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トロントで日加イノベーションパートナーシップフォーラムを開催 -カナダグローバル連携省と日加双方向の投資促進に関するMoCを再締結

2018年5月

2018年5月10日、ジェトロは日本とカナダの修好90周年を記念して、カナダのトロントにおいて、「修好90周年記念・日加イノベーションパートナーシップフォーラム」を開催しました。今回は、カナダ企業と日本企業によるイノベーション分野での連携と、それに続く日本でのビジネス展開をテーマに、対日投資とイノベーション交流を融合したイベントとなりました。

会場の様子

日加修好90周年を契機に深まる両国の関係とイノベーション市場

酒井ジェトロ・トロント事務所長による主催者挨拶に続き、来賓挨拶に立った石兼公博駐カナダ日本国特命全権大使は、3月に日本とカナダを含む11ヵ国が署名したCPTPPについて触れ、自由かつ公正な共通投資ルールを提供し、双方向の投資を促進していくとともに、今回のイベントを契機として両国間のビジネスが活発化することへの期待を述べました。

基調講演では、ジェトロの前田理事と株式会社NTTデータ オープンイノベーション事業創発室室長の残間光太朗氏がそれぞれ登壇しました。前田理事は、AI・ディープラーニング、自動運転などの分野で注目を集めるカナダ企業と、高度な製品開発力を持った日本企業との提携が重要として、日加共同事例を紹介しました。また、レギュラトリーサンドボックス制度をはじめとしたイノベーション創出を支援する政府の取り組みを紹介し、カナダ企業に、「対日投資に関心のある企業はまずジェトロに相談されたい」と呼びかけました。

NTTデータの残間氏は、同社のデジタル戦略推進部オープンイノベーションチーム シニアエキスパートの岡田和也氏と共に法被姿で登壇し、会場を盛り上げながら、日本のイノベーション事情について解説しました。「大企業が自社にのみ投資したり、大企業同士で投資したりする時代は終わった。大企業がいかに小さな企業とタイアップして迅速にアイデアを事業化するかが重要。」と述べ、これからオープンイノベーションはさらに活発になる、とカナダのテクノロジー企業と日本企業のビジネス連携の可能性を訴えました。また、海外企業と日本企業の「仲介役」として、同社が世界15都市で開催する「国際オープン・イノベーション・コンテスト」について紹介しました。

地域のPRのセッションでは、神奈川県の担当者が登壇し、イノベーション企業に向けたインセンティブなどを、JR東日本の担当者は品川開発プロジェクトを紹介し、それぞれ地域への投資を呼びかけました。その後、ジェトロ・トロント事務所のタイソン・ガービー職員が登壇し、ジェトロの海外企業誘致についての取り組みや投資段階に応じた海外企業への支援サービスについて紹介しました。

登壇するNTTデータ 残間氏

イノベーション分野を新たに追加したMoC再締結

また今回のフォーラムでは、カナダ・グローバル連携省とジェトロとの間で双方向の投資促進を目的に、イノベーション分野を新たに追加したMoCの再締結式が執り行われました。グローバル連携省のTimothy Sargent国際貿易次官が締結に先立ち登壇し、日加間は経済、ビジネスにおいて双方向の良好な関係を構築しており、CPTPPによりさらに協力関係が深まるだろうと述べ、今回のMoCを機に、双方の投資がさらに加速することに期待を示しました。

Timothy Sargent国際貿易次官と前田理事

カナダ企業3社による経験共有

パネルセッションでは、既に日本でビジネス展開しているカナダ企業3社によるプレゼンテーションが行われました。次世代コミュニケーションツールを開発するトロントのAI企業iNAGOからはRon Di Carlantonio創立者兼CEOが登壇し、日本とカナダのそれぞれの立地先としての強みを紹介、「日本は初期マーケティングに適しており、アジア市場への架け橋となる」と述べました。生体認証システムを開発するオタワのautonomous_IDからはTodd Gray会長兼CEOが登壇し、アジア市場へ参入する際、日本法人を設立し、日本製という品質保証のブランド力を得ることは、非常に有効と述べ、日本進出の際はジェトロの迅速なサービスが非常に頼りになったと語りました。IoTやスマートハウスのソリューションを提供するモントリオールのmnubo(ヌーボ)からは、Charles Marshグローバルセールスビジネス開発VPが登壇し、現在ジェトロの支援を受けながら、来月の日本での法人設立を目指し準備を進めていることを明らかにしました。

続くオープンQ&Aでは、モデレーターのAsia Pacific FoundationのエグゼクティブディレクターのChristine Nakamura氏が、会場からの質問をとりまとめ、活発な議論が繰り広げられました。日本に進出する際の留意点や直面した課題など、対日投資への関心の高さが伺われる具体的な質問も多く、登壇企業からは「日本にはAIの専門家が足りておらず、そこにカナダ企業のチャンスがある」、「日本市場は全力で取り組めばリターンの大きな市場だ」などの回答がありました。

パネルセッションの様子

閉会挨拶には、現地投資誘致機関のToronto GlobalからToby Lennox President兼CEOが登壇し、「本記念式典とMoC締結式は更なる協力への幕開けとして記憶されるべきイベントだ」と述べ、今後の活発な協力とイノベーションの継続を祈念し、イベントを締めくくりました。

ネットワーキング・レセプションでは、神奈川県、JR東日本、ジェトロがそれぞれデスクを設置。日本企業との連携や日本でのビジネス展開に関心を持ったカナダ企業からの具体的な相談にジェトロスタッフが応じました。

日加イノベーションパートナーシップフォーラム開催概要

日時 2018年5月10日(木曜)セミナー14時00分~17時05分、交流会17時05分~18時00分
会場 Toronto Marriott City Centre Hotel
主催 ジェトロ
共催 カナダ・グローバル連携省
協力 在カナダ日本国大使館
後援 在トロント日本国総領事館、オンタリオ州政府、Asia Pacific Foundation、Toronto Global、カナダ商工会議所、Toronto Region Board of Trade、MaRS、ジャパンソサエティ、日加商工会議所協議会
参加者 91社120名
内容
  1. ネットワーキング
  2. 司会挨拶
    ジェトロ トロント事務所長 酒井拓司
  3. 来賓挨拶
    駐カナダ日本国特命全権大使 石兼公博氏
  4. 基調講演
    ジェトロ 理事 前田茂樹 「Collaboration between Canada and Japan」
  5. 基調講演:※逐次通訳
    株式会社NTTデータ オープンイノベーション事業創発室 残間光太朗 室長
    (通訳:同デジタル戦略推進部 オープンイノベーション・チーム シニア・エキスパート岡田和也様)
  6. 自治体等プレゼンテーション
    神奈川県
    JR東日本(品川・大規模開発部と外国企業の参入機会)
  7. ジェトロの対日投資支援サービス
    ジェトロ トロント タイソン・ガービー職員
  8. 来賓挨拶
    カナダ・グローバル連携省 Dr. Timothy C. Sargent国際貿易次官
  9. ジェトロと加グローバル連携省との MoC(Memorandum of Cooperation) 締結式
  10. カナダ企業によるパネルプレゼンテーション及びオープンQ&A
    モデレーター:Ms. Christine Nakamura Executive Director, the Asia Pacific Foundation of Canada
    1. iNAGO Mr. Ron Di Carlantonio, Founder and CEO
    2. autonomous_ID Mr. Todd Gray, Chairman and CEO
    3. mnubo Mr. Charles Marsh, VP Global Sales & Business Development
  11. 閉会挨拶
    Toronto Grobal Mr.Toby Lennox, President & CEO
  12. 交流会