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平成22年度国際知的財産保護フォーラム総会開催(2011年3月30日)

国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)は2011年3月30日、ANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区)にて平成22年度の年次総会を開催した。総会には、約61名が参加した。

【来賓】
来賓として、以下7名の方々に参加いただいた。

  • 内閣官房 知的財産戦略推進事務局長 近藤賢二
  • 経済産業省 大臣官房審議官 長尾正彦
  • 特許庁 総務部長 熊谷敬
  • 外務省 経済局 知的財産室 首席事務官 林和俊
  • 財務省 関税局 業務課 知的財産専門官 上川純史
  • 農林水産省 生産局 知的財産課長 遠藤順也
  • 文化庁 長官官房 国際課長 大路正浩

【来賓挨拶】

近藤局長:
拡大する模倣品問題の中、昨年ACTAが東京で合意された。我国で提唱し、我国で合意を得たのも、皆様のご支援の賜物である。IIPPFは今年で10周年目を迎え、志賀座長のもとで8月のハイレベルミッションを成功させた。現在知的財産推進戦略2011の策定作業を進めているが、このような大変な時期だからこそ、きちんと進めていくことが必要であり、グローバルネットワークの中で日本の姿を示していきたいと考えている。知財戦略の中でもIIPPFの活動を示し、オールジャパンで支援していきたい。

長尾審議官:
中国へのミッションは回を重ねるごとに中国側の理解が進んでいると実感。実務レベルも精力的に活動され、東南アジアやロシア、中東においても模倣品の拡散を止める活動を活発にされてきたことに敬意を表したい。経産省では、昨年10月に工商総局と実務WGを開催。また商務部とは第2回知財WGを開催して成果をあげてきた。知財WGでの合意議事録はウェブにて公表して、その成果の「見える化」も進めている。今後は中央政府に対する法改正の要請から、地方への浸透を目指し、地方政府との関係構築強化を目指していきたい。4月18日には広東省広州市において商務部と共催してシンポジウムを開催予定。日本の知的財産権強化のイベントにあたるため、多くの企業の皆様のご支援、ご協力を頂ければ幸いである。

熊谷部長:
特許庁では震災対応の一環として、申請手続期間の猶予を進め、海外にも支援を求めたところ、15カ国から協力の要請があった。年間4,000件の訴訟があるという現状の中、現在模倣品問題の争点から我国企業の権利侵害訴訟についての問題へ移行しつつある。その意味では新興国の特許権等の各種データを集め、データバンクを作ること、また我国の知財競争力を高めるため、英語でのPCT出願の審査や多国語でも対応できる体制になるよう強化していく必要がある。アジアを含む各国の審査官や裁判官と顔が見える交流を進め、知財保護の部分では官民が連携し、IIPPFが重要な役割を担うことは間違いない。

【座長挨拶】
過去のミッションの積み重ねによる、中国との協力関係が構築されてきたおかげで、第7回ミッションの際には、どの政府機関も知財保護に対する意識が高く、再犯者対策、冒認商標出願問題、さらにはネット上での知財侵害対策など我々の要請に対し、前向きな姿勢を示していただいた。経済産業省は、商務部、国家工商行政管理総局それぞれと覚書を締結、政府間の交流も深めており、産業界と政府の皆様による環境整備へ向けた長年の努力が実り、IIPPFと中国政府との間には高い信頼関係が構築されたと実感。中国中央政府の意識は高まった一方、特に模倣品・海賊版被害が多い広東省等の地方における取り締まりの強化が望まれる状況。現在4月に広州にてシンポジウムを開催する方向で調整中であり、地方政府との関係を強化する機会となればと期待している。IIPPFでは過去にインド、中東にも官民合同ミッションを派遣しており、今後ともインド、中東、ASEAN地域のワーキンググループの活動を通じて、中国以外の地域における知的財産保護活動も重視していく。今年の8月にIIPPF設立10周年記念イベントの開催を検討。今後とも我国の企業・業界団体の知財保護強化のために積極的に取り組んでいく。

【プロジェクト活動報告】
河本企画委員長が全体の活動状況を総括した後、各プロジェクトを代表して以下4名から平成22年度の活動を報告した。

第1プロジェクト (日本知的財産協会 小薗江 健一 常務理事)
ハイレベルミッションでは商務部や工商総局等に訪問しトップダウンで実務レベルにて要請できないような事項を伝えて頂いた。今年度はフォローアップミッションを実施し、その後経産省と工商総局との間で実施された第1回事務WGに若干名がオブザーバーとして参加。質の高い官官の議論に刺激された。ACTAの締結を後押すべく、米国商工会議所や欧州のビジネスヨーロッパ等の知財保護関連機関と連携して、共同声明文を2010年6月および11月に発表した。

第2プロジェクト (日本自動車工業会 海野 貴史 氏)
中東WGは今年度、幹事をJAMA、JEITAから選別。9月にドバイ税関長が弁理士会の招聘で来日した機会を捉え、税関長と権利者の交流をおこなった。3月にドバイ税関からの知的財産部門担当者を含む計4名を日本へ招聘予定だったが、東北地方太平洋沖地震の発生により中止となった。アセアンWG、インドWGは、インドネシア、ベトナム、インド等、各国の弁護士等との意見交換会をWGにて実施し、現地の政府機関との交流の機会としてインドネシアとフィリピンにて真贋判定セミナーを開催し、真贋判定情報について共有した他、政府機関と参加者による意見交換を実施した。

第3プロジェクト (日本弁理士会 産業競争力推進委員会 黒瀬 雅志 委員)
第3プロジェクトは、業界横断的な情報交換・共有化の促進や有用な情報提供を通じ、企業・団体の模倣品対策の体制の強化を支援する目的である。今年度中国の冒認商標出願問題、不正競争防止法、意匠権侵害とそれぞれ日系企業の担当者を招き、その対応について3回の情報交換会を開催した。4回目は富士化水工業の井本社長をお呼びし、同社の特許権侵害訴訟についてお話頂く予定だったか、震災の影響で延期となった。

第4プロジェクト (社団法人 発明協会 知的財産研究センター 調査研究グループ 伏本 正典 部長)
大学等の既存の枠組みを利用した知的財産権保護教育の実施、ウェブサイトを通じた消費者向けメッセージの発信のほか、日本国内の小学校等での青少年に対する知的財産権保護教育を実施した。また、海外おいても中国の小学校において、青少年に対する知的財産権保護教育を実施した。

【閉会挨拶・林副座長】
今年度はIIPPFにとって実り多き一年であり、3回の訪中ミッションを通じ、日中間の協力関係を更に強化したほか、欧米の商工会議所との連携が功を奏し、模倣品・海賊版拡散防止条約の条約文案に関し、関係国間で大筋合意に達し、条約締結に向け一歩前進することができた。昨今の厳しい経済情勢により、多くの企業が知財権保護にかけるコストおよび人員を削減せざるをえない状況にあったが、今回の大震災の影響で、知財権保護をめぐる情勢は以前にも増して厳しくなっている。知的財産権保護の取り組みは、IIPPFのメンバーの皆様が一体となって力を合わせて行なうことが重要。このような活動を、ジェトロは引き続き、精一杯支援していきたい。

【その他】
総会終了後の併催講演会にて、「中国における知的財産権の最新状況」と題してジェトロ北京センター知的財産権部の小池清仁知的財産権アドバイザーより講演をおこなった。

【議事次第】

  1. 開会
  2. 来賓紹介
  3. 来賓挨拶
  4. 壇上出席者紹介
  5. 座長挨拶
  6. 平成21年度活動報告
    (1) 第1プロジェクト
    (2) 第2プロジェクト
    (3) 第3プロジェクト
    (4) 第4プロジェクト
  7. 閉会

(資料)