東京大学及び東北大学の学内で、外資系企業と学生の交流会を初開催

2018年6月

2018年6月、ジェトロは東京大学(以下、東大)及び東北大学(以下、東北大)の学内において、在日外資系企業と両大学に在籍する留学生やグローバルなキャリアを考える日本人学生等との交流会を開催しました。

本交流会は、ジェトロが外資系企業を対象として毎年実施している「日本の投資環境に関する調査」において、2017年日本におけるビジネスの阻害要因として、「グローバル人材確保の難しさ」が第一位に挙げられたことを受け、外資系企業とグローバル人材が接点を持つ場を提供する目的で、ジェトロが両大学と共催したものです。外資系企業は外国語でコミュニケーションのとれる人材の確保に苦しんでおり、日本人のみならず外国人留学生の採用にも積極的な姿勢をみせています。一方、外国人留学生の多くは日本に残って就職したいと考えているにも関わらず、日本特有の就活システムや日本語力に阻まれ、希望どおりに日本で就職できていない現状があります。今回、外資系企業が抱える国籍を超えたグローバル人材確保の課題、また一方で外資就職を希望しながらも情報にリーチできていない、国籍を超えた学生の存在に着目し、、在日外資系企業が自社の事業の特性や日本における発展性を紹介する個別ブースを設けたところ、両大学あわせて300名以上の学生が来場し、まさに双方のニーズを満たす機会となりました。

外資系企業で働くことの魅力や日本で就職するための方法について議論

東大では、6月7日に交流会に先駆けたイベントを開催しました。イベントでは、東大グローバルキャンパス推進本部の矢口国際化教育支援室長より挨拶があり、次いで、ジェトロの中島対日投資部次長より「在日外資系企業で働くということ」をテーマに、在日外資系企業の事業展開の事例や、親会社の所在地域によって生じる企業文化の違いなどについて講演しました。さらに外資系企業で働いた経験を持ち、同大を卒業した3名の元留学生によるパネルディスカッションを実施しました。外資系企業で働くことの魅力やチャレンジ、日本企業と外資系企業における企業文化の違い、キャリア形成における選択肢としての日本企業と外資系企業などについて議論が展開されました。パネルディスカッション終了後、イベントに参加していた東大生たちがパネリストの卒業生たちを取り囲み、熱心に質問をしていたことが印象的でした。

プレイベント会場(東大)の様子

双方のニーズがマッチした外資系企業と学生の交流

6月13日に開催した東大での交流会には、外資系企業34社と東大生234名(うち留学生197名)が参加しました。また、6月20日に開催した東北大での交流会には、外資系企業13社と同大及び周辺大学の学生106名(うち留学生103名)が参加しました。ブースを設けた外資系企業からは「会社や業界について紹介でき、認知度を向上させることができた」、「複数名大変優秀なエンジニア専攻の学生と出会えた」との感想が寄せられました。また、両大学の学生からは「グローバル企業で働くチャンスが多いと思った」、「外資系企業が何を求めているかを知ることができた」との声がありました。なお、東北大では、企業がブースを離れて学生とフランクな交流をする懇親の時間を設けたところ、外資系企業より「学生との距離が近く、相互理解につながった」とのコメントも寄せられました。外資系企業と学生のニーズが一致した結果、互いに理解を深めることができた有意義な交流会となりました。

交流会の様子(東大)

懇親会の様子(東北大)