お知らせ・記者発表
中東最大級の食品見本市 「ガルフード2024」に ジャパンパビリオンを出展 ―調理デモステージ「トップテーブル」の メインスポンサーとして日本産水産物をPR―
2024年03月07日
- ポイント:
- ジェトロは、ドバイで開催された食品見本市「ガルフード 2024」にジャパンパビリオンを設置。中東を中心に周辺国やアフリカからバイヤーが集まる域内最大の見本市で、水産品・水産加工品、調味料、茶などの25社が出展し、販路拡大に取り組んだ。
- アラブ首長国連邦(UAE)ではドバイを中心に日本食や日本食に影響を受けたレストランが急増中で、富裕層を中心に寿司や刺身を中心とした日本食の人気が高まっている。
- そうした時機を捉え、日本産水産物をより普及させるべく、世界的に有名なシェフが料理のデモンストレーションや試食を行うサイドイベント「トップテーブル(Top Table)」でドバイのトップシェフを起用し、北海道産ホタテ等日本産水産物のプロモーションを行った。
- 来場したバイヤーやシェフからは高評価で、ジャパンパビリオンでの商談に繋がるなどガルフードでの2つの取り組みを通じ、新興市場である中東において日本産水産物の市場開拓可能性の高さを感じさせるイベントとなった。
ジェトロは、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで2024年2月19日(月曜)~23日(金曜)に開催された「ガルフード(Gulfood)2024」に、水産品・水産加工品、調味料、茶など幅広い日本産食品を取り扱う25社が出品するジャパンパビリオンを設置しました。なお、「ガルフード」の開催は29回目、ジャパンパビリオンの設置は11回目となります。
日本産水産物を使ったメニューとしては、一般的に寿司や刺身などが挙げられますが、近年はこれらのメニューをはじめとした日本食を扱うレストランがUAEでは年々増加しています。2016年には200店程度と言われていましたが、2023年には約330店まで増加しています。また、英国の食品関連出版社であるWilliamReed社が発表した「MENA’s 50 Best Restaurants 2024」によると、全50店のうち18店がドバイに立地している中、そのうち3分の1に当たる7店舗が日本食を扱う又は日本食に影響を受けたレストランとなっており、日本食全体の評価の高まりが伺えます。
ガルフードには中東を中心にアフリカ、中央アジアなど世界各国からバイヤーが集まることから、中東のみならず周辺国も含めたビジネス機会を狙う見本市となっています。前回を上回る190ヵ国以上から5,500以上の出展者(主催者公表)が参加した今回では、ジャパンパビリオンへの出展者からは、UAEに加えインドやサウジアラビアのバイヤーが多く来場しているとの声が聞かれ、特に混雑した会期2日目、3日目は、各ブースへの訪問者が途切れることがありませんでした。
また、各分野にて大きなインパクトを与えた新商品を表彰する「ガルフード・イノベーションアワード」の受賞商品が会期初日に発表され、10部門のうち冷凍・冷蔵商品部門ではジャパンパビリオンの出展企業KYネクスト社の牡蠣が最優秀賞を受賞しました。

会場内のメイン通路

ジャパンパビリオンのブース
ガルフード2024概要
項目 | 詳細 |
---|---|
会期 | 2024年2月19日(月曜)~ 2024年2月23日(金曜)(5日間) |
会場 | Dubai World Trade Centre(UAE・ドバイ) |
主催者 | Dubai World Trade Centre L.L.C. |
特徴 | 中東最大級の食品総合見本市 |
前回実績 | 出展者数:5,223(125カ国)、来場者数:134,460人 |
ジャパンパビリオン概要
項目 | 詳細 |
---|---|
出展面積 | 246㎡ |
出品者数 | 26社・団体(出品物を持たない代表出品者を含む) |
出品物 | 水産品・水産加工品、調味料類、茶、加工食品等 |
調理デモ「トップテーブル」で日本産水産品をPR
またジェトロは、世界的に有名なシェフが料理のデモンストレーションや試食を行うサイドイベント「トップテーブル(Top Table)」に初めてメインスポンサーとして参加し、北海道産ホタテ等日本産水産物のプロモーションを行いました。
ジェトロは、ドバイのトップシェフであるパウエル・カザノウスキ氏(ドバイの有名日本食レストラン ”Zuma”の元ヘッドシェフ)を起用し、バイヤーやシェフ向けにホタテの魅力や解凍方法を始め調理方法のデモンストレーションと共に試食を行いました。北海道産のホタテやいくらなどを使用し、ホタテの刺身・カルパッチョ・巻き寿司・しめじとのソテー、マグロのたたきなど約500食を提供、会場にはミシュラン三ツ星シェフ、ドバイの有名シェフも多く参加し、日本産水産物のプレゼンス向上を図る好機となりました。

調理デモを行うシェフのパウエル氏

提供メニュー例(ホタテとイクラ)
調理デモ、試食に参加した来場者からは「日本産水産物の良さは養殖や漁、流通や調理に至るまで隅々まで気配りされた質。もっとドバイでも広まってほしい」(フードライター)、「ホタテは食感や瑞々しさが他国とは違う。だが、白身魚やホタテの美味しさはシェフは知っているが、まだ多くの顧客にとっては理解が難しい。淡白な味と思われぬようにソースやキャビアなどを乗せて出すことが多い。少しずつ違いの分かる顧客が増えてくると思う」(イタリア人シェフ)などの声がありました。
また、「トップテーブル」ではドバイでミシュラン星付きレストランを経営するシェフがホタテを試食し、高評価であったことからその場でサンプルを渡し、メニュー考案を検討いただくこととなりました。同じく試食したシェフが「味がとても気に入った。どこから仕入れることができるのか?」と会場の職員に問合せ、案内されたジャパンパビリオンの水産物出品企業との商談にすぐ向かうなど、ガルフードでの2つの取り組みを通じ、新興市場である中東において、日本産水産物の市場開拓可能性の高さを感じさせるイベントとなりました。

試食コーナーでシェフ等がホタテを試食

多くの食品関係者で賑わった
(参考)日本産水産品・水産加工品のプロモーション共通ロゴ
国内外でのプロモーション活動において共通ロゴを使用することで、日本産水産品・水産加工品の差別化、消費者や関連分野の事業者等への訴求力向上を図っています。また、今般製作したホタテのPR動画もCNNでテレビ放映すると共に、各地のイベントでも放映するなど日本産水産物の認知度向上に取り組んでいます。

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- (ジャパンパビリオンについて)
- ジェトロ農林水産食品部 事業推進課(担当者:渡邉、森馬)
Tel:03-3582-5546
E-mail:afb-gulfood@jetro.go.jp - (水産品PRについて)
- ジェトロ農林水産食品部 商流構築課(担当者:山村、佐藤、福山)
Tel:03-3582-8348
E-mail:AFG@jetro.go.jp