筑波大学とジェトロ、包括的連携推進協定を締結 ―つくばの資源をグローバルに接続し、イノベーションを加速―

2021年08月05日

国立大学法人筑波大学(学長 永田 恭介:以下「筑波大学」とする)とジェトロ(理事長 佐々木 伸彦)は、2021年8月5日に、学術研究面、人材教育面および産学連携面等での国際的な展開を相互に連携推進することを目的とした包括的連携推進協定を締結したことをお知らせします。
本協定は、国際産学連携によるイノベーションの共創、大学発ベンチャーの成長による地域エコシステムの発展、高度グローバル人材の育成・定着による世界に開かれた地域の形成等を柱としています。
今回の協定締結を契機として、筑波大学とジェトロが有するリソースを組み合わせることで、世界を視野に入れたイノベーションの創出を推進し、我が国の経済発展と人材育成に貢献することを目指します。

1.本協定の主な内容

  1. 国際産学連携によるイノベーションの共創

    筑波大学の国際連携活動と、海外55ヵ国・76の事務所を持つジェトロの国際ビジネスノウハウや海外ネットワークとの連携を深め、海外企業・団体・産業クラスター等との産学連携を推進します。これにより、「つくばデジタルバイオ国際拠点」※1において国際バイオコミュニティ圏を形成し、デジタルバイオエコノミー※2やスマートシティを始めとした筑波大学の特色を活かしたイノベーションの推進やその社会実装化を目指します。なお、「つくばデジタルバイオ国際拠点」の中にジェトロ・デスクを設置し、連携を強化します(9月頃を予定)。

    ※1
    つくばを中核とするバイオリソースとデジタル技術を駆使した学際研究により、全世代の国民のWell-beingをサポートする社会の実現を目指すプロジェクト。(国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」)
    ※2
    持続的に発展可能な経済活動と公共利益を創出するために、デジタル技術とバイオロジーを融合させたデジタルバイオロジーを利用した経済社会を拡大させる概念を指す。
  2. 大学発ベンチャーの成長による地域エコシステムの発展

    筑波大学とジェトロとが連携することにより、スタートアップを対象としたアクセラレーションプログラム※3等の拡充や、ジェトロの海外現地ネットワークによる海外進出支援により、スタートアップの成長の加速化や地域エコシステムの発展を目指します。

    ※3
    ワークショップ、専門家による個別指導(メンタリング)、ピッチ(プレゼンテーション)練習、ピッチイベント等を通じ、スタートアップのパートナー探しや資金調達等を支援し、成長の加速化を図るプログラム。
  3. 高度グローバル人材の育成・定着による世界に開かれた地域の形成

    日本での就職や起業を希望する留学生を対象に、ジェトロの高度外国人活躍推進の取り組みにより、地域の企業・団体・研究機関等への就労を促進します。また、グローバル志向・経歴を有する学生を対象に、高度なグローバル人材の育成に取り組み、これらにより、受容性や多様性に富み、世界に開かれた地域の形成を目指します。さらに、筑波大学とジェトロとが連携し、グローバル化に不可欠なデジタル人材の育成に取り組みます。

2.各機関の取り組み実績

  1. 筑波大学

    2014年4月に国際産学連携本部を設置し、企業ニーズドリブン型共同研究の推進、教員と企業研究者がアンダーワンルーフで研究を行う特別共同研究事業制度を推進しています。2020年度の筑波大学の共同研究は440件、約15億円に達し、国際共同研究の推進にも積極的に取り組んでいます。
    また、全学的な大学発ベンチャー育成システムによるベンチャー支援を実施し、筑波大学発のベンチャー企業は2020年度末で累計161件を数え、資金調達額は53億円に達し、筑波大学との共同研究も拡大しています。
    2020年にCOI-NEXTに採択され、つくばデジタルバイオ国際拠点の代表機関としてプロジェクトを進めています。

  2. ジェトロ

    2019年4月に開始された第五期中期目標期間(2019年度~2022年度)において、「対日直接投資やスタートアップの海外展開等を通じたイノベーション創出支援」に注力しています。スタートアップの海外展開支援の面では、世界29カ所のスタートアップエコシステム先進地域において、現地有力アクセラレータ等と提携し、日系スタートアップのグローバル展開を支援する「ジェトロ・グローバル・アクセラレーション・ハブ」を設置しています。
    また、留学生等、高度外国人材の活用促進のため、高度外国人材の採用に関心のある企業情報等を発信するポータルサイトの運営や、高度外国人材の採用から定着までを一貫してサポートするための専門家による伴走型支援を行っています。

3.その他

報道用に調印式の写真を提供します。「お問い合わせ」先にご連絡いただくか、次のQRコードからダウンロードしてご使用ください。 ※2021年8月5日15時00分掲載予定

お問い合わせ先
ジェトロ茨城 (担当:吉田)
Tel:029-300-2337
E-mail:Yu_Yoshida@jetro.go.jp
国立大学法人筑波大学 産学連携部産学連携企画課(担当:西田)
Tel:029-859-1629
E-mail:kj.srenkeika@un.tsukuba.ac.jp