ハノイ貿易大学「ジェトロ講座」 ―過去最多93名が修了―

2022年3月

ジェトロ・ハノイ事務所は3月9日、ハノイ貿易大学およびオンラインにて「日本企業におけるビジネスモデル概論(ジェトロ講座)」の修了証書授与式を開催しました。本講座は、ジェトロとハノイ貿易大学の協力合意書に基づき2018年度に開設し、グローバル人材活用促進支援の一環としてジェトロが在籍大学生向けに、正規の単位認定となる授業を行う取組です。今年度の講座は2021年11月~12月に開講され、過去最多の93名が修了しました。

新型コロナウィルス感染拡大の影響により、講義及びプレゼンテーション試験はすべてオンラインでの実施となりました。講師陣は、OCG Technology [NTTイーアジア](ITサービス)、ALSOK(防犯・セキュリティ)、メドリング(遠隔医療)、TOTO(衛生陶器)、JFEスチール(鉄鋼)、伊藤忠(総合商社)、ENEOS(エネルギー)の大手日系企業やスタートアップ企業の合計7社で、ハノイ市や南部ホーチミン市などから、進出目的や活動状況、望まれる人材、今後の展望等についてオンラインで講義を行いました。プレゼンテーション試験では、学生らが講義内容を踏まえアイデアを提案するなどのグループ発表を行いました。

修了式(大学会場の様子)

修了式は、感染防止対策のため会場の人数を制限し、オンラインとのハイブリッド形式で行いました。冒頭、タオ・ゴック・ティエン副学長は「講師からは、経済、経営、生産、サービスといった様々な分野、業種における最新の知識を教えたいただいた。受講生は、この講座を通して日本企業の経営理念、ビジネスモデルに対する理解を充実させ、深めることができたと確信している。」と述べました。

中島丈雄ジェトロ・ハノイ事務所長は「いずれの企業からも深い考え、高い理想が示され、それが日本の長期の発展、成長、強さを支えている。ベトナムには若い企業がたくさん生まれ、斬新で勇気があり、日本とベトナムは非常に良い補完関係にある」と学生に伝えました。

修了生代表としてチャン・ト・ウエンさんが登壇し、「ベトナムで活躍されている日系企業社長の講義を通じ、様々なことを身に付けることができた。学生からの発表に対し、企業のトップからコメントをいただいた経験はとても貴重なものだ。今回身に付けた内容を、卒業後の仕事に生かしていきたい」と、力強い抱負を述べました。

ジェトロは今後とも、優れたベトナム人材と日系企業をつなぐ取組を通じ、日越経済関係の強化を担う中核人材の育成に貢献していきます。

(ハノイ貿易大学は1960年の創設されたハノイ市内にある公立大学。学生数は約16,000名。日本語学部があり、ビジネス日本語教育に注力している。)

学生の代表者へ中島所長から修了書を授与

講師から学生へのメッセージ