チン首相と会談およびベトナム中部での経済セミナー開催

2023年5月

5月5日、ハノイ市内のベトナム首相府において、石黒憲彦・ジェトロ理事長はファム・ミン・チン・ベトナム社会主義共和国首相と会談を行いました。石黒理事長からチン首相に対し、拡大する日本企業のベトナム進出、グリーン、DX分野で進む日越協業について言及しました。また、行政手続きの不透明さや遅延、人材採用難など、進出日系企業が直面する事業環境の課題解決を要請しました。

チン首相は、日本は信頼できるパートナーである、指摘のあった課題について既に関係省庁に指示をして改善に着手している、日本の企業・投資家が安心してベトナムに投資をし、利益を得られるような取り組みをしていくと述べました。ジェトロに対しては、DX(デジタル・トランスフォーメーション)やGX(グリーン・トランスフォーメーション)、循環経済(サーキュラーエコノミー)などの新たな分野、ベトナムの生産効率向上やグローバルサプライチェーン参画などに資する技術を持つ日本企業の進出支援に期待を示しました。

同日、石黒理事長はグエン・チ・ズン計画投資大臣、ドー・タン・ハイ商工副大臣とも会談し、日越双方向のビジネス促進のためのジェトロと各省との協力について意見交換をしました。

翌6日にはベトナム中部タインホア省で、経済・投資セミナー「ベトナムと日本をつなぐタインホア会議2023」を開催しました。日本ベトナム外交関係樹立50周年の機を捉えた日越友好議員連盟の二階俊博会長率いる約100名の代表団の訪越、タインホア省訪問に合わせて企画されたものです。石黒理事長は冒頭挨拶の中で、日越貿易の金額が10年間でほぼ倍増したこと、ジェトロ調査の 「海外で事業拡大を図る国」においてベトナムが6年連続2位であること、ジェトロに寄せられるベトナムに関する相談は年間4700件におよぶことを述べ、日本企業のベトナムへの関心の高さを強調しました。セミナーには日越両国の政府・企業関係者約600名が参加し、「経済、労働人材」「観光、地方交流」の2部構成で、迅速かつ持続可能な開発に向けた日越協力について議論が交わされました。

石黒理事長とチン首相の会談

セミナーの記念撮影

セミナーの様子

※セミナーの内容については、以下のジェトロのビジネス短信記事も参照ください。
中部タインホア省で日本ベトナム外交樹立50周年記念の経済セミナー開催(ベトナム、日本)