの男性が、ハンガーラックから、花やひし形の柄(がら)の入った白いシャツを手に取って、傍らにいる眼鏡を掛けた白いTシャツ姿の男性に話しかける。

ナレーション: こうして挑んだTRANOI。バイヤーたちの反応は。

映像説明: 黒いTシャツを着たグレーヘアの男性が、色とりどりの洋服が掛かった白いハンガーラックが並ぶ展示会場でインタビューに答える。

パリのショップ経営者・フランス語吹き替え: この日本のビンテージの生地が、とてもきれいで気に入ったよ。

映像説明: 展示会場の一角。白や黒のシャツが掛かった白いハンガーラックの前で、黒いキャップに白いTシャツを着た安島(あじま)さんがインタビューに答える。

ナレーション: 安島(あじま)さんは今後も、海外に銘仙を紹介し続けていきたいという。

テロップ: copano86(コパノ ハチロク) パタンナー・デザイナー 安島 正二(あじま しょうじ) さん

安島(あじま)さん: この銘仙のリメイクを、普及させる、自信はあるつもりでいる。うん。

映像説明: 8階(はちかい)建ての建物が並ぶ市街地の道路。青空の下(もと)、先端に銅像が立つ背の高い円柱がそびえている。足元の路肩には、多くの白いトラックや黒い車が駐車している。 石造りの4階建ての建物の前。1階にはアーチ型の入口がたくさんあり、それぞれ上部に人の顔の彫刻が施されている。建物の前には白と黒の看板が置かれており、黄色いトレーナーを着た男性が右手のアーチの中に入っていく。

ナレーション: 一方こちらは、2012年にスタートした「MAN」。

映像説明: アーチ型の入口脇の前に黒いスタンドが立てられ、その前に白地の看板が立てられている。看板には「MAN PARIS 2020」と書かれている。その下には紫の背景にピンクや白の絵の具を垂らしたような模様と、白い筆で首の長い恐竜が描かれている。黒いスタンド部分には、白い文字で「BUYERS AND PRESS ONLY」、「WELCOME TO THE SHOW」、金色の文字で「MAN WOMAN」、と書かれている。 紺色のスーツ姿の男性や黒いTシャツを着た男性、黒い長袖シャツを着た女性が、看板の脇の入口から中に入っていく。

テロップ: 2019年6月21~(から)23日 MAN Paris

映像説明: グレーの壁の広い部屋。中央には、高い天井まで届く大きな鏡が設置されている。天井からは先端がボール型になったペンダントライトがいくつも垂れ下がっている。シャツやジャケットなどが掛かった白いハンガーラックが部屋中(へやじゅう)に置かれ、かばんや財布、アクセサリーなどを並べた棚があちこちに配置され、大勢の人が展示物を見ている。 大きな窓に面したブース。2つの白いハンガーラックには黄色(きいろ)やピンク、オレンジなどの鮮やかな色のシャツや、さまざまなタイプの青いシャツが掛かっている。ハンガーラックの上部には四角く切り取られた色とりどりの生地が等間隔に貼られている。赤や黄色(きいろ)、緑のラインが入った茶色いベレー帽をかぶった女性が、緑で円の中に人の顔が描かれた模様がたくさんプリントされた青いシャツの隣に、たくさんの釈迦の顔がプリントされた茶色いシャツを並べている。黒や赤、黄色(きいろ)、緑のラインのベレー帽をかぶった男性が、茶色のベレー帽の女性に話しかけている。女性が別の青いシャツを手に取る。

ナレーション: ライフスタイルに合わせやすく、それでいて、ほかにはないブランドを選んでいると、バイヤーたちに人気の展示会だ。

映像説明: 上部に帯状のライトが付いた、1面だけに透明のアクリル板が取り付けられた四角い柱の前で、黒いシャツを着た男性がインタビューに答える。

テロップ: ELMER BY SWANY(アルマー バイ スワニー) マーチャンダイザー 能田 元(のうだ はじめ) さん

能田さん: このMANだけに集中して出るようにしてます。 感度の高いバイヤーさんがいらっしゃると。 そして、非常に、あのー、セレクション(審査)自体が厳しい展示会ですので、 そういうとこに出していくことによって、ブランドの価値が上がると。

映像説明: 上部と下部に帯状のライトが付いた、1面だけに透明のアクリルの板が取り付けられた柱の横に置かれた白いテーブルの上に、さまざまな種類の手袋が並べられている。2枚の四角い木の板を組み合わせ、さまざま手袋が掛けられた小さなディスプレー台もずらりと並べられている。黒いシャツを着た能田さんが、テーブルの上の手袋を綺麗に整えている。 木のディスプレーには、スエードの分厚い生地のベージュの手袋や、手首部分がオレンジの生地で作られた、白いウールのミトンなど、さまざまな手袋がフックに掛けて飾られている。ディスプレイの前に、親指の部分が革素材で作られた、赤やグレーのスエードの手袋が重ねて置かれている。

テロップ: ELMER BY SWANY(エルマー バイ スワニー)

ナレーション: MANへの出展は4回目だという、手袋専門のブランド「ELMER BY SWANY(エルマー バイ スワニー)」。冬のオリンピック競技のアスリート用グローブにも使われている、高い技術をファッションに取り入れているため、より手になじみ、扱いやすい。

映像説明: ディスプレー台に飾られたダウン生地の緑のミトン。手首のあたりに、鹿が刺しゅうされた円いワッペンがつけられている。 内側の親指以外の部分が丸く開いて(あいて)おり、手首に向かって黒いスナップボタンが2つ付いている。裏地はベージュの起毛素材で、丸く開いた(あいた)穴の周りがきんちゃく袋のように縫い合わされてベージュのひもが通されている。手前には同じデザインのからし色(いろ)のミトンが置かれている。 手袋が並べられた白いテーブルの前で、黒いシャツを着た能田さんが、右手に緑のダウン素材のミトンをはめて指を動かしている。

ナレーション: ヨーロッパでは、手袋は紳士のアイテム。保守的なデザインになりがちで、遊び心のあるデザインに、バイヤーたちが思わず足を止めるのだという。

映像説明: 手袋が並べられた白いテーブルの前で、白いTシャツを着て胸元にサングラスを掛けた男性が並べられた手袋に触れながらインタビューに答える。

オランダのディストリビューター・英語: これらはそれぞれ違うデザインだが、 こういうものは欧州のブランドでは見当たらない。

映像説明: 大きなガラス窓のあるグレーの建物の前。ツタの葉に覆われた柱の横で、赤と紺のボーダーのカットソーに紺のジャケットを着た男性がインタビューに答える。

ナレーション: このような日本のブランドはMANにとって、大きな存在になっていると主催者は語る。

テロップ: MAN 共同創立者 アントワーヌ・フロック さん

フロックさん・フランス語吹き替え: 今年は、出展している160ブランドのうち、20%が日本のブランドです。 日本のファッション文化は、とてもすばらしいと思います。 それだけではなく、「メイド・イン・ジャパン」という文化も持っています。 日本製品の美しい職人技と、そして、その品質は、 参加した海外のバイヤーたちからも、高く評価されています。

映像説明: 白いストライプの入った黒や紺のシャツや、さまざまなTシャツなどが掛けられたハンガーラックの前。紫のTシャツ姿のショートヘアの女性と、黒いトップスを着た女性がサテン生地のパンツや白いストライプの入った黒のパンツを手に話をしている。

ナレーション: このバイヤーもその一人。日本のメンズブランドのどこに魅力を感じているのか聞いてみた。

映像説明: ジャケットやコート類が掛かっているハンガーラックの前で、紫のTシャツ姿のショートヘアの女性がインタビューに答える。

テロップ: 香港のバイヤー

香港のバイヤー・英語: クオリティー・見た目・素材の良さ。 (この全てがそろうのは)ほかの国のブランドには、見つけにくい。 細部にわたり気配りがされているのは、日本人(にほんじん)ならでは。

映像説明: 上部に帯状のライトが付いた柱のある展示会場の一角。手前のハンガーラックには「Curly & Co(カーリー アンド コー)」と書かれた白いプレートが取り付けられている。隣には、ブロンズ色(いろ)の模様が入ったグレーのジャケットを着て、フードをかぶった男性モデルや、茶色のセットアップ姿の男性モデルなどの写真パネルが3枚飾られている。 白いハンガーラックには、白や黒、カーキ色(いろ)のジャケットや、写真パネルと同じブロンズ色(いろ)の模様が入ったグレーのジャケットが掛けられている。

テロップ: CURLY & Co.(カーリー アンド コー)

ナレーション: こちらのブランドもそのひとつ。カットソー素材にこだわった商品を展開する、「CURLY & Co.(カーリー アンド コー)」。

映像説明: 写真パネルが飾られたハンガーラックの前で黄色(きいろ)や青、紺色に染められたTシャツ姿の男性がインタビューに答える。

テロップ: CURLY & Co.(カーリー アンド コー) 海外営業担当 田中 健 さん

田中さん: 普通、例えば、ジャケットだったりだとか、トラウザーズとかっていうのは、ま、そういった素材使わないことが多いんですけど、 アウターにいたるまで、全部にカットソー素材を使って、 ま、カットソーの素材の、ちょっと可能性を広げるような、あのー、イメージでやってるっていうのが、まあ、ブランドとしての特徴ですね。

映像説明: 「CURLY & Co.(カーリー アンド コー)」のブース。黒いコートやグレーのパンツが掛かるハンガーラックの前で、ひげを生やし、グレーのトレーナーを着た男性が、グレーと白のボーダーのトップスを手にして口笛を吹く。肩の部分に入った青いラインを指で差しながらインタビューに答える。

テロップ: 英国のバイヤー

英国のバイヤー・英語: このシェイプがすばらしい。 細やかな(こまやかな)ところが大切だ。

映像説明: グレーのトレーナーを着た男性が別のハンガーラックからシルバーのボタンが付いた白い長袖シャツを取り出し、広げて見せる。 グレーのトレーナーを着た男性がインタビューに答える。 「CURLY & Co.(カーリー アンド コー)」と書かれた、小さな白いタグがついた袖口を見せる。

ナレーション: こちらのバイヤーは、デザインのディテールが気に入ったようだ。

英国のバイヤー・英語: これはとても面白い。こんなところにロゴを付けるなんて。

映像説明: 多くの人でにぎわう展示会場の一角。壁や窓に沿ってずらりと並べられたハンガーラックに、大勢の人々が集まって、服を手に取ったり、試着(しちゃく)をしたりしている。 中央の丸テーブルの脇では、薄茶色(うすちゃいろ)のチェックのジャケットを着て黒ぶち眼鏡を掛けた男性と黒いリュックを背負った男性が話をしている。 ブースの片隅でチェックのジャケットを着て黒ぶち眼鏡を掛けた男性が、ペンを片手にバインダーに挟んだ紙を見つめている。

ナレーション: そしてこちらは、MANに出展して12回目というブランドだ。多くのバイヤーがひっきりなしに訪れる、ナナミカ。

映像説明: ハンガーラックの前でカーキ色(いろ)のジャケットを着た男性がインタビューに答える。隣に立つ黒い帽子をかぶった男性が、時折うなずきながら話を聞いている

テロップ: デンマークのショップオーナー

デンマークのショップオーナー・英語: コペンハーゲンの人々は、自転車やアウトドアに多くの時間を使う。 ファッションとしての格好良さだけでなく、機能性が求められる。 この分野ではnanamica(ナナミカ)が最高だ。ほかでは探せないだろう。

映像説明: グレーの壁の建物の外観。開け放たれたガラスの扉の上部には「nanamica(ナナミカ)」と書かれた黒い立体看板が掲げられている。入口横の縦長のショーウィンドウには、水色と白のボーダーのTシャツの上に水色のジャケットを羽織り、水色の短パンを履いたマネキンが飾られている。そばのラックには黒い傘が2本と、紺の帽子が掛けられている。

テロップ: 東京都 渋谷区

テロップ: nanamica(ナナミカ) 代官山店

映像説明: 室内。木製のテーブルの上に置かれたペイズリー柄のグレーのパーカー。内側の首元に、「THE NORTH FACE」と白抜きの文字で書かれた紫のタグが付いている。傍らには白いキャップや、さまざまな男性の顔が描かれた黒いハンカチや、男性の顔が描かれた白いコップなどが飾られている。 ベージュや黒のショルダーバッグや、さまざまなシャツ、黒と白の格子柄のパンツなどが飾られた窓際のハンガーラック。手前に黄色(きいろ)から赤のグラデーションで「THE NORTH FACE」と書かれた白いTシャツが掛かっている。 板張りの床の店内。天井は木のはりがむき出しになっており、あちこちに取り付けられたスポットライトが店内の商品を照らしている。窓際の5段の木製の棚にはTシャツやスニーカーが並べられ、上段には生成り(きなり)のトートバッグが飾られている。奥には黒いショルダーバッグや白いTシャツが掛かったハンガーラックがあり、通路中央の天井から吊るされたポールには、さまざまなTシャツが掛けられている。木製の台にはキャップやペイズリー柄のパーカーなどが並び、傍らにはピンクのパーカーやカーキのジャケットを着せたマネキンが3体飾られている。反対側の壁沿いにも、棚やラックが並べられ、たくさんの商品が陳列されている。 窓際のハンガーラックに掛けられた黒いロングコート。中央のボタン部分からは「GORE‐TEX(ゴアテックス)」と書かれたひし形の黒い商品タグがぶら下がっている。襟元の白いタグには、右端に小さい文字で「nanamica(ナナミカ)」と書かれている。

ナレーション: アメリカのアウトドアブランド「THE NORTH FACE」の、ファッション・タウンユース向けのデザインを手掛けてきたデザイナーが、その技術をもって、新たに自身のブランドを立ち上げたのが、この「nanamica(ナナミカ)」だ。

映像説明: 展示会場。紺色の袖口から出た男性の手が、紺色のコートのファスナー部分を触っている。窓から光が差す「nanamica(ナナミカ)」のブースで、マネキンが着ている紺色のコートに触れながら、黒ぶち眼鏡の男性がインタビューに答える。 紺色のコートの薄い紫色の裏地。ポケットなどの縫い目の部分に、裏地と同じ薄い紫色の1cm幅ほどのテープ状の生地が貼られている。縦の縫い目には、黒と白のストライプのテープ状の生地が貼られている。

テロップ: nanamica(ナナミカ) 本間 永一郎 マネージングディレクター

本間マネージングディレクター: ゴアテックスっていうのは、あの、表素材にナイロンとかポリエステル、いわゆる合繊を使ったんですが、まあ、当社、あの、日本のジャパンゴアテックス(現 日本ゴア)と開発した素材っていうのは、 表(おもて)に100%の綿を使ってまして。普通のクラシックなコートのように見えますけども、 まあ、中には、そういう、そういった意味でのハイテク素材を使ってる。 で、かつ、縫い目にテープが貼ってあるので、えー、外からの雨を、が入るのを防いだりとか、っていうことで機能的ですし。

映像説明: 「nanamica(ナナミカ)」の店内。木製の陳列台に置かれたカーキ色(いろ)のフード付きパーカー。薄手のナイロン素材で、ポケットの部分に、同じ素材の小さなカーキ色(いろ)のポーチが置かれている。 隣には白や黒の柄(がら)入りの靴下、黒い革靴やツートンカラーのナップザックなどが飾られている。 襟元に「nanamica(ナナミカ)」のタグがついているグレーのチェック柄のシャツジャケットと同じ柄の半ズボンなどが窓際のハンガーラックに掛けられている。

ナレーション: 防水性や耐久性、軽さなど、アウトドアに適した最先端の機能を持ちながら、日常のライフスタイルにも合わせやすい、「nanamica(ナナミカ)」のデザイン。

映像説明: 展示会場の「nanamica(ナナミカ)」のブース。黒ぶち眼鏡をかけ、紺色のVネックカーディガンを着た本間マネージングディレクターが、白いハンガーラックに掛けられたさまざまな色のコートの中から、黄色いコートを手に取り、襟の後ろ側に出ていた商品タグを前側に戻す。

ナレーション: 世界中のファッションの目利きが集まるパリは、自分たちの実力が試されているようで、いつも刺激的だと語る本間さん。

映像説明: 洋服が掛けられた白いハンガーラックの前で、チェックのジャケットを着た本間マネージングディレクターが、黒いベースボールキャップをかぶった男性が持つ黄色いニットジャケットについたタグを見て、右手に持っているバインダーに挟んだ紙を見る。黒いベースボールキャップをかぶった男性が、黄色いニットジャケットをハンガーに戻す。

ナレーション: 彼は、今のパリを、どう見ているのだろうか。

映像説明: 中央に大きな鏡が設けられた展示会場。洋服やかばんが飾られ、たくさんの人々がにぎわう中で、本間マネージングディレクターがインタビューに答える。

テロップ: nanamica(ナナミカ) 本間 永一郎 マネージングディレクター

本間マネージングディレクター: 今の価値観って、その、ハイファッションだけでは、ちょっとなくなってきてて。 ま、デザイン性とスポーツみたいなものとか、ライフスタイルみたいなもの、2つ以上の価値観ってのを 1つにインテグレート(統合)したようなものになってきてると思うんですね。 そういった意味では、パリっていうのが、今はそういうものが高い次元でミックスしてる場所なのかなって気はしますね。

映像説明: 四角い柱が並ぶTRANOI(トラノイ)の展示会場。青のジャケットを着て、ひげを生やした脇坂アートディレクターが紺のジャケット姿の男性と身振りを交えて話をしている。 白いシャツやカーキ色(いろ)のコートが掛かったハンガーラックの前で、黒いキャップをかぶり、白いTシャツ姿の安島(あじま)さんが話をしている。 上部に帯状のライトがついた柱のある展示会場。手袋が並べられたテーブルの前で、黒いシャツを着た能田さんが緑のミトンを右手に付け、話をしながら指を動かしている。 展示会場のnanamica(ナナミカ)のブース。黒ぶち眼鏡を掛け、紺色のVネックカーディガンを着た本間マネージングディレクターがハンガーラックに掛けられた黄色いコートを手に取り、襟の後ろ側に出ていた商品タグを前側に戻す。

ナレーション: 時代とともに、常に変化し続けるファッション業界では、素材、機能性、そしてデザインにと、新しい価値観が求められている。日本のメンズブランドの次なる挑戦に、世界が注目している。

スタジオの八木(やぎ)キャスター: 日本のメンズブランドは、デザインや機能のユニークさで、予想以上に海外のバイヤーから高い評価を受けていました。今後、どのように世界のファッションを切り開いていくのか、注目していきたいと思います。

映像説明: 八木(やぎ)キャスターがお辞儀をする。

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