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日EU・EPA発効日に、スペインで対日ビジネスセミナーを開催

2019年2月

2019年2月1日、ジェトロは、スペインのマドリードにて対日ビジネスセミナーを開催しました。当日は、日EU経済連携協定(EPA)の発効日ということもあり、日本企業との協業や日本へのビジネス展開に関心のあるスペイン企業の関係者約150名が来場しました。

日EU・EPAによるビジネスチャンス拡大に期待

開会挨拶に立ったペーニャICEX(スペイン貿易投資庁)理事長は、スペインにとって日本は大切な経済パートナーであり、近年、両国の双方向の貿易投資が活発化していると説明。日EU・EPAによって、自動車、エネルギー、食品、テキスタイルなど様々な産業において、スペイン企業の日本市場参入が期待されると述べました。続いて、カサードCEOE(スペイン経団連)国際事業部長は、日スペイン関係者へのメッセージとして、貿易の促進、投資の活性化、相互協力の3点を掲げ、今後も日スペイン企業のアライアンスや交流を促進するべく協力したいと語りました。来賓挨拶には水上 在スペイン日本国大使館特命全権大使が登壇し、昨年外交樹立150周年を迎えた両国は、「戦略的パートナーシップ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます 」により両国の協力関係を強化することで合意に至ったと説明。日本は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックや2025年の大阪万博の開催など、世界から注目を浴びるイベント多く控えており、外国企業にとっても日本でのビジネスチャンスがさらに増えるだろうと、スペイン企業の対日投資への期待を込めました。

会場の様子

基調講演では、ジェトロの赤星 副理事長が、レギュラトリーサンドボックスをはじめとする規制緩和やソサイエティ5.0を推進する日本政府の最新の取り組みを紹介。さらに日本・スペインのビジネス連携の強化と日EU・EPAの発効に伴うビジネスチャンスの拡大をアピールし、スペイン企業による対日投資を呼びかけました。ゴンサレス-イスキエルド駐日スペイン大使館経済商務参事官は、日EU・EPAは関税の撤廃や手続きの簡素化など、企業にとって大きなメリットになると強調し、「日本のような非常に洗練された市場は、アジアにおけるショーケースになる」と日本市場の魅力を発信しました。アルバロ産業・商務・観光省 貿易・競争政策局課長は、日EU・EPA発効は単なる関税撤廃だけでなく、知的財産所有権や地理的表示(GI)の保護などにおいても企業は恩恵を受けると説明。また、スペイン企業にとっては自動車、ライフサイエンス、テキスタイル、食品がビジネスチャンスのある産業分野だと述べました。続くQ&Aセッションでは、アパリシ欧州・アジア大洋州貿易政策次長がモデレーターとして立ち、各講演者が、観光やエネルギー、自動車関連分野などにおける日本でのビジネスチャンスや、企業連携による第三国でのビジネス展開の可能性、農作物や鉄道など、日EU・EPA発効によるスペイン企業の日本市場でのビジネスチャンスについて語りました。来場者からも次々と質問が寄せられ、関心の高さが伺われました。

ジェトロ赤星副理事長による基調講演

日本でビジネスを行う際の秘訣を伝授

後半のスペイン企業4社によるパネルディスカッションでは、シュエインフルスCEOE国際事業部次長がモデレーターとなり、各社に対して、日本でビジネスを行う際の秘訣や日本市場で求められているビジネスやイノベーション、今後の事業展開について聞きました。日本に法人を設立しビジネスを行っているゲスタンプやアイジェノミクスのほか、日本の大手企業からの出資を受け、日本企業と協業するエヴェリス、そして、日本で起業したスペイン人創業者のスタートアップのアクティブゲーミングメディアが、それぞれ異なる立場と産業分野から自社の経験談を基に、今後の日本ビジネスのヒントとなる示唆に富むアドバイスを紹介しました。

ホットスタンピング技術に強みを持つ自動車部品の大手ゲスタンプのロペス-ケサダ広報部長は、2018年に同社が三重県に新工場を設置したことを紹介し、世界第3位の自動車生産国である日本は、自動車の生産モデルや品質など、様々な面で非常に影響力の高い国であり、スペイン企業にとって「遠い国」であってはならないと主張。日本のビジネスにおいて最も需要があるのは、「品質」、「安定性」、「信頼性」に貢献する技術やサービスだと語りました。不妊治療のための遺伝子検査・診断サービスを提供するアイジェノミクスのバロール財務部長は、日本進出時におけるジェトロのサポートに謝意を表すとともに、同社のような専門技術を持つ会社がまだ日本市場になかったため、日本でのビジネスが成功したと振り返りました。さらに、神戸にラボを設立するなど、日本を「アジアのハブ」として見ていると言及しました。続いて、スペイン通信大手エヴェリスのラバルダ欧州メディア・テレコ部長は、2013年に親会社となったNTTデータと連携し、エヴェリスの持つネットワークと海外での知見を活かし、中南米市場への国際展開を進めている点に触れ、日本企業とのビジネスの現場では、「信頼」と「コミットメント」が重要と述べ、日本でビジネスを行う外国企業には、日本国内にはないプロフェッショナルなソリューションの提供が求められると来場者に伝えました。日本で起業し、日本のゲームやアニメの国際展開のためのコンテンツのローカライズ事業を行っているアクティブゲーミングメディアのアメストイ代表取締役は、日本企業の要求レベルは高いが、それに応えればきちんと対価を支払ってもらえると経験を語りました。自身の日本での経験から、「真面目であること」は日本人にとっての大きな価値であり、日本でビジネスを行うスペイン企業は、コミットメントに対する真摯な態度、契約を守るという姿勢が重要と説明しました。

企業のパネルディスカッション

地域の投資環境の魅力も発信

最後に、ジェトロの内川職員がスペイン語でジェトロの対日投資サービスについて来場者に紹介しました。また、地方自治体による講演では神奈川県、横浜市、三重県、神戸市が登壇し、各地域の産業集積の特徴や投資環境としての魅力についてスペイン語や英語で講演しました。神奈川県の脇坂グループリーダーは、同県に立地する日本の大手グローバル企業の存在をアピールし、神奈川への進出を考える外国企業のために用意している助成制度SELECT KANAGAWA100について説明。横浜市の玉井フランクフルト事務所長は、スマートシティ分野におけるスペインとの連携事例や、同市のオープンイノベーションのプラットフォームを紹介しました。続いて、三重県の吉住氏は、同県は他の都市と比べて土地コストも安く、外国企業がビジネスしやすい環境が整っていると述べました。また、ゲスタンプの同県への工場設置について、三重が戦略的な土地として評価されたことを説明しました。最後に、神戸市の森花氏は、充実した物流インフラや、医療やITなど様々な産業分野における優良企業の集積に加え、神戸を日本法人の本社に選んでいる外資系企業を紹介し、投資先としての魅力を発信しました。

ジェトロブースでの個別相談

セミナー後のネットワーキング・レセプションでは、登壇した4自治体とジェトロが相談デスクを設置し、現地企業からの個別相談に対応しました。

対日ビジネスセミナー「日本市場の魅力とビジネスチャンス」概要

開催日時 2019年2月1日(金曜)10時00~13時30(12時30~13時30はネットワーキング)
会場 スペイン貿易投資庁(ICEX)
主催 ジェトロ、ICEX
協力 スペイン経団連(CEOE)
来場者 152名
プログラム概要
  1. 開会挨拶
    1. マリア・ペーニャ・マテオス ICEX理事長
    2. ナルシソ・アントニオ・カサード・マーティン CEOE国際事業部長
  2. 来賓挨拶
    水上 正史 在スペイン日本国大使館特命全権大使
  3. 基調講演と質疑応答
    モデレーター:マリア・アパリシ 産業・商務・観光省 欧州・アジア大洋州貿易政策次長
    1. 赤星 康 ジェトロ副理事長
    2. マリア・デル・コリセオ・ゴンサレス-イスキエルド 駐日スペイン大使館経済商務参事官
    3. アルバロ・ロドリゲス・ルイス 産業・商務・観光省 貿易・競争政策局課長
  4. スペイン企業関係者によるパネルディスカッションと質疑応答
    モデレーター:アルバロ・シュエインフルス CEOE国際事業部次長
    パネリスト:
    1. ミゲル・ロペス-ケサダ ゲスタンプ広報部長
    2. フランシスコ・バロール アイジェノミクス財務部長
    3. エバ・ラバルダ エヴェリス欧州メディア・テレコ部長
    4. ビーニヤス・アメストイ・イバイ アクティブゲーミングメディア代表取締役
  5. ジェトロのサービス紹介
    内川 未来 ジェトロ対日投資部
  6. 自治体講演
    1. 脇坂 道裕 産業労働局 産業部企業誘致・国際ビジネス課 グループリーダー
    2. 玉井 猛 横浜市フランクフルト事務所長
    3. 吉住 尚哉 三重県 雇用経済部 国際戦略課
    4. 森花 有沙 神戸市 市長室 国際部国際課
  7. 閉会挨拶
    加藤 辰也 ジェトロ・マドリード事務所長
  8. ネットワーキング・レセプション
    神奈川県、横浜市、三重県、神戸市、ジェトロが相談デスクを設置