女性の市場を拓く、女性が市場を拓く

2019年02月21日

女性にとって美容と健康は、国・地域を問わない大きな関心事だ。開発途上国においても購買力の向上、また、女性の社会進出に伴って関連分野の市場が拡大している。こうしたなか、アフリカのナイジェリアへ、地元の女性に人気のウィッグのための洗浄剤を売り込む企業がある。一方、独自に開発した除菌スプレーを、衛生状態の悪いアジアの国々に販売していこうとする企業も。海外の女性のニーズを捉えて、そして、女性ならではの視点で市場を開拓する、それぞれの取り組みを取材した。

(9分14秒)

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テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図から飛び出した、中が空洞になった地球儀が、回転しながら拡大表示される。 さらに世界のさまざまな都市の画像が周囲を取り巻きタイトルが現れる。 「世界は今ジェトログローバルアイ」

映像説明: スタジオ。 地球儀と都市の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。 白いブラウスにピンクのロングスカート姿。

テロップ: 宮瀬 茉祐子(みやせ まゆこ)

宮瀬キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 女性にとって美容と健康への関心は、国や地域を問いません。開発途上国においても、女性の社会進出とともに、その市場は拡大しています。 この流れを捉えて、アフリカやアジアのヘルスケア市場に挑戦し、「女性」を応援する企業があります。その取り組みを取材しました。

テロップ: 女性の市場を拓く、女性が市場を拓く

映像説明: 薄曇りの空の下に広がる街。低層と高層の建物が入り交じり、ビルのあいだには緑が茂る。画面左下の四角い枠にアフリカ大陸の地図のイラストが表示される。ナイジェリアは、アフリカ大陸の中央部からやや西寄りにある、大西洋に面した国で黄緑色(いろ)で示されている。 走る車の車窓風景。ベージュ色(いろ)の集合住宅のような建物や、オフィスビルなどが立ち並ぶ地域。駐車場には多くの車がとめられている。 青い建物のベランダ。ノースリーブのワンピース姿の女の子が、両手に持った短いスティックを振りながら踊っている。その横では、クリーム色(いろ)の半袖シャツの男の子が赤いタンクトップを着た男の子を右手で抱えて外を眺めている。

テロップ: 人口 1億9,400万人

ナレーション: アフリカ最大の人口と経済規模を誇るナイジェリア。2020年には人口2億人を超える見込みで、全人口の6割以上を25歳未満が占める国だ。

映像説明: 商店がずらりと並ぶ狭い路地。店先にはパラソルが広げられ、その下に雑貨が高く積まれている。込み合う路地を、頭に荷物を載せた男女が歩く。 建物の中にある服飾店。店のショーウインドーには、ワインレッドのノースリーブのワンピースを着たマネキンと、くるぶしまでの長いワンピースを着たマネキンが、バッグとともに飾られている。店内の天井からは、「40%」、「60%」、「SALE」などと書かれた赤いポスターが吊るされている。服飾店の隣には水着の専門店。ピンクの水着を着た子供のマネキンや、黒い水着を着た大人のマネキンが飾られている。

テロップ: 1人当たりGDP 2,050ドル(2018年推定値(すいていち)) 出所:IMF

ナレーション: 1人当たりのGDPは、いまだ2,000ドル余りだが、女性の社会進出もあって、特にラゴスを中心に都市部で購買力の向上が続いている。

映像説明: 建物の中、店舖(てんぽ)が並ぶ広い通路。中央にデジタル看板が置かれ、ディスプレイに「blaine(ブレイン)」や「FREE INTERNET」などといった広告が映し出されている。 低い木が並ぶ歩道。明るいピンクの半袖Tシャツを着た女性が携帯電話を耳に当てながら歩いている。 白い街灯や街路樹が並ぶ道。黒の半袖Tシャツにジーンズ姿の男性と、黒の半袖Tシャツに黄色(きいろ)のズボンをはいて、ドレッドヘアの女性が、ゆっくりと歩く。

ナレーション: 日本企業(にほんきぎょう)の市場参入は、まだ限定的だが、拡大するナイジェリアの女性市場は、アジアに次ぐアフリカにおける将来の有望展開先として注目されている。

映像説明: 茶色の木目調のテーブルに広げられたカタログやチラシ。髪をアップにしたドレス姿の女性や、手のネイルを写した写真、さまざまな髪型の女性の写真などとともに、「STYLE」や「Hair Beauty」といった文字が紙面を飾る。

ナレーション: その背景には、ナイジェリア女性のおしゃれへの関心の高さがある

映像説明: 大きな鏡と椅子が並ぶ美容院。オレンジのズボンに黒い半そでシャツ姿の女性と、黒いタンクトップにピンクのミニスカート姿の女性が椅子の方へと歩く。 椅子に座る女性客の髪に、美容師がヘアドライヤーを当てている。

ナレーション: 美容院にいる女性客に、ナイジェリア女性のおしゃれ事情について聞いてみた。

映像説明: 鏡の前の椅子に座り、黒いシャツの女性が質問に答える。

黒いシャツを着た女性客・英語: (おしゃれは)すべて重要だと思う。 ヘアスタイルがキマっていれば、洋服もセンスの良いものを選ぶべき。 ヘアスタイルだけ良くても、センスの良い洋服とお化粧のどちらかでも欠けてしまっては意味がない。

映像説明: 茶色い髪のウィッグが置かれた鏡の前で、白と黒のストライプのシャツを着た女性が話す。

白と黒のストライプのシャツを着た女性客・英語: (女の子は)成長が早いし、テレビで見たファッションなどを、すぐにマネをしたがる。

映像説明: 緑が点在する市街地。オレンジ色(いろ)の屋根に白い壁の低層の建物や、建設中のビルなどがある。整備された4車線の道路を車が走る。

テロップ: 11月2~(から)11日 ラゴス国際見本市2018

ナレーション: ジェトロは、ナイジェリア最大の見本市である「ラゴス国際見本市2018」に参加。

映像説明: 2階建てになっている観客席の前の広場。「Japan Pavilion」と書かれた横断幕が2階席から吊るされている。広場には大きな白いテントが設けられ、カラフルなシャツを着た人たちがその横を行き交う。 テントの中。ベージュ色(いろ)のカーペットが敷かれたスペースに柱が立てられ、ピンク色の看板が柱を囲っている。看板にはほほえむ女性のイラストと「Made in Japan」「Made for Women(メイド フォー ウイメン)」の大きな文字。クロスのかけられた丸テーブルや椅子が置かれ、短い髪のウィッグに黒い半袖Tシャツとタイダイ染めのスカート姿のマネキンと、長い髪のウィッグに白い半袖Tシャツと赤っぽいスカート姿のマネキンが立っている。

ナレーション: ジャパン・パビリオン内に「女性市場開拓ゾーン」を設置した。

映像説明: テントに設けられた小さなステージ。白いポロシャツにデニムのひざ丈スカート姿の4人の若い女性たちが、ポーズをとっている。女性たちの髪型は、丸く束ねたアフロヘアや、金と黒の髪をリーゼントにしたようなスタイル、セミロングのドレッドヘアやドレッドヘアの先にビーズを付けたスタイル。 ステージの上で、椅子に腰かけるセミロングの髪の女性。白いTシャツ姿のスタッフが、女性の髪にヘアアイロンをかけている。ステージの上には黒や赤い髪のウィッグが置かれている。 赤いどんぶりに味の素と書かれた垂れ幕のあるステージ。モノトーンの幾何学模様のワンピースを着た女性がマイクを握っている。横には調理台が設けられ、その後ろに赤いコックコートを着た男女のスタッフが立つ。 紫色のタンクトップを着た3人の女性が立つステージ。マイクを持つ司会者の横に1人が立ち、ポーズをとる。ステージの前には多くの人が集まっている。

ナレーション: 日本企業(にほんきぎょう)11社がウィッグや化粧品、食品などの展示を行ったほか、調理デモンストレーションやヘアショーなどのイベントも開催された。

映像説明: パーティションで仕切られたブースの写真。「BISHODO(びしょうどう」 CO. LTD」と書かれた看板の下に、黒のシャツにオレンジ色(いろ)のネクタイをつけ、ブルーグレーのスーツ姿に眼鏡をかけた男性が、黄色い半袖Tシャツを着た女性と緑と白のタイダイ染の半袖Tシャツを着た女性とともに写っている。 別の写真。黒のシャツにオレンジ色(いろ)のネクタイをつけ、白衣(はくい)を着て、眼鏡をかけた男性が、緑や黄色のシャツを着た女性たちに囲まれて写っている。

テロップ: 美商堂 中村 たかお 社長

ナレーション: そのナイジェリア女性の市場に可能性を感じ、期待を胸に出展を決めた「男性」事業家がいた。 美商堂の中村社長だ。

映像説明: 屋外で日を浴びる緑の植物の写真。膝から腰あたりまでの高さに成長している。 土(つち)からまっすぐに茎を伸ばし、周りに先のとがった葉を茂らせている。

テロップ: ニガヨモギ

ナレーション: 美商堂は、抗菌性や抗ウィルス性に優れたニガヨモギを活用して、化粧品や機能性食品のための原材料の開発を行っている。

映像説明: 室内。白い格子窓の前で、金髪のストレートヘアの女性、ゆるいウェーブがかかった黒髪の女性、茶色の長い髪を編み込んだヘアスタイルの女性が立ち、ポーズをとっている。髪を揺らしてほほえむ3人。

ナレーション: 髪の毛のカールが強いアフリカ人女性の間で、高い人気を誇るウィッグ。

映像説明: 室内。デスクの前で座って話をする、白いシャツにオレンジ色(いろ)のネクタイをして、紺色のピンストライプのスーツを着て眼鏡をかけた中村社長と、白いワイシャツにチェックの入った紺色のジャケットを着て、眼鏡をかけた男性。中村社長が白いワイシャツにチェックの入った紺色のジャケットを着て、眼鏡をかけた男性の話をうなずきながら聞いている。 オリーブ色の液体が入ったフラスコを振り、鼻に近づける白いワイシャツにチェックの入った紺色のジャケットを着て、眼鏡をかけた男性。

ナレーション: 中村社長は、現在、ウィッグに関連する商品の開発に向け、ナイジェリア人コンサルタントと戦略を練っている。

映像説明: 中村社長が白いワイシャツにチェックの入った紺色のジャケットを着て、眼鏡をかけた男性に身振りを交えて話をする。

中村社長: 女性用の、その、シャンプー、ウィッグを着けたままでも洗えるシャンプーっていうのを、 まず最初に、ちょっと提供させていただきたいな、っていうのが…。

映像説明: 白いワイシャツにチェックの入った紺色のジャケットを着て、眼鏡をかけた男性がインタビューに答える。

テロップ: ナイジェリア人コンサルタント

ナレーション: ナイジェリア人コンサルタントは、美商堂の「天然由来素材」の商品が、ナイジェリアで受け入れられる可能性についてこう語る。

ナイジェリア人コンサルタント・日本語: (ナイジェリア人は)特に、あのー、オーガニックのものに対する、結構、興味を持ち始めているんですよ。 非常に、そういったとこに関して、あのー、中村さん、社長の商品っていうのが、ものすごくポテンシャルが高いと思います。

映像説明: 街なかの舗装されていない路地。道端にトタン屋根の家が数軒並ぶ。その横をスーツ姿の男性や、子どもを背負った女性などが歩いている。 同じ路地を、後ろに荷物を載せた自転車やバイクが通り、パーカーを着た女性が歩いていく。(資料映像)

ナレーション: 中村社長は数年前、アフリカ大陸でアフリカ発の伝染病が流行した際に、ナイジェリアへの貢献を考えたのだという。

映像説明: 明るいダイニングルームで撮られた写真。テーブルの上にはペットボトルや缶の飲み物、緑色(いろ)やオレンジ色(いろ)の、ソースのようなものが入ったボウルなどが並んでいる。白いワイシャツにネクタイ姿の中村社長と口ひげをはやした現地の男性、ナイジェリア人コンサルタントの男性がテーブルを囲む。 別の写真。スパイスやボウルが並ぶ棚の前に立つ、グレーのスーツ姿の中村社長とオレンジのワンピースを着たドレッドヘアの女性。白とオレンジ色(いろ)の紙袋を2人で抱えて写っている。中村社長は左手に小さな黄色いせっけんのようなものを持っている。

ナレーション: そして実際に訪問を重ねたところ、ナイジェリア女性のある特徴に気づいたという。

映像説明: 室内で、白いシャツにオレンジ色(いろ)のネクタイをして、紺色のピンストライプのスーツを着て眼鏡をかけた中村社長がにこやかに話す。 オフィスの一室。木製の机に広げたパソコンを見つめる2人の男女。奥に座っている男性は白いシャツにメガネ姿。手前に座っている女性はオレンジ色(いろ)の半袖のワンピース姿。 オレンジ色(いろ)の半袖ワンピース姿の女性は、ストレートの髪の毛を中央で分けて、ゆったりと後ろでまとめている。 中村社長の話が続く。

中村社長: ナイジェリアの女性が非常にファッションに敏感で、 えー、常に、あの、美意識を、あの、美の意識を高めている、それがすごい分かったんです。 だから、ごはんよりもやっぱりウィッグのほうが大事とか、メイクのほうが大事とか。 で、そういう感覚ってもしかすると、あのー、日本の女性よりも、ものすごく、強いんじゃないかな、っていうのを感じたので…。

映像説明: 白いパーティションで区切られたブースの写真。白衣姿(はくいすがた)の中村社長がオリーブ色の液体を大きなプラスチックボトルから小さな筒形の容器に移している。テーブルには大きなプラスチックボトルと小さな筒形の容器が並ぶ。クリーム色(いろ)のシャツを着た現地の女性が中村社長の脇に立ち、笑顔でその手元を見守っている。パーティションには、棒グラフや写真とともに英語の説明が書かれた大きな紙が張られている。

ナレーション: そこで、中村社長は、4年前、アフリカの女性に向けて、ウィッグ用の洗浄剤を提案した。しかし…。

映像説明: 室内。白いシャツにオレンジ色(いろ)のネクタイをして、紺色のピンストライプのスーツを着て眼鏡をかけた中村社長が話をする。 ウィッグを外すようなしぐさをしたり、オリーブ色の液体の入ったフラスコを見せたりしながら、話を続ける。

中村社長: その洗浄剤っていうのは、外した状態のウィッグを洗浄するイメージだったんです。 ところがやはり、やってみて分かったのが、あの、現地の女性は外さないって分かったんですよ、ウィッグを。 で、それで、あのー、今回、えー、ナイジェリアに今、ご提案させていただいているのは、えー、まあ要するに、ゴシゴシこすらなくても洗浄ができる。 で、なおかつ、えー、天然素材で、えー、衛生面が維持できる。 そういったものを、あの、この私たちがずっと研究していたそのニガヨモギの抽出物を使って、えー、今回、あの、処方を今組んでいるところでございます。

映像説明: 生垣のある歩道。カバンを肩から掛けたオレンジ色(いろ)の半袖シャツにベージュのスカート姿の女性や、バケツを右手に持った黒い半袖Tシャツにくるぶし丈のジーンズ姿の女性が歩いてくる。 右手にバケツを持った黒い半袖Tシャツにくるぶし丈のジーンズ姿の女性のアップ。長い髪をドレッドヘアにして、額(ひたい)の周りの髪を後ろでまとめている。

ナレーション: 中村社長は、ナイジェリアの女性を知れば知るほど、応援したい気持ちが強くなっていったという。

映像説明: 室内で、白いシャツにオレンジ色(いろ)のネクタイをして、紺色のピンストライプのスーツを着て眼鏡をかけた中村社長のインタビューが続く。

中村社長: ナイジェリアの、えー、女性が笑顔で生活できるような、 ものづくりの提案ができれば一番良いなというふうに思って、今ナイジェリアに取り組んでます。

映像説明: スタジオの宮瀬キャスター

宮瀬キャスター: 今、紹介したのはアフリカでの美容関連の取り組みでしたが、女性にとって重要なテーマは、もちろん、そうした分野だけではありません。東京で、世界の女性経営者によるシンポジウムが行われました。

映像説明: 天井の高いホール。ステージに設置された「つなぐ、架け橋~アジア・太平洋で活躍する女性起業家たち~」などの文字が映し出された大型スクリーンの前で、30人ほどの男女が2列に並んで前を向いている。 展示パネルが置かれた小さなスペース。パネルには日本語で書かれた写真入りのポスターが貼られている。青みがかったグレーの布を頭に巻いた女性が、2人の男女と談笑している。 バラの模様のワンピースを着た若い女性が、銀食器について書かれたパネルの前に立ち、パンフレットを持った2人の女性と会話している。

テロップ: 2018年11月18日 「つなぐ、架け橋~アジア・太平洋で活躍する女性起業家たち~」シンポジウム 主催:内閣府

ナレーション: 今回のシンポジウムのテーマは、海外ビジネス。アジア・太平洋地域で活躍する海外の女性起業家や、支援団体の代表などを含む、およそ170人が参加。

映像説明: 壇上でマイクに向かう、黄色(きいろ)のジャケットを着た女性。耳に大ぶりの真珠のピアスを付け、髪を結いあげている。

テロップ: アセアン女性起業家ネットワーク モム・ルアン・プローヤプン・スリダバット 執行役員会長

ナレーション: 基調講演では、アセアン女性起業家ネットワークの代表が登壇した。

スリダバット執行役員会長・英語: 私たちも、国際的な舞台で、公的および民間での女性登用の割合を増やしていくよう活動している。

映像説明: ホールに置かれた長いテーブル。中央に座るスリダバット執行役員会長の周りを、10人ほどの男女が囲んで座っている。テーブルの上には文字が書き込まれた手のひらサイズの付箋がずらりと並ぶ。スリダバット執行役員会長が周りの女性たちに話しかけると、女性たちはうなずきながらほほえむ。 手振りを交えながら話すセミロングの髪の女性。左右に座っている男女がじっと耳を傾ける。 ボードに貼られた付箋。「課題」と書かれた下に「女性経営者としてのセルフブランディングをどう設定するか」と書かれたピンクの付箋が貼られている。 黄色(きいろ)の付箋には「家族の説得、海外出張への理解を得るために戦う」と書かれている。

ナレーション: パネルディスカッションでは、主要テーマのひとつ、「女性起業家が直面する課題とその克服方法」を話し合い、それぞれ意見を出し合うなかで、女性の起業家が働く上で大事なことを見つけていった。

映像説明: ホールに長いテーブルがいくつも置かれ、各テーブルに男女が数人ずつ座っている。テーブルの上には番号が書かれた札(ふだ)が置かれている。それぞれのテーブルでは、模造紙に付箋を貼りつけたり、付箋を貼った模造紙を見ながら話し合ったりしている。 1つのテーブルでは黒いスーツ姿で眼鏡をかけた男性が、同じテーブルの女性3人のあいだで、真剣な表情で話をしている。

ナレーション: 参加者は、このシンポジウムで学んだことをこう語る。

映像説明: 軽食が置かれたホールの一角で、ショートヘアの女性がインタビューに答える。

テロップ: タイの参加者

ショートヘアのタイの参加者・英語: 女性起業家にとって最も大切なことは、 自分が何をやりたいか、しっかりと理解すること。 海外に行き、いろいろなビジネスのやり方を学んでいくのは、女性にとって簡単ではないけれども。

映像説明: 黒いピンストライプのジャケットを着たロングヘアの女性が話をする。

テロップ: フィリピンの参加者

ロングヘアのフィリピンの参加者・英語: (ビジネスパートナーに)仕事を任せるのを学ぶことが大切。 例えば、フィリピンで仕事をするとき、どこまで相手を信頼することができるかが大切だ。

映像説明: 展示パネルの前。黒いジャケット姿の女性とショートボブの女性が、黒のシャツを着て髪を三つ編みにした女性に話しかけている。 テーブル席に座るショートボブの女性。右手にペンをもち、真剣な表情をしている。

テロップ: らしゅえっと 有川 凛 社長

ナレーション: その会場にいたのが、海外ビジネスに挑戦している有川社長。

映像説明: 軽食が置かれたホールの一角で、ショートボブの有川社長がインタビューに答える。隣で黒いジャケット姿の女性が、うなずきながら話を聞いている。

有川社長: 途上国でね、やっぱり女性がね、やっぱり(社会)進出しようと、ほら、あのー、女の人も働くっていう環境が出てきたときにね、 やっぱり、子供を育てながら働くってなると、どうしてもこういう、身体(からだ)、元気に子供が育ってほしいっていうことが、どうしても、出てくると…。

映像説明: 展示パネルの前。ワンピースを着た女性と有川社長が話をしている。その様子をカメラに収める黒のスーツ姿の女性。写真を撮り終わると、有川社長が黒のスーツ姿の女性からカメラを受け取る。 「まましゅっしゅ」と書かれた商品が小さな人形と一緒に映っている写真。右からスプレーノズルがあるタイプの大きなボトル、箱に入った細長いタイプのボトルと携帯用の小さなボトル、詰め替え用のパッケージと並ぶ。

ナレーション: 有川社長は歯の治療用の水から着想を得て、除菌スプレー『まましゅっしゅ』の商品企画と販売を開始。

映像説明: CGの映像。白血球に見立てた紫色の丸に三角の大きな口が開いて(あいて)いる。そこに2つのグレーのとげとげしい丸が入っていく。白血球の口が閉じると、なかに「次亜塩素酸(じあえんそさん)」と書かれたオレンジ色の2つの楕円が現れ、グレーのとげとげしい丸に重なる。しばらくするとグレーのとげとげしい丸が薄くなっていく。(映像提供 らしゅえっと) 「まましゅっしゅ」の商品の写真。緑と白のラベルが付いた小型のスプレーボトルと、その箱入りの商品が写っている。

ナレーション: 商品の原料である「次亜塩素酸(じあえんそさん)」は、体に入った細菌やウィルスに対して白血球が出すもので、その除菌効果はアルコール以上とされ、肌にも優しい。

映像説明: テーブルの上に展示されている「まましゅっしゅ」の商品。詰め替えのパッケージやスプレータイプ、ポンプタイプが並ぶ。商品説明が書かれたパネルや、「まましゅっしゅ」を取り上げた日本の雑誌も置かれている。 壁際に置かれた大きな白いパネル。「NPOキッズデザイン協議会」「NPO KIDS DESIGN ASSOCIATION」の下に「KIDS DESIGN AWARD」と書かれていて、その下に、「まましゅっしゅ」のスプレーや、ハサミ、自転車用ヘルメット、スケッチブックなどの写真が掲載されている。写真の下にはベトナム語で説明が書かれている。

ナレーション: この除菌スプレーは、子育てに役立つ製品などが対象となる「キッズデザイン賞」を2年連続で受賞した。

映像説明: 黒いブラインドを下ろしたオフィス。デスクにノートパソコンを広げ、有川社長と黒いスーツ姿の男性が向かい合って座り、話をしている。 広げた手帳をデスクに置き、有川社長がスーツの男性に話しかける。大きくうなずいた男性に笑顔を見せる有川社長。

ナレーション: 有川社長は、ワーキングマザーとして、さまざまな仕事を経験し、日本だけでなく、アジアのより多くの女性とその家族の役に立ちたいとの想いを深めてきた。

映像説明: 室内で現地の女性と有川社長が写った写真。濃いピンク色のゆったりとした服を着た有川社長が、手に女の子の人形を持ち、ほほえんでいる。隣には、青にオレンジ色(いろ)の模様が入った、ゆったりとした服を着た女性。後ろの壁には、ブッダを描いたような絵が飾られている。 芝生の庭で撮った写真。有川社長は青いチュニックにゆったりとした白いズボン姿。ストールを巻いて額(ひたい)に印をつけた現地の女性2人と写っている。

ナレーション: インドの訪問をきっかけに、女性の社会進出を積極的にサポートしている。

映像説明: 黒いブラインドを下ろしたオフィスで有川社長が話をする。 インドの住宅街の写真。線路のすぐ脇に、古びた赤い集合住宅が建ち並ぶ。線路をはさんだ向かい側には、多くのゴミが散乱している。 レンガの壁にトタン屋根を載せた家が密集する地域の写真。ブルーシートで天井や壁を覆っている家も並んでいる。建物のあいだにはロープが張られ、洋服や布が吊るされている。地域を取り囲むように茂る木々(きぎ)の奥には、高層ビルが建ち並んでいる。 中庭のような場所で撮られた写真。白い建物の横で、青いチュニックにゆったりとした白いズボン姿の有川社長が、色とりどりの服を身にまとった現地の女性たち20人ほどと一緒に笑顔で写っている。 黒いブラインドを下ろしたオフィスで、有川社長の話が続く。

有川社長: 日本なんかとは全然違ってですね、あの、根底から不衛生というのが、本当にすさまじくありまして。 インドの国の不衛生な状況を、えー、改善するだけじゃなくって、そこで仮に女性が(そうした環境から)解放されれば、 衛生の改善にですね、自分たちも、えー、関わっていけるだとか、 そうゆうエン、エンパワーメントにもなるんじゃないのかなあという思いで、私はこう、インドの工場を造りたいというふうに思ったわけですね。

スタジオの宮瀬キャスター: 女性が社会進出するには、いろいろなハードルがあります。それを乗り越えるためのサポートが社会に求められていますが、そこに新たなビジネスが生まれるチャンスもあるのかもしれませんね。

映像説明: 宮瀬キャスターがお辞儀をする。

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