インドのムンバイ・バンガロール両都市で、初の「対日投資セミナー」開催

2016年2月

2016年2月、ジェトロは、インドで初めてとなる大型の「対日投資セミナー」を、ムンバイ（23日）とバンガロール（24日）で開催しました。本セミナーには、インド企業や関係団体を中心にムンバイで100名、バンガロールで216名が参加。現地メディアにも数多く取り上げられ、投資先としての日本の魅力や日本でのビジネス可能性を広く発信する機会となりました。
尚、本セミナーは安倍首相とモディ首相が15年12月、デリーで行われた日印首脳会談で署名した「日印・IoT投資イニシアティブ」の一環として、開催されました。

インド商工会議所連盟（FICCI）と共催したムンバイでのセミナーでは、日本で活躍するインド企業2社からスピーカーを招きました。世界的な製薬メーカーであるLupin LimitedのCFO、Ramesh Swaminathan氏は、東京・大阪に次ぐ日本での新たな拠点設立を進める同社の取り組みを紹介し、「世界第3位の薬品販売市場である日本において、さらなる事業のレベルアップを図りたい」と語り、対日投資拡大に意欲を示しました。また日本におけるインド系IT企業として最大級の規模を誇る Wiproからは、Group Head-Industrial Automation practiceの Shamdutt Kamble氏が登壇。日本でビジネスを行うポイントとして、独自の厳しい品質管理や高度な専門知識を有する従業員の確保などを通じて、日本の顧客との「信頼」構築を重視していると強調しました。

バンガロール商工会議所（BCIC）と共催したバンガロールでのセミナーでは、インド電子・半導体協会の Vidyashankar会長が基調講演を行い、同協会メンバー企業による日本での拠点設立事例を紹介するとともに、同協会も日本に事務所設立を予定しており、日本企業との連携を更に促進していきたいと述べました。続いて行われたインド企業によるプレゼンテーションでは、TATA ELXSIの Ravi Managerおよび Rishi Business Manager for Transportation Design & Engineering Businessが「日本企業は、一旦関係を築けば長期にわたって関係を継続できる」と日本でのビジネス経験を紹介。TECHJINI solutionsの Rana Chief Technology Officer and Co-founderは、同社日本拠点設立にあたり、ジェトロから無償オフィスの提供やビザ取得支援等のスキームでサポートを受けたとし、対日投資を進めるうえでのジェトロ活用を呼びかけました。

セミナー後のレセプションでは、いずれの会場でも参加者間の積極的な情報交換が行われたのに加え、日本の2自治体（和歌山県※、横浜市）がPRブースを出展し、投資先としてのそれぞれの魅力をアピールしました。相談ブースを設置したジェトロも、参加者からの具体的な対日投資相談に対応しました。
※ 和歌山県はムンバイセミナーのみ参加