見本市レポート 第14回テヘラン国際産業見本市

中東の大国イランの今が分かる見本市、各国からの出展も多数

ジェトロ参加報告

イラン・テヘラン
2014年10月6日~9日

会場風景

イランにおける産業機械分野の代表的な見本市「第14回テヘラン国際産業見本市」が10月6日(月曜)~9日(木曜)、イラン・テヘランで開催された。来場者数は昨年度の2.5倍である80,000人を数え、外国企業による出展は200社を越えた。

外国企業によるイラン市場参入意欲の高まりを実感

今回で14回目を迎える「テヘラン国際産業見本市」は、2000年まで「テヘラン国際見本市」の名称で、産業に限らず文化的な展示も含めた総合見本市として、100万人規模の来場者を誇る大型見本市であった。2001年以降、現在の名称に改称し、工業用の機械製品をメインとした専門見本市として開催されている。現在、イランではエネルギーや医療機器、水処理等、様々な専門見本市が開催される中、本見本市はイランにおける工作機械、輸送機器、工具等関連の代表的な見本市だ。
外国からの出展者数は209社と昨年の1.6倍に増え、国際館である第38号館には、インド、中国が大規模出展したほか、マレーシア、ドイツ、ブラジル等も出展した。またトルコは、第40号館を丸々借り切り、最大の出展国となった。これら出展状況から、経済制裁緩和への期待が高まる中、ビジネス環境が不十分であっても、イラン市場への将来的な参入機会を模索する外国企業の姿勢が感じられた。

会期を通じた来場者は80,000人を数え、平日の日中からイランのビジネスパーソンが数多く来場した。特に国際館である第38号館は賑わいを見せ、ホールの隅から隅まで歩いて真剣に製品の品定めを行う姿が見られた。また来場者は製品実物に対する関心が顕著で、実機によるデモンストレーションを行うブースには人だかりが出来るほどであった。
なお、今回は情報通信機器の大型見本市、ナノ技術に関する小規模展示会が同時開催された。

将来的なビジネスチャンスを探す貴重な機会

イランでは、日本製品の品質の高さは知られており、来場者からは是非日本の企業を紹介してほしいという熱烈な声が多数聞かれた。また出展しているイラン企業からも日本製品を取扱う代理店となりたいという声があった。このようにイラン企業による日本製品への関心は高く、今すぐ取引を行うことが難しくとも、将来的なビジネスパートナーを見つけるために、本見本市は非常に有効な場であることが感じられた。
一方、会期初日にはインドパビリオン前で工業鉱山貿易大臣によるテープカットが行われ、インドがプレゼンスを示した。また先述のように中国による出展が多く、すでに市場獲得に向けた競争は始まっているようだ。日本企業も市場参入機会を逃さないよう、これまで以上に、対イラン経済制裁の状況を注視すべきだろう。
なお、イランの公用語はペルシャ語だが、本見本市には英語が堪能なビジネスパーソンも数多く来場する。来場者の意見交換を通じて、最新のイランの経済状況を肌感覚として知る上でも有用な場である。

(展示事業課 山城武伸)

見本市データ
見本市名 第14回テヘラン国際産業見本市外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
14th Tehran International Industry Exhibition(TIIE2014)
開催期間 2014年10月6日(月曜)~10月9日(木曜)
9時00分~16時00分
初回開催年/開催頻度 2001年/年1回
開催場所 Tehran Permanent Fair Ground
出展商品内容 自動車部品、工作機械、工具、オートメーション、輸送機器等・産業機械・器具全般
出展者数 655社(国内企業446社、外国企業209社)
来場者数 80,000人
入場料 20,000リアル(約60円)、当日窓口販売
主催者名 IDRO International Trading Co
Fairs Department
住所:No 161, End of Khaled Eslambouli Ave. 3rd Floor, ( Across 35th Street, ). 1516813117, Tehran, Iran
TEL: +98-21- 88889236
FAX: +98-21- 88791748
E-mail:mconstan@divcom.net.au

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