「モンゴル貿易投資フォーラム」を開催

2016年10月

ジェトロは10月13日、モンゴルからエルデネバト首相が訪日する機会を捉え、駐日モンゴル国大使館との共催により「モンゴル貿易投資フォーラム」を都内のジェトロ本部内で開催、約300名の聴講者がありました。なおエルデネバト首相にとっては、今年16年8月の政権発足後、今回の日本訪問が初の外遊となりました。

フォーラムの様子

モンゴルには初となる自由貿易協定

本フォーラムの開会挨拶に立った石毛理事長は、「積極的な首脳外交を展開する日本とモンゴルは、今年6月にはEPAを発効させるなど、ますます関係を緊密化している。EPA発効は重要なマイルストーンだが、さらに重要なのは、これを活用していくことである」と述べました。また来賓挨拶を行った井原巧経済産業大臣政務官は、「安倍総理就任後、両国は首脳会談を11回行い、安倍首相がモンゴルを3度訪問するなど関係を緊密化しているが、6月のEPA発効によって両国関係は今後さらに発展する。天然資源に恵まれるモンゴルが、基幹となる産業をいかに発展させるかが重要になる」と強調しました。
エルデネバト首相は基調講演において、「モンゴルにとっては初の自由貿易協定となる今回の経済連携協定は、両国の経済協力を新たな段階に進め、関税の段階的削減、貿易障壁低減、投資や先進技術を推進する良好かつ持続的関係を整える上で、重要な意義がある」と述べました。


エルデネバト首相


井原巧経済産業大臣政務官


石毛理事長

モンゴルにおけるビジネス環境改善、投資者向け信頼回復の取り組みを評価

石毛理事長とエルデネバト首相の会談では、首相から、外資系企業に対する投資環境を整備するとともに、投資者の信頼回復に向け、クレーム対応を行う外国投資委員会を設立する旨の言及があったほか、資源や再生可能エネルギー分野における日本との技術協力への期待が表明されました。石毛理事長からは、エルデネバト首相のビジネス環境改善と投資者の信頼回復への取り組みを高く評価するとともに、ジェトロとしても引き続き、モンゴルの投資環境に関する日本企業向け情報発信を強化していきたいと伝えました。また、モンゴル商工会議所や駐日モンゴル大使館などとも協力しつつ、日本・モンゴル両国企業のサポートに努めていきたい、と述べました。

石毛理事長とエルデネバト首相の会談
モンゴル貿易投資フォーラム プログラム
会場 ジェトロ本部(東京)5階展示場
開会挨拶 石毛博行 ジェトロ理事長
来賓挨拶 井原巧 経済産業大臣政務官
基調講演 ジャルガルトルガ・エルデネバト モンゴル国首相
講演
  1. 「モンゴルと日本のEPAと貿易・投資の可能性」 
    バトムンフ・バトツェツェグ 外務副大臣
  2. 「モンゴルのマクロ経済の現状」
    オチリフー・エルデムビレグ モンゴル銀行筆頭副総裁
  3. 「鉱山分野の現状-大規模案件の実施」
    ホーホル・バダムスレン 鉱業・重工業副大臣
  4. 「食料農牧業軽工業分野の貿易投資促進方針」
    ルハグワスレン・バヤルトルガ 食料・農牧業・軽工業省次官
  5. 「モンゴル国政府の外資誘致政策と投資機会」
    バンズラグチ・バヤルサイハン 国家開発庁長官
  6. 「モンゴルの再生エネルギーの未来と投資環境」
    ガンホヤグ Clean Energy Asia社CEO
閉会挨拶 バータルジャブ・ルハグワジャブ モンゴル国商工会議所理事長
名刺交換会 日本企業約200名、モンゴル企業約100名が交流