米国最大級のレストラン・食品サービス関連見本市「NRA Show 2019」にジャパンパビリオンを設置

2019年05月09日

米国中西部市場を目指して、多彩な日本食材を売り込む

ジェトロは、農林水産省「戦略的輸出拡大サポート」事業の一環として2019年5月18日(土曜)~21日(火曜)、米国・シカゴで開催される「NRA Show 2019」に、ジャパンパビリオンは2年連続2回目の出展をします。本見本市は全米レストラン協会(National Restaurant Association)が主催する米国最大級のレストラン・食品サービス関連見本市であり、米国内外から7,405社の出展者、50,000人以上のバイヤーが訪れます(2018年実績)。ジャパンパビリオンには米国内での一層の市場拡大、開拓を目指して17社が出品します。

1. 輸出拡大が期待できる中西部市場の開拓を目指す

我が国から米国向けの輸出額は2018年に1,177億円(前年比5.5%増)となり、香港(2,115億円)、中国(1,338億円)に次ぐ第三位の輸出先となっています。同国への輸出が年々拡大し、日本食材輸出の主戦場である東西海岸の日本企業間の競争が激しくなる中、シカゴ市を中心としたイリノイ州などの中西部地域はそれらの地域と比べ、日本食レストランの軒数が比較的少なく未開拓の地と言えます(図1参照)。

NRA Show 2019が開催されるシカゴ市は、これまで「食」に対して保守的と考えられてきた地域でしたが、近年は人種の多様化が進んでおり、また、20~30代(ミレニアル世代)の人口が全米平均よりも多く、新しいものや異文化を許容する傾向が強くなってきています。

(図1)2018年 州別の日本食レストラン軒数

イリノイ州約573軒、ニューヨーク州1892軒、カリフォルニア州4468軒

出所:ジェトロ

さらに中西部には卸売、小売などの大手流通業者(Jewel Osco、Whole Foods、Walgreenなど)の本社や拠点があり、米系事業者を通じた全米への流通拡大の可能性が高い市場です。「NRA Show」への来場者の半数強はこのような中西部からのバイヤーで、夏~秋に向けての新商品を探しに来るバイヤーも多いことから、ジェトロでは2年連続2回目のジャパンパビリオンを出展し、米国向け輸出の一層の拡大を目指します。

2. 現地トレンドに合った商品を多数出品

健康意識の高い米国では、Gluten Free(グルテンフリー)、Vegan(絶対菜食主義)等のキーワードに引き続き注目が集まっており、オーガニック食品の売り上げは、2012年の279億ドルから2017年には452億ドル(約60%増)と順調に増加しています。ジャパンパビリオンではこれらのトレンドを背景に、米粉を使った「グルテンフリーホットケーキミックス」、生乳不使用で豆乳主原料の生クリームを使用した「モチクリームアイス」、さらにEUの星付きレストランで愛用される黒ニンニクを使用した「Vegan向け調味料」など健康志向をアピールした商品を多彩に取り揃えています。この他にも、現地日本食レストランはもちろんのこと、現地米系レストランにおいても人気の高い食材も出品する予定であり、日本食材の浸透を図ります。

3. 出品者17社のうち、5社が米国への初輸出に挑戦

ジャパンパビリオン全17社が出品するうち、輸出未経験2社を含む5社が米国への初輸出を目指し出品しています。

日本酒や世界的に人気の日本産ウィスキーなどのアルコール類に、近年、日本食レストランが増加しつつある中西部で人気のラーメンなどを、米国市場に売り込みます。これらの商品は2014年~2018年にかけて輸出額の増加が大きく、ウイスキーが約660%増、日本酒が約155%増、即席麵が約221%増となっており、今後も更なる伸びが期待されています(図2参照)。

(図2)ウイスキー・清酒・即席麺の米国向け輸出額(金額ベース)

2014年から2018年にかけての推移。清酒は約410万円から約630万円へ、ウイスキーは約60万円から400万円超へ、即席麺は約50万円から100万円超へ、それぞれ大きく増加している。

出所:農林水産省ウェブサイト、財務省貿易統計をもとにジェトロ作成


ジャパンパビリオン 概要

主催
:日本貿易振興機構(ジェトロ)
会期
:2019年5月18日(土曜)~21日(火曜)
会場
:McCormick Place
参加企業
:17社(添付の出品者リスト参照)
参加規模
:2,000sq.ft.(うち、出品者ブース1,550sq.ft.)

NRA Show 2018実績

出展者数
:7,405社
来場者数
:約50,000人

NRW Show 2019 ジャパンパビリオンイメージ図

ジェトロ農林水産・食品事業推進課(担当:和波、栗間)
Tel:03-3582-5546

ジェトロ・シカゴ事務所(担当:笠原)
Tel:+1-312-832-6000