阿波の恵みのリキュールを世界に輸出

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日新酒類株式会社

徳島の酒類メーカーが、地元の特産物を使用したリキュール類の輸出促進のため、商談会や展示会を通じてバイヤーと継続的に商談を行い、イタリア、中国市場への参入に成功。

徳島県板野郡 <輸出> 対象国・地域:米国、中国、イタリア

徳島の特産物を使用したリキュール

日新酒類は、江戸時代末期より続く徳島の老舗酒蔵で、「日々、新なり」をモットーに素材、技術の全てにこだわった酒造りに励んでおり、焼酎や清酒のほか、リキュール、果実酒など多種多様な酒類を製造販売している。中でも、徳島の特産物(すだち、なると金時、梅)を使用した商品の開発に積極的に取り組み、他社のアイテムとの差別化を図っている。

同社が活用したジェトロの主なサービス・支援

2011年3月 「世界に売る!四国の食品輸出大商談会」参加
2011年9月~ ジェトロ徳島に貿易投資相談
2011年10月 「中国東北地方向け食品輸出セミナー」参加
2011年11月 「中国東北地方食品輸出ミッション」参加
2012年2月 「四国4 県・ジェトロ合同海外バイヤー招へい商談会」参加
2012年10月 「世界に売る!ジェトロ食品輸出商談会in高松」参加
2013年3月 「世界に売る!ジェトロ食品輸出商談会in徳島」参加 
2013年10月 「日本酒・焼酎輸出商談会in 高知」参加
2013年10月 「ANUGA」出展(ドイツ)

イタリアと中国への販路開拓

同社は、2011年より本格的に輸出事業に取り組み、ジェトロの商談会や展示会出展を通じて多くの海外小売店や輸入業者と商談することで自社とのパイプを構築し、海外販路を開拓している。

2011年3月には、「世界に売る!四国の食品輸出大商談会」において、ジェトロが招へいしたイタリアの輸入・卸業者と商談を行い、自社工場の視察受け入れの機会を得た。視察により設備や品質、衛生面での信頼を得たことで相手に好印象に与えることができ、徳島産の「美郷の梅」を使った梅酒に強い関心を示したバイヤーと後日、成約に至った。現在、イタリアの飲食店を通じて梅酒が現地で浸透しつつあり、リピートオーダーにつながっている。

また、2011年11月にジェトロ徳島が実施した「中国東北地方食品輸出ミッション」では、大連の輸入業者に対して商談の場で有望アイテムであるリキュール類を積極的にPRした。会期後、バイヤーと一時的に商談が途切れた際は、ジェトロが仲介してバイヤーの状況や来日の予定を確認し、同社をフォロー、その後の「四国4県・ジェトロ合同海外バイヤー招へい商談会」においてもジェトロが同バイヤーを招へいし、再度商談の場を提供した。バイヤーへの継続的な働きかけが実を結び、最初の商談からおよそ1年が経過した2012年10月に同バイヤーと成約、初めて中国の東北地方に向けた焼酎・日本酒の直接輸出が実現した。

この間、ジェトロ徳島では一貫して同じ担当者が現地輸入規制や商談時の留意点等について個別のアドバイスを行い、同社をサポートした。

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徳島への招へいバイヤーによる視察

海外ニーズを捉えた商品開発

同社はイタリア、中国への販路開拓後も幅広い地域に輸出する戦略を進めており、2013年10月にはドイツの「ANUGA」のジャパン・パビリオンに出展した。今後は、欧州向け輸出の割合を高めていくと同時に、海外に向けてマーケットインした商品の開発も手がける。商品ラベルや味覚についても輸出先や現地ニーズに応じて変えるなど、戦略的展開を進めていく。

ジェトロ担当者からの一言コメント

徳島の特産物を原材料としている商品の魅力が海外バイヤーに伝わるよう、すだちやなると金時に関するプロモーション資料の外国語での作成や見せ方、商談後もバイヤーと継続的にコンタクトすることの大切さについてアドバイスした。

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • 展示会・商談会への参加
    海外販路開拓のきっかけとなる展示会・商談会への出展をサポートします。
  • 貿易投資相談
    本部(東京)、大阪本部、国内各地の貿易情報センターなどでは、お客様から電話、Fax、E-mailで寄せられるご相談にお答えします。

日新酒類株式会社

徳島県板野郡上板町上六條283
Tel:088-694-8166
http://www.nissin-shurui.co.jp/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
従業員:40名 資本金:7,500万円

2014年3月

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