見本市レポート REHACARE

国際リハビリテーション・福祉・介護機材展

ドイツ・デュッセルドルフ
2015年10月14日(木曜)~17日(土曜)

REHACARE

リハビリテーション・福祉・介護機材の国際専門見本市REHACAREが2015年10月14日から17日まで、ドイツのデュッセルドルフで開催された。中国企業や台湾企業が強い存在感を示したほか、韓国のスタートアップ企業が大きな注目を集めた。

福祉・介護機器に対するニーズが増加

ドイツ連邦統計局によると、2013年におけるドイツの身体障がい者は、1,020万人であるという。そのうち、ドイツの総人口の9.4%に相当する750万人は重い身体障がいがあり、263万人は要介護者だ。高齢化が進むにつれて、福祉・介護機器を必要とする人は、今後さらに増えると予想される。
福祉・介護機器分野における最新の製品の紹介や、最新の業界トレンドに関する情報交換・発信等を目的とするリハビリテーション・福祉・介護機材の国際専門見本市「REHACARE」が2015年10月14日~17日、ドイツのデュッセルドルフにて開催された。来場者数は3万9,000人に上り、37ヵ国・地域から754社が出展。出展企業における海外企業の割合は52%を占めた。

会場風景 Messe Dusseldorfより提供

年に1回開催されている同見本市の今回の重点分野は「モビリティ」だった。杖、車椅子、スクーターといった体が不自由な人の移動を補助する機器の出展に注目が集まり、中でも強い存在感を示していたのは、体が不自由な人向けの移動用製品を開発・製造するドイツ中小企業のPARAVANであった。同社は車椅子のほか、体が不自由な人がジョイスティックで自動車を運転できるようになる「スペース・ドライブ」というシステムを開発するメーカーであり、本見本市では前述のシステムのほか、自動運転で車庫に車を停めることができる自動駐車システムを紹介した。

中国と台湾が強い存在感を示す

今回の見本市で存在感を強めていたのはアジア企業だった。中国企業61社がはじめて共同ブースで出展し、香港2社を含む中国からの出展者数と台湾からの出展社数(49社)を合わせると112社にも上った。同様に、今回はじめて共同ブース形式で出展した韓国からは26社が出展。最も注目を集めたのは、目が不自由な人向けに点字が浮き出るスマートウォッチを開発した韓国のスタートアップ企業dotだった。同社の新しいスマートウォッチは、生産開始を2016年1月の予定に予定しているが、時計機能、アラーム機能、通知機能、ナビゲーション機能を持っているほか、電子書籍を点字で表示できる機能も備えている。値段は300ドル未満で、従来の機器の値段を大幅に下回った。

会場風景 Messe Dusseldorfより提供

日本企業は連続して出展

日本からは7社が出展。「REHACARE」に出展するメリットについて、「既存の顧客との再会ができるほか、新しい客も開拓できる」、「欧州市場の最新動向や競合他社の最新製品を知るための良い機会」などのコメントが得られた。次回の「REHACARE」は2016年9月28日~10月1日に開催予定。

(デュッセルドルフ事務所 ゼバスティアン・シュミット)

見本市データ
見本市名 国際リハビリテーション・福祉・介護機材展 REHACARE
REHACARE International
開催期間 2015年10月14日(木曜)~17日(土曜)
10:00~18:00(最終日17:00まで)
開催場所 メッセ・デュッセルドルフ
出展商品内容 リハビリテーション・福祉・介護機材
出展者数 754社(37ヵ国・地域)
来場者数 3万9,000人(120ヵ国・地域)
入場料 当日1日券:12ユーロ (オンライン: 7ユーロ)
事務局連絡先

日本窓口

株式会社メッセ・デュッセルドルフ・ジャパン

TEL:03-5210-9951

FAX:03-5210-9959

E-mail:mdj@messe-dus.co.jp

主催者 メッセ・デュッセルドルフ