中古品? ユーズド・イン・ジャパン! ‐カンボジアの今を捉えたリサイクルビジネス‐
2019年05月09日
「世界は今」のアクセシビリティ対応について
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フリマアプリの急速な広がりで、ビジネスモデルの転換など対応を迫られている日本のリサイクルショップ業界。そうしたなか、日本の中古品は製造国を問わず状態が良く、「ユーズド・イン・ジャパン」と呼ばれ東南アジアの国々で高い信頼を得ているという。その一つ、カンボジアの首都プノンペンには近年、日本のリサイクルショップの出店が進んでいる。購買力の向上に伴い日系のショッピングモールも既に進出しているが、ブランドの中にはSNSなどを通じて知ってはいても、地元ではまだ入手できないというものも多い。手ごろな価格というだけでなく、“今、欲しい”というニーズにもマッチした「ユーズド・イン・ジャパン」。変化する途上国市場へのタイミングを捉えたアプローチで消費者の心をつかむビジネスの動きを取材した。
(11分02秒)
テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。
映像説明: 天井の高い広い店内。中央にベッドがいくつも並べられ、壁一面にたんすなどの家具が置かれている。こげ茶色(いろ)の大きな食器棚の前に、白いタンクトップ姿の女性客と白いポロシャツの男性客、紺にオレンジのラインが入ったTシャツを着た店員男性が立っている。女性客が食器棚のガラスの扉をいくつか手で触りながら、にこやかにインタビューに答える。
白いタンクトップ姿の女性・クメール語吹き替え: 気に入ったのは、ここも、ここも。全部キレイです。
映像説明: 壁沿いに、引き出しが7段ほどついた木製の整理だんすが6棹(さお)並び、それぞれに手書きの値札が貼られている。黒のたんすと、右隣りの茶色のたんすには、大きく「$180(180ドル)」と書かれた値札(ねふだ)がついている。たんすの上には茶色やグレーの座椅子や、ベージュの平たいカバンのようなものが載せられている。 壁一面に洋服が陳列された店内。さまざまな色やデザインのトップスとスカートがコーディネートされ、天井近くの壁に取り付けられた金属製のレールにハンガーで吊るされている。服にはそれぞれ、バナナやスイカ、カボチャ、ブドウなどの絵のついた紙のタグが取り付けられている。
ナレーション: 海外で信頼されている日本のリユース品。今、そのニーズが変化してきている。
映像説明: 金属の天井のはりがむき出しになっている大きな倉庫。ダンボール箱やコンテナが置かれた金属製の棚が連なり、壁にはしごが立てかけられている。左胸の部分に白い文字で「ウイルパワー」と書かれた赤いブルゾンを着た男性が大きな茶色の食器棚を引き出してくる。 横長の棚の上部には4つのガラス戸がついている。男性が食器棚を移動させながら、インタビューに答える。
テロップ: リサイクルショップ オーナー
左胸の部分に白い文字で「ウイルパワー」と書かれた赤いブルゾンを着た男性: これこそ、これなんかも、もう25~26年(にじゅうごろくねん)ほど前ですかね、の水屋だんすですね。 こういった大きくてしっかりしたもんが、東南アジアでは人気があると。
映像説明: 左胸の部分に白い文字で「ウイルパワー」と書かれた赤いブルゾンを着た男性が、ビニール袋が詰め込まれた大きな台車や、重ねられたストッカー、こまごまとした物が置かれた金属製の棚の脇を抜け、出入口に向かって歩いていく。背中には白の文字で「reuse」(リユース)」と書かれ、その隣には右矢印と左矢印を組み合わせたリサイクルマークのような円の中に、漢字で「魂」と書かれている。室内の映像を背景に、画面の左側に「不要なモノ」という文字、右側に「必要な人」という文字が表示される。中央には、赤い丸の中に、白の右矢印と左矢印を組み合わせた長方形のリサイクルマークのような画像が表示されている。
ナレーション: 日本からカンボジアへ、不要なモノと必要な人をつなぐ。
映像説明: 近代的なビルが立ち並ぶ街に、釣り鐘の形をした赤褐色(あかかっしょく)のカンボジアの独立記念塔がそびえ立つ。先端に向かって小さくなる5つの層が4本の巨大な柱で支えられ、大きな門のような形になっている。上部の各層には、鎌首をもたげた蛇の彫刻が数多く置かれている。土台から地面に向けて緩やかな階段が続いており、傍らには赤と青のカンボジア国旗がはためいている。
ナレーション: 「ユーズド・イン・ジャパン」で、変わり続ける「カンボジアの今」をつかめ。
映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図の上で回転する、中が空洞になった地球儀から、もうひとつ地球儀が飛び出す。 拡大表示された地球儀の横にタイトルが現れる。 「世界は今 ジェトログローバルアイ」
映像説明: スタジオ。 地球儀と世界地図の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。 ノースリーブの茶色いワンピース姿。
テロップ: 八木 ひとみ(やぎ ひとみ)
八木(やぎ)キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 状態の良い日本のリユース品は、「ユーズド・イン・ジャパン」と呼ばれ、東南アジアでは高い信頼を得ています。特に、経済成長著しいカンボジアでは、リサイクルショップの出店が続いています。その背景には、日本のリサイクルビジネスを取り巻く環境の変化がありました。
テロップ: 中古品? ユーズド・イン・ジャパン! ‐カンボジアの今を捉えたリサイクルビジネス‐
映像説明: 所々に低層のビルが建つ、海に面した市街地。海の向こうには対岸の島がぼんやりと霞み、右手には、巨大な長い瀬戸大橋が対岸に向けて延びている。
テロップ: 香川県 丸亀市
映像説明: 入り口の上に大きな黄色い看板を掲げた平屋の建物。看板には、「リサイクルショップ まんでがんセブン」と書かれ、入口の前には、「古紙回収」と書かれた緑ののぼりと、「買取 楽器」と書かれた黒ののぼりが立っている。
テロップ: まんでがんセブン 総合リサイクルショップ
映像説明: 店内。グラスや食器が並ぶ金属製の棚の脇に、キャラクターのついた木製の振り子時計や、さまざまな花が描かれたそろいのカップや皿が並べられた棚があり、「ズバリお買い得!」や、「中古食器 バラ売り」と書かれた紙が貼ってある。食器が並んだたくさんの陳列棚の脇に、ピンクのクロスを敷いた3段の棚が置かれている。茶色のなまけもののぬいぐるみや、白い茶碗が5つ入った箱、フタのついた大小様々な丸い保存容器などが置かれている。 別の一角。細い通路の両側に、3段に積まれたグレーのデスクがずらりと並ぶ。 店の入口の前。グレーのデスクやキャビネット、長机(ながづくえ)などのオフィス家具が所狭しと並んでいる。 レバーの付いたグレーのレトロなキャッシュレジスター。数字や「現金」、「入金」などの文字が入った赤や黒、緑、黄色(きいろ)の丸いボタンがいくつも並び、1万円の黄色い値札がついている。まわりには、ワニのはく製やガラスのポット、キューピー人形(にんぎょう)などが置かれている。 木製のレトロな壁掛けの電話機。本体には金属製の丸いベルが2つついており、その下にはラッパの形の金属の筒、右横にはハンドル、左横には受話器がぶらさがっている。電話機の横には、背の低いグレーのレトロな扇風機が置かれている。紺と白のカバーの真ん中に、銀色の文字で「Toshiba」と書かれたロゴが付いている。
ナレーション: こちらは、四国全域で買い取り、販売をしている総合リサイクルショップ。 個人はもちろん、企業の引っ越しなどにともなう不用品も取り扱っている。
映像説明: スマートフォンの画面。緑と青、灰色をベースとした四角いアイコンの下に、白い文字で「Google Maps」と書かれている。その右隣には、白の四角い枠の中に立体的な赤い箱が描かれたアイコン。赤い箱の左側の面に白い文字で「m」、右側の面に水色の円が描かれ、アイコンの下に白い文字で「メルカリ」と書かれている。 「メルカリ」のアイコンがタップされ、商品の写真がびっしりと並んだ画面が表示される。画面が下にスクロールされ、新たな商品が表示される。 グレーのデスクが並ぶ店の前で、左胸の部分に白い文字で「ウイルパワー」と書かれた赤いブルゾンを着た男性がインタビューに答える。
テロップ: 「まんでがんセブン」運営 ウイルパワー 江川 健次郎 社長
ナレーション: しかし今、フリマアプリの台頭により、日本のリサイクルショップが変わろうとしている。
江川社長: 売り上げのほうは、落ちてきてますよね。 大部分が、ま、業態を変えないと、生き残れないと思います。
映像説明: 香川県丸亀市の市街地の俯瞰(ふかん)。海には巨大な鉄柱が4本建ち、瀬戸大橋の長い橋桁を支えている。
テロップ: 日本のリユース品を海外へ
ナレーション: 日本国内(にほんこくない)のリユース品売買の環境が変わってきた今、一層重要な市場となってきたのが、
映像説明: ヤシの木が立ち並ぶ水辺の道路を、4人の男女を乗せて屋根のついた自動三輪車が走っていく。車の後ろには、色あせた写真の上に「Grand Waterfront Hotel」と書かれた広告が貼られている。 市街地の道路。自動三輪車と、数多くのバイクやスクーターが走っている。 青々とした大きな街路樹が並ぶ道路。車と一緒に、たくさんのバイクやスクーターが走る。2人乗りをしているバイクもある。
ナレーション: 経済発展とともに、消費者の購買意欲が高まっている東南アジアだ。
映像説明: 近代的なビルの中にそびえる釣り鐘の形をした赤褐色(あかかっしょく)のカンボジア独立記念塔。敷地の周りを車が走っている。画面右上の四角い枠内にインドシナ半島の地図。カンボジアは半島の南に位置する海に面した国。北はタイとラオス、東はベトナムと隣接している。プノンペンは、カンボジアの南部に位置しており、赤い星印で示されている。 三角形の屋根や窓の上部に金色の装飾が施された灰色の寺院。入口から延びる階段の下に、座禅を組む大きな金色の僧侶の像が置かれ、頭に黄色(きいろ)の傘が差しかけられている。像の右側には金色の獅子の像と、黒い看板に白い文字で「Ounalom Pagoda(ウナロムパゴダ)」と書かれた看板が立ち、僧侶の像の左右と入口の左右に青や赤、黄色(きいろ)のさまざまな旗が掲げられている。
ナレーション: 中でもここカンボジアは、GDP成長率が、近年7%前後と高水準を保ち、ASEAN屈指の経済発展を見せている。
映像説明: 港。外周に緩衝材としていくつものタイヤをぶら下げた木造の船の横で、フェリーから黒のトヨタ車を先頭に、たくさんのバイクや車がゆっくりと降りてくる。2隻の小型のフェリーにはバイクや車がひしめき合っている。港の映像を背景に、画面に白い文字で「カンボジアの通関制度」と題された赤い枠が表示される。枠の中には白いボックスが2つ並び、上には「税関」、下には「カムコントロール(輸出入貨物検査機関)」と書かれている。「カムコントロール」のボックスが灰色に変わり、脇に赤で「廃止」の文字が浮かび上がる。
ナレーション: 今年2月には、通常の税関とは別に行われていたカンボジア独自の輸出入検査「カムコントロール」が廃止された。コストと時間の負担が削減されたことで、貿易の活発化が期待されている。
映像説明: イオンモールの外観。明るい色の背の低いレンガの壁の前に、赤紫の文字で「AEON MALL Phnom Penh(イオンモール プノンペン)」と書かれた巨大な立体看板が建っている。看板の前には、綺麗に刈り込まれた背の低い植え込みがある。 4階建ての巨大なグレーの建物。入口の上部には赤紫の文字で「AEON(イオン)」と書かれた立体看板が掲げられ、壁の巨大な広告には、2台のスマートフォンに映し出された男女の顔。その横には、小さめの看板が4つ掲げられている。建物の前には、駐車場と屋根のついたバイク置き場が広がっている。
テロップ: イオンモール プノンペン
映像説明: 白い壁に白い床の広々としたモールの中。子どもの手を引く家族連れや若者たちでにぎわっている。エスカレーター脇の壁には、モニターが設置されている。
ナレーション: 2014年には、首都プノンペンにイオンモールがオープンし、去年、3号店の計画が発表された。
映像説明: カジュアルな服の並ぶショーウィンドウの前を4人の若い女性たちが歩いていく。 バッグが並べられた店の前に、香水を販売する店舗がある。 婦人服の店に、ワンピースや白いブラウスが陳列されている。 薄暗い店内で、女性が赤い車のトランクを開ける様子を2人の男女が見つめている。 モールの映像を背景に、画面には、白地に青の文字で「カンボジアの1人当たりGDP」と題された、緑色の縦棒グラフが表示される。縦軸には0ドルから1,600ドルまでの数字が200ドル刻みで示され、横軸には2012年から2018年までの年が示されている。2012年に973ドルだったGDPが毎年およそ100ドルのペースで上昇し、2018年には1,555ドルに達する。(※2018年は推定値(すいていち))(出所:カンボジア経済財政省)
ナレーション: カンボジアの1人当たりのGDPは上昇を続けており、所得の増加にともない、高級ブランドを買い求める層が生まれている。
映像説明: さまざまなデザインのサングラスが並べられた陳列棚の前に立つ3人の女性客。真ん中の女性がサングラスを試着し、棚の上部に並んだ鏡をのぞく。 低層の建物が立ち並ぶ街角。たくさんの自動車やバイクが行き交う大きな道路から、奥に向かって車通りの少ない細い道路が延びている。角(かど)の建物には、青地に白の現地の文字が入った巨大な看板が掲げられ、 白い文字で「POCARI SWEAT(ポカリスウェット)」と書かれた青い缶と青いラベルのついたペットボトルの写真が入っている。道路沿いの建物の入口から歩道に向かって、さまざまな色のシェードが突き出している。歩道にはパラソルがいくつか置かれ、右手にある白い格子の壁のビルには、湯気の立つ白いコーヒーカップとコーヒー豆の写真が入った巨大な看板が掲げられている。左右に伸びる大きな道路の手前は広場になっており、十数台のバンや軽トラックが駐車して、後部のドアを開いたままにしている。広場のあちこちに、緑や赤、黄色(きいろ)などの色あせたパラソルや、屋台テントが置かれている。
テロップ: ユーズド・イン・ジャパン 日本のリユース品
ナレーション: しかし一方で、そこまで手が届かない人たちも、まだまだ多い。 そんな人たちの消費のニーズにマッチしたのが、「ユーズド・イン・ジャパン」、日本のリユース品だ。
映像説明: 広々とした店内。縦長の木製の箱が2つ並べられている。箱の正面には扉がついており、それぞれに年代物(ねんだいもの)の白いミシンが載せられている。左のミシン台には英語で「SINGER」と書かれたロゴが入っており、「$120(120ドル)」、「30%」と書かれた値札(ねふだ)がついている。奥の棚には、たくさんのぬいぐるみが陳列されている。 四角いライトグレーのポータブル電子ブックプレーヤー。フタには濃いグレーの文字で「DATA Discman」、「ELECTRONIC BOOK PLAYER」、と書かれ、アルファベットで「SONY」と書かれたロゴが入っている。 シルバーや黒のDVDやVHSのプレイヤーやレコーダーが何台も積み重ねられている。 家具や健康器具が並ぶ室内。おもちゃなどが陳列された棚の横に黒のアップライトピアノが置かれている。鍵盤のフタが開いており、裏にはアルファベットで「YAMAHA」と書かれたロゴが入っている。 数多くの服が陳列された薄暗い店内。さまざまなデザインのカラフルな子供服がハンガーに掛けられ、スチール製のラックにぶら下げられている。 引き出しに十字型のデザインの取っ手がついた、茶色いアンティーク風の整理ダンス。現地の文字で記された手書きの値札が貼られている。
ナレーション: 品質の高い製品の代名詞「メイド・イン・ジャパン」。 さらに今、日本市場(にほんしじょう)で流通したリユース品も、品質や状態が良いことから、「ユーズド・イン・ジャパン」と呼ばれ、海外で評価されている。
映像説明: 車窓から大通り脇の建物を望む。濃いオレンジの切妻屋根に金色の尖塔を持つ伝統的な建物の向こうに高層ビルがそびえ、通り沿いには1階部分に大きなガラス窓がある近代的なビルが建っている。車道には、自動三輪車や、3人乗りをしているバイクが走っていく。
ナレーション: そんななか、プノンペンでは近年、日本の大手リサイクルショップが進出しはじめた。
映像説明: 雲のかかった空に向かい、十数本の電線が架けられた電柱がそびえる。すぐ脇に、大きなガラスのドアと窓のついた平屋の建物があり、入口の上部と窓と窓のあいだの壁には、家電や洋服などの写真が隙間なく貼られている。店先にはシルバーの車が2台、バイクが5台ほど駐車されている。 屋根の上に、5つのライトのついた白い大きな看板。左にカンボジア、右に日本の国旗が描かれ、中央に現地の文字と、英文字で「Cogi factory(コギ ファクトリー)」と書かれている。
コギファクトリー 総合リサイクルショップ
ナレーション: 総合リサイクルショップ、コギファクトリー。
映像説明: 店内のレディースファッション売り場。洋服が2列掛けられるスチール製のラックが5台置かれ、たくさんのトップスやジーパンなどが吊るされている。ラックの上にはさまざまな種類のバッグが並べられている。奥の壁ぎわには靴を並べた棚がいくつも置かれている。
テロップ: 日本で70店舗以上の店舗展開をいかして、ここプノンペンに出店した。
映像説明: 窓のない広い店内。右手の壁ぎわには食器棚やたんす、マッサージチェアが陳列され、中央にベッドやアップライトピアノ、ソファーなどが置かれている。広い通路を挟んで左手には、食器やぬいぐるみを置いた棚が並ぶ。 薄暗いレディース服売り場。所々に赤い札(ふだ)がつけられたラックには、半袖のブラウスが吊るされ、ラックの上の棚にはバッグがぎっしりと並べられている。傍らにはワンピースや、Tシャツとズボンを着たマネキンが飾られている。 食器棚などの大きな家具が並ぶ一角。中央に、10台ほどの茶色のちゃぶ台が、2段、3段に積み重ねられている。 日本語のボタンがついた3台の白い洗濯機。左と中央は縦型洗濯機、右端はドラム式の洗濯機。 棚に並んだたくさんのぬいぐるみ。オレンジ色(いろ)の体に黄色い腹巻のようなものをつけ、丸い大きな頭を持つ「妖怪ウォッチ」の猫のキャラクターや、全身が黄色(きいろ)でチェックの服を着た、丸い顔に小さな目をした「クマのプーさん」のぬいぐるみが置かれている。 幅の広い4段の棚いっぱいに、茶碗や小皿が数個ずつ重ねて並べられている。
ナレーション: 広い店内には日本からやってきたリユース品が並ぶ。 人気の衣類から、家具、家電。 日本ではなかなか買い手がつかない、ぬいぐるみや食器類も豊富だ。
映像説明: 壁沿いに、7段ほどの引き出しがついた木製の整理だんすが6棹(さお)並び、それぞれに手書きの値札が貼られている。たんすの上には茶色やグレーの座椅子や、ベージュの平たいカバンのようなものが載せられている。 衣装だんすが並ぶ一角。スチール製のたんすの横に、観音開きの扉がついた背の高い茶色の衣装だんすが置かれている。
ナレーション: 日本の高級だんすもあった。
映像説明: グレーのVネックのシャツを着た男性が、茶色のたんすに手を触れながらインタビューに答える。
テロップ: 「コギファクトリー」運営 Kurokawa(Cambodia)(くろかわ かんぼじあ) 崎山 竜吾(さきやま りゅうご) CEO
崎山CEO: こちらで、だいたい240ドルです。 え、中間層(ちゅうかんそう)ですね、このあたりを買える方(かた)っていうのは。
映像説明: さまざまなタイプの茶色の食器棚が並べられた一角。白いタンクトップ姿の女性客と白いポロシャツを着た男性客が、横幅のある大きな茶色の食器棚に近づき、ガラス戸を開けて中を見ている。紺にオレンジのラインが入ったTシャツを着た男性店員が、少し離れたところから2人の様子を見ている。 食器棚の脇で、白いタンクトップ姿の女性客が笑顔でインタビューに答える。
ナレーション: この日、家族で買い物に来ていた客が、食器棚の前で足をとめた。
白いタンクトップ姿の女性・クメール語吹き替え: これが気に入りました。全部すてきです。
映像説明: 壁際の棚に絵画が陳列され、中央にソファーや椅子などが置かれた店内。入り口には、黒いバッ クを斜め掛け(ななめがけ)にして、ペットボトルを持った男性が立っている。小さな男の子が、オレンジのソファーの上に座っている。白いタンクトップ姿の女性客が、オレンジのソファに座った男の子を見守っている白いポロシャツを着た男性に話しかける。
ナレーション: こちらの家族は、この店をよく利用しているという。
映像説明: たくさんの家具が並んだ店内で、白いタンクトップ姿の女性客がインタビューに答える。
白いタンクトップ姿の女性・クメール語吹き替え: 日本のリユース品は、カンボジアのものより質が良いと思っています。中古でも太陽の熱に強く、痛まないんです。
映像説明: ベッドが並ぶ店の一角。手前にあるフレームだけのベッドには、赤いTシャツを着た全身が黄色(きいろ)の大きな「クマのプーさん」のぬいぐるみと、少し小さいこげ茶色のツキノワグマのぬいぐるみが置かれている。奥に並んだベッドにはマットレスが敷いてある。 おもちゃなどが陳列された棚の横に、「YAMAHA」のロゴが入った黒のアップライトピアノが置かれている。 「SINGER」のロゴが入ったミシン台の上に、年代物(ねんだいもの)の白いミシンが置かれている。 大きなスピーカーが付いた、カセットテープや8トラックテープのカラオケ機が2台置かれている。 通路の両側に並ぶ、さまざまな大きさの食器棚や整理だんす。手前にはベビーチェアが何台か置かれている。
ナレーション: 扱う商品と価格帯が多岐に渡るため、さまざまな所得層とそのニーズの変化にマッチしやすいのも、リユース品販売の魅力だ。
映像説明: 家具売り場の一角。チャイルドシートが置かれている場所の横で、崎山CEOがインタビューに答える。 白いベビーチェアが10点ほど並んでいる。ベビーカーのように足元にキャスターがついており、黄色やピンク、水色のパステルカラーのクッションが敷かれ、白いプラスチックのテーブルがついている。 チャイルドシートが置かれている場所の横で、崎山CEOが身振りを交えて話しを続ける。
ナレーション: 最近の売れ筋は?
崎山CEO: あの、ベビー用品になりまして。特にあの、イオンモールさんができてから、 ま、あのー、お買い物されるときに、だっこばっかりね、してると大変なので、 ベビーカーが、すごくこう、売れていますね。
映像説明: 木の台の上に並ぶ4つのチャイルドシート。左の3つは、がっちりとした黒のプラスチックの座椅子の上に、頭や体がすっぽりとはまるように作られた立体的なクッションがはめこまれ、シートベルトが取り付けられている。右端のグレーのチャイルドシートには取っ手がついており、茶色地(ちゃいろじ)に白の水玉模様のクッションの上にフリルのついた白いクッションが重ねられている。 崎山CEOが、時折うなずきながら話を続ける。
崎山CEO: で、チャイルドシートなんですけど、車がたくさん、最近こう、乗られる方が増えて、 まあ、安全のために車に取り付けられる、ま、親御さんがたくさんおられます。
映像説明: 白いタンクトップ姿の女性客が、家具売り場のダイニングテーブルの前で立ち止まる。黒いTシャツを着た小さな男の子が、オレンジ色(いろ)のソファーから降りて白いタンクトップ姿の女性の方に走っていく。 崎山CEOが、指を指しながら3台並んだ洗濯機に向かい、右端のドラム式洗濯機に手を触れる。 崎山CEOが店の一角でインタビューに答える。
ナレーション: カンボジアで、日本のリユース品販売に手ごたえを感じているという崎山さん。 今後の展望は?
崎山CEO: もっともっと、中古品をカンボジア国内で流通させていきたいと思っています。 その先には、東南アジアの方、えー、カンボジア以外の近隣国にも、同じようなことができれば、 もっともっとこう、リサイクル品が生かされるんじゃないかなと思います。
映像説明: 店の一角で、崎山CEOがうなずきながら話を聞いている。
テロップ: カンボジアから東南アジアへと拡大
ナレーション: カンボジア進出を足掛かりに、今後は東南アジア各国へと拡大を目指すコギファクトリー。
映像説明: 幅の広い市街地の道路。大量の荷物を積んだトラックや車の脇を自動三輪車やスクーターがすり抜けていく。 車通りの多い道路脇の歩道を、たくさんの人々が歩いている。歩道の横にレンガ色(いろ)の急な階段があり、一番したの左右の手すりに鎌首をもたげた白いコブラの像の頭が置かれ、尻尾が階段の真ん中あたりまでのびている。上の方の手すりの左右には、棒のようなものを両手で持った仏像と、小さい獅子と大きい獅子の座像が一体ずつ建てられている。オレンジの服を着た少女とピンクの服を着た少女が、並んで階段の下の方を上っていく。その上には荷物を持った4人の男女が、階段の上にある建物の入口に向かっている。
テロップ: 地域密着の多店舗展開で拡大
ナレーション: 一方、プノンペン市内で、多店舗展開で躍進している、日本の古着専門店があった。
映像説明: たくさんの洋服が陳列された店内。壁一面洋服で埋め尽くされている。服に囲まれた狭い通路で、 紺地の白と赤のタータンチェックのシャツを着た男性がインタビューに答える。
タータンチェックのシャツの男性・クメール語吹き替え: (このお店に)毎日来ているよ。
映像説明: たくさんの洋服が陳列された店内。黄緑のワンピースを着た女性が、レジカウンターに品物を持って行き、青いシャツの男性が白い服を受け取る。カウンターの脇で、紺のポロシャツ姿の少年がインタビューに答える。隣に立つ白いTシャツを着た背の低い少年が店の奥を見つめる。
紺のポロシャツ姿の少年・クメール語吹き替え: 服がキレイに並んでいて、おもしろいよ。
映像説明: 茶色の看板を掲げた建物。看板の中央には、帽子をかぶった男性の顔が描かれ、黒い文字で「Don Don Down on Wednesday」と書かれている。左側には、カンボジアと日本の国旗が描かれ、国旗のあいだには黒い文字で「from Japan」と書かれている。左端には、白い3つの矢印を組み合わせた三角形のリサイクル マークの中に、白いTシャツの絵が入ったロゴが描かれている。 看板の下の壁には、黒と赤で「毎週水曜値段がドンドンダウン」と書かれた日本語と、赤字の枠に白い文字で現地の言葉が書かれている。ガラスのドアの入り口前には、赤い看板が置かれ、白い字の現地の言葉と、英語で「NEW ARRIVAL」と書かれている。 天井の高い店内。フロアに置かれたラックには子供用の服や靴のほか、カジュアルな服が並べられている。ラックの上の高い場所にワイヤーが渡され、いろいろなかたちのシャツが掛かったハンガーがたくさん吊るされている。タンクトップを着た小さな男の子を抱えた男性と、白地にグレーの柄物のワンピースを着た女性、青い服を着た少年が通路を歩いていく。
テロップ: ドンドンダウン オン ウェンズデイ 古着専門店
ナレーション: 地域の顧客をつかんで10店舗(じゅってんぽ)にまで拡大しているのが、ここ「ドンドンダウン オン ウェンズデイ」。
映像説明: 壁一面に洋服が陳列された部屋。さまざまな色やデザインのトップスとスカートがコーディネートされ、天井近くの壁に取り付けられた金属製のレールにハンガーで吊るされている。服にはそれぞれ、バナナやスイカ、カボチャ、ブドウなどの絵のついた紙のタグが取り付けられている。 フロアに置かれたラックの上に、白と黒のボーダーのシャツや、キャラクターの絵が描かれた紫のTシャツ、英語の書かれた紺や白のTシャツを着せた胴体だけのマネキンが陳列されている。下のラックには、ハンガーに掛けられたたくさんのパンツやジーンズが、きれいに並べて吊るされている。
ナレーション: 毎週水曜日にドンドン値下げをして売り切るスタイルが日本でもヒットし、古着ファッション好き(ずき)の若い層に人気のチェーン店だ。
映像説明: 首元がゆったりした白いシャツを着た女性が、ラックにずらりと並んだスカートを1つずつ見ている。 ストーンウォッシュ加工されたデニムジャケット姿の女性が、白い襟のついた黒いワンピースを体に当てている。傍らで、白地に黒の迷彩柄のリュックを背負った女性が、その様子を見ている。デニムジャケット姿の女性が、ぶどうのタグのついた黒いワンピースの襟元のファスナーを確かめる。
ナレーション: 常連客の中には、海外の流行にアンテナをはり、ファッションに関心の高い女性客も多い。 友達と楽しそうに服を選んでいるこちらの女性は、お目当てのブランドがあるというが。
映像説明: 壁に陳列された洋服の前で、デニムジャケット姿の女性がインタビューに答える。
デニムジャケット姿の女性・クメール語吹き替え: アディダスは正規のお店ができましたが、ユニクロのお店はまだありません。 ブランドの正規店は値段が高いから、カンボジアでは買える人は一握りだと思います。
映像説明: 壁一面にワンピースが陳列された一角。壁の中央には、青い看板に白い文字で「ZARA」のロゴが描かれている。隣の赤い看板には、白い文字で、「UNIQLO」と書かれたロゴが描かれている。 別の壁には、青の看板に白い文字で「FOREVER 21(フォーエバートゥェンティーワン)」と書かれ、隣の赤い看板には、白い文字で「EDWIN」と書かれている。
ナレーション: 欲しいブランドのお店があっても、高くて買えない。 人気のファストファッションも、国内には正規店がない。
映像説明: クリーム色(いろ)のポロシャツの背中側の襟元に、口を開けた緑のワニのイラストと、黒い文字で「CHEMISE LACOSTE(シュミーズ ラコステ)」と書かれたタグが縫い付けられている。別の白いポロシャツのタグには、黒の正方形が2つ並び、それぞれに白い文字で「ユニクロ」UNIQLO」のロゴが描かれている。タグの下には、Lサイズを示す正方形の別のタグが縫い付けられ、英語で「MADE IN VIETNAM(メイド イン ベトナム)」と書かれている。
ナレーション: そうした、なかなか買えないブランドの服が見つかるという「宝さがし」ができるのも、客が集まってくるポイントだ。
映像説明: 黒い帽子をかぶり、耳たぶに黒い大きなピアスをつけた男性が、緑のTシャツを着せた胴体だけのマネキンをラックの上に置いたあと、別のラックの上にあるマネキンに手を伸ばす。 また別のラックの上から、胴体だけの裸のマネキンを下ろして、手際よくグレーのTシャツを着せていく。 黒い帽子の男性が、身振りを交えながらインタビューに答える。
テロップ: 「ドンドンダウン オン ウェンズデイ」運営 ドンドンアップ 海外事業部 及川 将平(おいかわ しょうへい) マネージャー
ナレーション: 商品をディスプレーしているこちらの男性。全ての店舗を統括しているマネージャーの及川さんだ。
及川マネージャー: 今、新しく新商品を出して、そうやって組み合わせを作って、またこうディスプレーを。ディスプレー(した商品)から、やっぱ先に売れていくんで。
映像説明: 黒い帽子をかぶった及川マネージャーが、白地に赤と青のチェックのシャツを着た男性スタッフと服を見ながら話しをしている。 及川マネージャーが、英語のプリントのついた赤いTシャツの上にチェックのシャツを掛けたハンガーをラックの目立つ場所に掛ける。
ナレーション: 商品価値が高いユーズド・イン・ジャパンに頼るだけでは、地域で長く経営できる店づくりはできないと、及川さんは言う。
映像説明: 店の高い位置に張ったワイヤーに、正面を見せるように服を吊るしたディスプレー。ボタンダウンのシャツやカーディガンとコーディネートされたトップスが数多く陳列されている。 及川マネージャーが、フロアに置かれたラックの外側に掛けられていた白いシャツをラックの中に戻す。 及川マネージャーが他のラックを見て回る。
テロップ: プノンペンの他店では重視されていない 陳列・ディスプレー
ナレーション: 客が手に取りやすい商品陳列や、ファッション性をアピールしたディスプレー。 こうした日本のアパレルのノウハウを徹底することも、プノンペンでは他店との差別化になり、売り上げに大きくつながるのだという。
映像説明: レジカウンター横の壁に、ピンク色の紙が貼られている。フルーツや野菜の絵の横に、30ドルから0.5ドルまで、10段階の価格が書かれている。ぶどうは「$15(15ドル)」と書かれている。カウンターには、溢れんばかりに服が入った青いかごとピンクのかごが置かれている。白いスエットの長そでシャツとパンツを着た女性客が、ピンクのカゴに入った茶色の服を手に取る。 レジカウンターの奥に立つポニーテールの女性スタッフが、ピンクのカゴに入った服からブドウの絵のタグを外しながら、隣にいる紺のチェックのシャツを着た男性スタッフと話をしている。 窓際の高い位置に張られたワイヤーに、たくさんのシャツが吊るされている。白地に赤と青のチェックのシャツを着た男性スタッフが、水色のさお上げ棒で、オレンジのカーディガンと黒いトップスの掛かったハンガーをつかみ、ワイヤーに引っ掛ける。隣に吊るされていた緑と紺のチェックのシャツが掛かったハンガーを水色のさお上げ棒でつかんで、ワイヤーから下ろす。
テロップ: スタッフの育成
ナレーション: 全人口のおよそ60%が30歳未満というカンボジア。 地域に長く定着する店づくりには、若いスタッフの育成が重要だと及川さんは考えている。
映像説明: 店の一角で及川マネージャーがインタビューに答える。
及川マネージャー: 教えんのは、簡単なんです。言うだけでいいんで。 その、進んでやれるようにするには、どういう指導がいいのかな、っていうのはやっぱ、考えますよね。
映像説明: 天井の高い倉庫。服が詰まった、20個ほどの大きなベージュの袋が、壁際に2段に積まれている。中央にはマスクを着けた9人の男女が、大きな袋から服を取り出している。 デニムのジャケットを着た女性スタッフが、袋から出したデニムのスカートを広げて、少し離れたところに放り投げる(ほうりなげる)。茶色の髪を後ろに束ねた女性スタッフが、くしゃくしゃになっていたベージュのノースリーブのワンピースを広げ、軽く畳んで小ぶりの白い袋の上に置く。 赤いチェックの服を着た男性スタッフが口の閉じたベージュの袋を開けようとしている。女性たちが小ぶりの白い袋に服を詰めなおしている。 ベージュの袋を取り囲み、次々と服を取り出して仕分けする女性たち。 縦じまのシャツを着た男性スタッフが、隣に置かれたベージュの袋からカーキのズボンを取り出して広げ、確認してから畳み直している。
ナレーション: この日、ドンドンダウンの倉庫では、商品の仕分けが行われていた。 ここには、日本で集められた、日本の店舗と同様の古着商材がまとめて届く。 作業をしているのは、10店舗(じゅってんぽ)それぞれの店で販売しているスタッフたち。 普段、あまり会うことのないスタッフ同士が共同で作業をすることで、お互いにコミュニケーションを図る機会を作っている。
映像説明: 大きなベージュの袋に右手をかけて立つ及川マネージャー。袋の前の床に5人の女性スタッフと白地に赤と青のチェックのシャツを着た男性スタッフが座っている。その男性の左側にデニムのジャケットを着た女性スタッフが立っている。床に座っている白地に赤と青のチェックのシャツを着た男性スタッフが話をしている。 床に座る3人の女性スタッフが、真剣な顔で話を聞いている。
ナレーション: 作業を終えたスタッフたち。 地域の顧客に、より支持される店づくりについて話し合っていた。
映像説明: デニムのジャケットを着た女性スタッフが、男性スタッフの方をじっと見ている。 立ったまま男性スタッフの話を聞く及川マネージャー。 及川マネージャーが手振りを交えて話す男性スタッフを見つめる。
白地に赤と青のチェックのシャツを着た男性スタッフ・日本語: あるお店は、お客さんがいっぱい来ていますね。あるお店は、お客さんはあんまり来ないですね。 なんでですか。
映像説明: 及川マネージャーがしゃがんで、目の前にあった黒い服を手にしながら話をしている。
及川マネージャー: お客さんはいい服を探しているけども、一番いいのは、その人のお店が好きだから、お客さんは行くの。 その中でお客さんが、だんだんだんだん買いたくなるんだから。そうそう。
映像説明: 山のように積まれた白い袋の脇を通って、グレーのTシャツを着た女性スタッフが、倉庫の外の方に歩いていく。
ナレーション: ミーティングを終えたスタッフは…。
映像説明: たくさんの袋の前で、グレーのTシャツを着た女性スタッフがインタビューに答える。
グレーのTシャツを着た女性スタッフ・クメール語吹き替え: お店を、もっと大きくしたいと思いました。
映像説明: 店内。白地に青と赤のチェックのシャツを着た男性スタッフが、ヒョウ柄の毛糸の帽子の形を整えて陳列台に乗せている。 白い長そでシャツを手にしたパーカー姿の女性スタッフと、ハンガーにかかった紺に白のストライプの入った半そでのニットを手にして眼鏡をかけた女性スタッフが話しをしている。 腕組みをした及川マネージャーが、ラックのディスプレーに視線を注いでいる。
ナレーション: 現地のスタッフに店の経営も任せられるようになることが、店舗の拡大には不可欠だと、人材育成に力を入れる及川さん。
映像説明: 街中(まちなか)を歩く及川マネージャー。道路脇の上の方を見上げながら歩いている。 車通りの少ない道路を歩いていく。左右には看板やパラソルがあり、日よけのシェードなどをつけた店舗が並んでいる。
ナレーション: この日は、次の店舗の候補地を探していた。
映像説明: 街角の建物の前で、及川マネージャーがインタビューに答える。
及川マネージャー: 街も広がっていきますし、絶対。プノンペンはこのあと。 今でいう郊外も、そのうち街になるから、そういった意味では、まだまだチャンスはあるかなとは思いますよね。
映像説明: トラックやスクーターが行き交う交通量が多い道を、及川マネージャーが話をしながら歩いていく。静かな脇道に建つ4階建ての建物。1階の洋品店の店先にたくさんのシャツが吊るされている。
ナレーション: ドンドンダウンは今後、カンボジアで40店舗(よんじゅってんぽ)を目指していくという。
映像説明: 街角の建物の前で、及川マネージャーが身振りを交えて話しを続ける。
及川マネージャー: それこそ、彼女たち(スタッフ)に偉くなってもらって、彼女たちで、ドンドンダウンを開いてもらって、というのが一番ベストですけどね。 その40店舗(よんじゅってんぽ)増やすっていったなかに、彼女たちのお店ができてれば、それは一番うれしいことですよね。
映像説明: 店内に並べられた木製の整理だんす。 ずらりと並ぶ白いテーブルのあるパステルカラーのベビーチェア。 ミシン台の上に置かれた年代物(ねんだいもの)の白いミシン。 腕に服を掛け、ハンガーを手にした女性が、ラックに掛かった服を一枚一枚見ている。奥のレジカウンターには青のチェックのシャツを着た男性スタッフが立っている。 ストーンウォッシュ加工のデニムのシャツを着た女性スタッフが、片手に赤いチェックのシャツが掛かったハンガーを持ち、もう一方の手で水色のさお上げ棒を上の方に伸ばしている。 白いパーカー姿の女性スタッフが、茶色の格子柄のシャツをハンガーに掛けている。 倉庫の中。ベージュの袋の前で横に10人の男女のスタッフが並び、笑顔でピースサインを作ったり、手を振ったりしている。
ナレーション: 街も人も、急スピードで成長し続けるプノンペン。 消費のニーズをとらえながら、「ユーズド・イン・ジャパン」は地域に根付き(ねづき)、さらに広がっていこうとしている。
スタジオの八木(やぎ)キャスター: カンボジアでは、日本や欧米のファストファッションの本格的な出店はまだ始まっていないんですね。ある意味、そのタイミングを捉えたリサイクルビジネス。急速な変化の中に、意外なチャンスが潜んでいました。
映像説明: 八木(やぎ)キャスターがお辞儀をする。
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