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平成20年度 国際知的財産保護フォーラム総会の開催

国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)は2009年3月10日、ANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区)にて平成20年度の年次総会を開催した。総会には約85名が出席した。

【来賓】
来賓として、以下7名の方々に参加いただいた。

  • 経済産業省 製造産業局 後藤 芳一 次長
  • 内閣官房 知的財産戦略推進事務局 内山 俊一 次長
  • 特許庁 総務部 黒岩 進 部長
  • 農林水産省 生産局 知的財産課 川合 靖洋 課長
  • 文化庁 長官官房 国際課 亀岡 雄 課長
  • 外務省 経済局 国際貿易課 知的財産室 貴志 功 主席事務官
  • 財務省 関税局 業務課 水谷 浩隆 知的財産専門官

【来賓挨拶】

後藤次長:
昨年5月に胡錦涛・中国国家主席が来日した際に発表された「日中共同声明」での知財保護分野における互恵関係の強化、同年11月の商務部訪日団および今年2月のハイレベルミッションによる情報交換などにより、日中間での協力関係が進展している中、これまでの取組みの成果を実現するために、日本政府としてもIIPPFとの連携を強化したい。模倣品対策は法務や知財等専門性の高い内容を含むため、IIPPFの業界横断的な活動は情報共有を図るのに有効であり、今後もグローバルな視点を持って対策を講じ、国際的プレゼンスを高めることが重要である。

内山次長:
我が国が中長期的な経済成長を図るには、知的財産の創造が不可欠であり、そのインセンティブ確保のために模倣品・海賊版対策は重要である。これまでの国内外対策の成果として、過去5年で我が国の輸入差止件数が3倍に増加したこと、大手オークションサイトへの侵害品出品率がわずか1%ほどに減少したことを挙げられるが、その一方で、日本企業の模倣被害率が25%に高止まりしており、今後の課題も多い。経済活動の減速は途上国における模倣品・海賊版の生産・流通の増大に繋がるおそれがあり、今後も地道な粘り強い取組みが必要である。

黒岩部長:
模倣品・海賊版を減少させるには各国において審査制度が的確に運用され、知的財産権が自らの利益として認識されることが重要である。これまで特許庁は途上国の審査官の審査能力向上のため、13年間の累計で3000名以上の研修生を受け入れてきた。今後は模倣品・海賊版流通のグローバル化に伴い、研修協力も広範な取組みが重要であり、今後も関係官庁およびIIPPFと協力して対策に取り組みたい。

【座長挨拶】
中村座長は、今年度のIIPPFの活動成果として、(1)中国との知財交流の進展および(2)活動のグローバル展開を挙げた。訪中ハイレベルミッションでは、知財保護が日本のみならず中国企業の利益にもなると訴え、模倣品の悪質・巧妙化対策強化などの要望に対し各訪問先で前向きな姿勢が示されたこと、中東ミッションの派遣により今後の交流の糸口が出来たことを報告した。課題として中国の地方における知財保護の不徹底を挙げ、進出日系企業の知的財産権問題研究グループ(IPG)との連携により地方政府に対策強化を粘り強く働きかける必要性を指摘した。また、模倣品・海賊版拡散防止条約(ACTA)構想の早期締結に向けた支援等日米欧間で連携などグローバルな取り組みを進めるとともに、今後もメンバー間での情報共有・連携を推進し、成果を積みあげたいと述べた。

【プロジェクト活動報告】
企画委員長、各プロジェクト幹事から平成20年度の活動を報告。冒頭で、久慈直登 企画委員長(日本知的財産協会 参与)が、IIPPFおよびび企画委員会のメンバーを紹介、また、企画委における検討事項を通じてIIPPFの活動全般を俯瞰した。

第1プロジェクト(幹事:日本知的財産協会 守屋 文彦 副理事長)からは、4回の訪中ミッション派遣を通じた中国当局への要請や協力事業の実施、IPGとの連携強化、欧米商工会議所との連携事業を通じた協力関係の強化等について報告した。

第2プロジェクト(副幹事:社団法人電子情報技術産業協会 知的財産保護専門委員会 齋藤 憲道 委員長)からは、中東ミッションの派遣により、現地法制度の整備やエンフォースメントの強化について要請を行ったほか、権利者のコンタクト先リストの提出やセミナー実施等協力事業の提案により政府機関との良好な関係を構築した旨報告があった。また、サウジアラビアおよびドバイ(アラブ首長国連邦)では真贋判定セミナーの開催を通じ、日本製品の真贋判定手法について情報提供を行ったことを報告した。

第3プロジェクト(副幹事:日本弁理士会 産業競争力委員会 黒瀬 雅志 委員)からは、各社の模倣品対策についての情報交換・議論を通じ、メンバーの知財保護意識の向上と情報共有に取り組んだ旨報告があった。

第4プロジェクト(幹事:社団法人発明協会 研究センター 調査研究グループ 齋藤 哲 部長)では、(1)研修や大学での公開セミナー等のスキームを活用し、人材育成協力を通じた知財保護意識の向上を図るとともに、(2)ウェブサイトを通じた消費者向け情報発信等の啓発活動について報告した。青少年向け普及啓発活動の一環として開催した「出張!IPカルチャー教室~親子で学ぼう!知的財産~」には、約90名の親子が参加した。

【第6回知的財産保護官民合同訪中代表団結果報告】
経済産業省製造産業局模倣品対策・通商室の田川和幸室長より、全体の日程および各訪問機関での議事概要を報告した後、参加者を代表し、ソニー(株)知的財産センター 守屋文彦センター長(第1プロジェクト幹事)、(株)向山蘭園 向山武彦社長、(株)ソニーミュージックエンタテイメント 契約グループ本部 高嶋裕彦本部長(コンテンツ海外流通促進機構(CODA)法制度委員会 委員長)が各訪問先におけるポイントを報告した。

守屋センター長は、国家工商行政管理総局を訪問した際、外国普通名詞の冒認出願の確認は困難を極めると同局が指摘したことに触れ、「外国企業は異議申し立て制度を積極的に活用すべき」との当局者のコメントを紹介した。向山社長は、国家林業局を訪問した際の所感として、「当局の知財保護に向けた意識の高まりを実感できた」と評価しながらも、植物品種保護への対応については前回ミッションと大差なく、今後も保護品種拡大に向けて包括的且つ地道な努力が必要、と述べた。高嶋本部長は国家版権局を訪問し、「ネット上での著作権侵害対策強化の対象を音楽から映画など他のソフトウェアに拡大すること、および同局職員の日本招聘に関し前向きな反応を得られた」と評価、今後も同局との交流を継続したいとコメントした。

【閉会挨拶】
林副座長は、今年度の活動について、4回の訪中ミッションの実施を通じ中国当局との関係強化を実現できたほか、中東ミッションの派遣や欧米商工会議所との連携により、国際的な活動の幅が広がったと総括した。一方で、世界的な金融危機の影響が中国にも波及する中、「中国の地方当局の間で、雇用に配慮しニセモノ業者の摘発を緩和する動きが出ている」と指摘し、引き続き日本の官民が一体となり、対策を強化して行く必要性を訴えた。

【議事次第】
日時:2009年3月10日(火曜)10:00~11:30
会場:ANAインターコンチネンタルホテル東京
議事:

  1. 開会
  2. 来賓紹介
  3. 来賓挨拶
  4. 座長挨拶
  5. 平成20年度活動報告
    企画委員会
    第1プロジェクト
    第2プロジェクト
    第3プロジェクト
    第4プロジェクト
  6. 第6回知的財産保護官民合同訪中代表団結果報告
  7. 閉会挨拶

(資料)