見本市レポート Arab Health 2016

中東地域において最大規模のヘルスケア産業の総合見本市

ジェトロ参加報告

アラブ首長国連邦・ドバイ
2016年1月25日(月曜)~28日(木曜)

Arab Health 2016 会場風景

中東地域において最大規模、世界でも3番目の大きさを誇るヘルスケア産業の総合見本市「Arab Health 2016」が、2016年1月25日~28日、アラブ首長国連邦・ドバイで開催された。世界163カ国・地域から約13万人が来場した。

糖尿病が中東医療市場のキーワード

今回、41回目を迎えたArab Health 2016には、64カ国から約4,000社が出展し、35カ国が国別にパビリオンを設置した。欧米メーカーに加えて、日本からも診断分野を中心に大手から中小まで多数のメーカーが出展した。また、中国や韓国など、アジア系企業も多くみられた。交易のハブであるドバイらしく、中東やアフリカ、さらに南西アジアや中央アジアなど、多くの国々から新たな製品を求める代理店や医療関係者が集まった。
会場では、中東地域の課題である生活習慣病への対応に関する製品・技術のプレゼンテーションが多く見受けられた。中東の特徴としては肥満や糖尿病に派生する医療需要が大きいことが挙げられる。肥満とされる体格指数(BMI)30以上の割合をみると、サウジアラビア35.6%、UAE33.7%、エジプト30.3%(WHO「Global Database on Body Mass Index」)と、世界の最上位を中東諸国が占める(先進国はドイツ12.9%、日本3.1%など)。また、中東諸国では糖尿病の罹患数も多く、罹患率はUAEについては国民の2割に上るという(「Arab Health Daily Dose」誌2016年1月28日)。Arab Health 2016のジャパン・パビリオンにおいても、製品紹介の際、肥満、糖尿病に役立つ点を強調して売り込む企業がみられ、来場者の関心を引いていた。

会場風景

大勢の来場者で盛り上がるジャパン・パビリオン

ジェトロが設置したジャパン・パビリオンには14社が出展した。医療現場での診断や治療に用いる装置、器具、消耗品を幅広く展示し、「精度の高さ」「壊れにくさ」「使い勝手の良さ」など日本製品の特長を訴えた。中東市場に初めて売り込みを図る企業に加えて、既に中東地域に代理店を有する企業も、代理店を設けていない国での新たなパートナー探しに当たっていた。ジャパン・パビリオンには会期中、絶え間なく来場者が訪れ、多数の商談が行われた。出展者からは「当社の1日の商談件数では過去最多を記録するほど、大勢の来場があった」、「日本企業の特徴である高い品質に、信頼を置く代理店から声がかかった」、「他国の展示会では大手企業のブースに来場者が集中していたが、本展示会では中小企業のブースにも来場者が立ち寄り、熱心に商談してくる」といった反応があった。

会場風景

ヘルスケア産業課 シッチ アナスタシア

見本市データ
見本市名 アラブヘルス2016
Arab Health 2016
開催期間 2016年1月25日(月曜)~28日(木曜)
初回開催年/開催頻度 1975年/年1回
開催場所 Dubai International Convention & Exhibition Center
出展商品内容 医療機器完成品
出展者数 4,187社(64ヵ国)
来場者数 約130,000人 (163ヶ国・地域)
入場料 1社あたり7枚まで無料
追加費用1枚あたり10UAEディルハム(≒320円)
事務局連絡先

informa

Tel:+971-4-407-2558

E-mail:arabhealth@informa.com

主催者 IIR Holdings LTD.