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国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)

平成24年度国際知的財産保護フォーラム総会の開催(2013年3月4日)

国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)は2013年3月4日、ANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区)にて平成24年度の年次総会を開催した。総会には、57名が参加した。

【来賓】
来賓として、以下7名の方々に参加いただいた。

  • 内閣官房 知的財産戦略推進事務局 次長 作花 文雄
  • 経済産業省 大臣官房審議官 渡邊 宏
  • 特許庁 総務部長 小糸 正樹
  • 外務省 経済局 知的財産室長 彦田 尚毅
  • 財務省 関税局 業務課 知的財産調査室長 伊藤 太郎
  • 農林水産省 食料産業局 新事業創出課長 遠藤 順也
  • 文化庁 長官官房 国際課長 佐藤 透

【来賓挨拶】

内閣官房 知的財産戦略推進事務局 次長 作花 文雄

  • 10年間様々な困難を克服してきた歴代座長以下IIPPFメンバーの多大なご尽力に心より感謝申し上げたい。模倣品・海賊版対策への熱意、貢献に心より敬意を表する。政府として今後も全面的に協力、支援する決意である。
  • グローバルネットワーク時代において日本が国際競争力を高めるために必要なことは、技術力、デザイン力、ブランド力といった、「クールジャパン」に代表されるソフトパワーを最大限に発揮すること。その上で模倣品・海賊版を撲滅し、知的財産を保護することは国政上の最重要課題の一つと受け止めている。
  • ACTAについては日本が2005年に提唱して以来、日米をはじめ世界10カ国・地域が署名している。日本は昨年10月にACTAを締結し、最初の締約国となった。今後は協定の早期発効に向けて各国に理解と協力を求めたい。
  • 知財戦略事務局はIIPPFと期をほぼ同じくして、今年で10周年を迎えた。10年間、産業財産権、著作権に関する様々な問題に取り組んできたが、まだ多くの課題を残している。現在、過去10年の取組みを総括して、今後10年を見越した戦略ビジョンを検討している。これからも産業界の要望に耳を傾けながら、オールジャパンで取組みたく、今後ともご協力賜りたい。

経済産業省 大臣官房審議官 渡邊 宏

  • 日中関係が大変厳しい状況の中で9月に北京ハイレベルミッションを派遣し、具体的かつ充実した議論を交わし、中国側から前向きな回答を得たことは非常に大きな成果である。ミッションをはじめ、この10年間のIIPPFの活動に敬意を表し、感謝申し上げたい。
  • 新興国の台頭が進み、グローバルな競争環境が厳しくなる中で、日本の産業技術やブランド力を国際社会に正当に評価してもらう必要がある。その中で、模倣品・海賊版対策は、技術・ブランドを正当に評価してもらうための大変重要な一面であり、IIPPFの活動を益々強化することが必要。今後、行政として競争力強化の政策を検討していく上で、本日ご臨席の産業界の皆様から、これまで以上に忌憚のないご意見をいただければ有り難い。

特許庁 総務部長 小糸 正樹

  • 本フォーラムは昨年で10周年を向かえ、その間大きな成果を挙げてこられた。11年目からも志賀座長のリーダーシップのもとで、引き続き大いに発展していくことを期待している。
  • 知的財産をめぐる世界の情勢は大きく変化している。IIPPFの活動は中国に大きな重点を置いているわけだが、中国の昨年の特許出願件数は65万件を超えており、日本のダブルスコアである。アジアを中心に新興国が台頭する中で、世界の知財の中心も従来の日・米・欧からアジアにシフトしている。中国や模倣品の氾濫や冒認出願は引き続き留意しなければならないことは変わらないが、これまでのように単に模倣を叩くだけでなく、知財大国としての中国との競争も意識していかなくてはならないだろう。
  • 中国は同時に訴訟大国でもあり、中国から訴えられるリスクも考える必要があり、無審査、実用新案の問題も欧米で懸念されてきている。エンフォースメントのみならず、制度や運用が適切であるかという面についても、これまで以上に情報収集する必要がある。世界の知財は新しい段階に入っており、特許庁としても新しいアプローチ方法を模索していきたい。
  • ASEANとの協力として、昨年から日ASEAN特許庁長官会合を開いており、来月京都で第3回目会合を開催する。審査力、条約関連の支援、人材育成、IT化支援等の具体的協力についてアクションプランの合意を目指すもの。一方で個別の国との関係強化も深めており、先週、ミャンマーに特許庁長官が訪問し、法制度整備や知財庁設立に関する協力可能性について討議した。
  • 新興国へのアプローチは官民一体となっての取組みが必須。官民一体の最高峰といえるIIPPFが今後益々の発展を遂げることを祈念する。

【座長挨拶・志賀俊之座長】

  • 2012年、IIPPFは設立10周年を迎えた。関係者のご尽力およびご支援により、IIPPFは日本の知的財産侵害対策の中核組織としての地位を確立した。中国政府をはじめとする各国政府との協力関係も構築され、国際的な認知度も向上した。これまで積極的にIIPPF活動を牽引してくださった皆様およびご支援をいただいた皆様に、改めてお礼を申し上げる。
  • IIPPFは「黎明期」、「協力要請期」、「発展期」という大きく3つの段階で発展してきた。「黎明期」には、日本政府への提言、官民合同ミッションの派遣、諸外国政府への建議、業種横断的な情報交換、人材育成と知的財産意識の向上という5本柱の活動基盤が構築された。続いて2005年~2007年の協力要請期には、単に日本側から要請するだけでなく、中国関係機関に対する協力・支援活動を行うことが意識されるようになり、現在の「協力と要請」という基本理念が確立された。2008年から現在までの「発展期」には、中国知的財産権保護行動計画には、官民合同訪中ミッションを通じて、知的財産に関する交流と協力を強化することが明記され、中国で特に官民合同訪中ミッションの認知度が飛躍的に向上した。
  • 中国以外の国についての活動も活発化している。これまでに官民合同ミッションをインド、サウジアラビア、アラブ首長国連邦に派遣したほか、2009年以降には、インド、中東、ASEAN、ロシア、東欧の各ワーキンググループが相次いで設置されるなど、対象国地域が拡大をしている。また、インターネット上の知財侵害という新たな問題に対する専門的なワーキンググループも設置されており、IIPPFは対象地域やテーマの多様化とともに、その重要性が増大している。
  • 日本企業業界団体の知財保護活動が少しでも多くの成果を上げることを目指し、引き続き積極的に活動していきたい。

【プロジェクト活動報告】

全体活動統括(河本 健二 企画委員長 日本知的財産協会 参与)

  • 2012年9月、日本政府による尖閣諸島国有化決定というタイミングに訪中したハイレベルミッションは、予定通り中国政府との会議を実施。知財関連法改正は日中協力が重要であるとの認識を共有した。主な成果としては、国家工商行政管理総局との協議で、冒認(抜駆け)商標の成立を防止するため、(1)権利者等が出願関連情報を審査当局に提供できる制度の導入、(2)海外の著名商標の保護に資する関連法整備を提案し、前向きな回答を確保した。
  • IIPPF設立10周年に際して、記念誌を発刊した。本誌は日本語のほか、英語版、中国語版も作成した。9月のハイレベルミッションでは中国語版を中国政府に手交し、海外PRにも努めた。

第1プロジェクト【中国への協力・要請、国際連携】(小薗江 健一 幹事 日本知的財産協会 副理事長)

  • ハイレベルミッション(9月)のほか、1月に北京、2月に広東省の実務レベルミッションを派遣するなど厳しい日中情勢下で活発な交流ができた。
  • 主要な成果の一つは、2011年のハイレベルミッションで執行強化を求めた広東省にて三打両建活動という特別行動が展開され、多数の摘発が行われたこと。そのうち30パーセント以上が当局の自主的な摘発であった。更に11月には「模倣品劣悪生産・販売違法行為取締条例」が施行され、重点監督対象者に対して社会的監督が行われることになる等、積極的な姿勢が見られる。
  • 広東省実務ミッションでは、広州の日本総領事館が、行政・公安当局連携による多数の摘発活動に対し公安庁に感謝状を授与した。公安庁からは、今後四半期ごとに摘発要望リストをとりまとめて提出をしてほしい旨発言があった。
  • 今後の方針案としては、中国では2017年までに主要知財法令の改正が見込まれることから、今後5年間は成果の収穫期と位置づけて活動したい。
  • 併せて、これまで模倣対策に注力してきたが、今後は中国の戦利ならびに商標の出願件数が世界一になったという状況を踏まえ、権利乱用と守りの部分も意識して対応したい。

第2プロジェクト【中国以外の国・地域への対応】(河本 健二 企画委員長 日本知的財産協会 参与)

  • 中東ワーキンググループでは、物流のハブ拠点となっているドバイ税関との関係強化を優先的な課題としている。ASEANワーキンググループでは、特に真贋判定セミナーの開催に力を入れている。各国税関からも好意的な意見をいただいており、このような活動を通して中国から出て行く模倣品を水際で止めてもらうことなどにつながる。
  • ロシアワーキングでは、今年度はロシアから専門家を招聘してセミナーを開催する等、情報収集に努めた。
  • IIPPFの成果は、2008年からの4年間にわたって非常に活発化しており、国内セミナーによる国内企業への情報提供に加え、真贋判定セミナー等を現地でセミナーを実施することによって、中国以外の国でも模倣品対策を徹底的に行っている。

第3プロジェクト【情報交換】(黒瀬 雅志 副幹事 日本弁理士会 産業競争力推進委員会委員)

  • 今年度は従来のセミナー型の方式を改め、副幹事をモデレーターとした双方向の全員参加型の情報交換会形式にしたが、非常に高評価であった。
  • 第1回目は㈱良品計画をお招きし、「MUJI」商標の先駆け登録問題について率直に意見を述べていただいた。第2回目以降、順次、YKKの偽物対策、JBMIAによる刑事訴訟、ベアリング業界及び玩具業界による共同摘発をテーマに取上げ、計4回開催した。
  • 本意見公開会は、本音ベースで自由に意見を交換出来るよう、発言内容は公開されない。このため公の場ではなかなか聞けない権利者の切実な経験談を聞ける貴重な機会である。来年度も同様の形式で実施したい。
  • 昨年度より、第3プロジェクト内で模倣品対策共通データベース研究会を設立しており、今年度は4回の会合を開催した。

第4プロジェクト【人材育成・普及啓発】(古谷 春秀 幹事 公益社団法人 発明協会 発明奨励グループ 部長)

  • 日本国内大学での講義等による人材育成を通じた知的財産保護意識の向上や「出張!IPカルチャー教室」を開催し、参加者自らがオリジナル創作体験を通じてものづくりの楽しさを体得しながらアイデア尊重意識の醸成を図る取組みを実施。
  • 今年度の新しい取組みとして、愛知県豊橋警察署との共催で、カーナビゲーションソフトの海賊版について注意を呼びかける普及啓発活動を実施した。

非プロジェクト【インターネットWG】(児山 信之 部長 独立行政法人 日本貿易振興機構 進出企業支援・知的財産部)

  • インターネット研究会を合計4回、勉強会を2回開催した他、日中インターネット知財保護シンポジウム及び意見交換会を昨年8月に開催し、商取引サイトにおける知財侵害対策及び動画共有サイトにおける著作権侵害対策について意識を共有した。
  • 活動の結果、サイトの汚染率について改善が見られている。特に、タオバオサイトにおいては、MOU締結後に罰則を強化するなどの改善がみられている。具体的には、罰則強化として、違反控除の累計が12点ごとに店舗ブロック、商品取下げ、店舗閉鎖等、罰則が厳格化されるようになった。再犯対策においても、一定の減点に達した出品者の処罰強化として、年度末における累積減点のリセット期間が改善された。
  • 今後の課題として、過去の処罰結果の表示方法、汚染率の確認方法の共同研究等を実施する。

【閉会挨拶・横尾英博副座長代理】

  • IIPPFが多岐にわたる活動を展開し、中国はじめ主要国との交流を通じて現地政府との関係強化をしてきたことは、産業界および政府関係者の、官民一体となった努力の積み重ねである。
  • 特に今年度は、日中関係が非常に厳しい状況下であったが、その中でもミッション派遣等を無事に実施することができた。これもIIPPFが中国との関係で大変地道な努力を行ってきており、先方にも評価をされていることの表れであると感じている。
  • IIPPFの活動は、今や中国のみならず、ASEAN、インド、中東、ロシア、東欧へと拡大してきている。ジェトロは保有する海外ネットワークを活用して、これら新興国の知財活動のサポートをしていきたい。既に実施している例として、2012年3月にジェトロバンコクが事務局となって「東南アジアIPネットワーク」を立ち上げたことや、8月にジェトロニューデリーに知財専門の人材を配置したことが上げられる。
  • 今後日本企業の活動は新興国において益々活発化すると考えられ、同時に知財におけるリスクに直面する場面も増えていく。その中でIIPPFの活動は益々重要度を増すため、ジェトロとしても日本企業の知財支援活動にこれまで以上に積極的に取り組んでいきたい。

【議事次第】

  1. 開会
  2. 来賓紹介
  3. 来賓挨拶
  4. 企画委員の紹介
  5. 座長挨拶
  6. 平成24年度活動報告および平成25年度主要事業の紹介
    (1)企画委員会および全体活動について
    (2)第1プロジェクト
    (3)第2プロジェクト
    (4)第3プロジェクト
    (5)第4プロジェクト
    (6)非プロジェクト
  7. 閉会

(資料)平成24年度活動報告

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