株式会社ヤマサン
商品のこだわりと想いをAmazonで海外消費者へ。現地目線で付加価値を形にして売上を拡大
- 企業紹介
- 株式会社ヤマサンは、1995年に味噌・醤油・お茶などのこだわりの健康食の訪問販売で創業。2010年に京都府宇治市にて小売店舗と併設カフェをオープンし、2014年から海外展開を開始。2025年には卸事業で87ヵ国以上に販売し、越境ECではAmazonで5ヶ国に展開、自社サイトでの国内外EC販売も実施している。
京都府宇治市 ウェブサイト
- 事業内容:
- 食品の通信販売、国内・海外向け食品のインターネット販売、国内向け生活雑貨のインターネット販売、国内・海外向け食品の卸売り、小売店、宿泊施設の経営
ひとりで越境ECを開始、現在は売上の柱としてチームでEC販売に注力
2014年に、小売店舗のインバウンド客による旅アト消費(帰国後の継続購入)での販売拡大に機会を感じ、海外展開を始めました。その際に、バイヤー向けの展示会参加などに加え、消費者に直接商品を届けたいという思いからAmazonで販売を開始し、翌年にAmazon.comにも登録しました。JAPAN STOREのアマゾンジャパンの担当者に問い合わせをしながら、米国のFDA申請やページ作成、トラブル対応など、英語対応も難しい状況のなか独学で販売手続きを進めました。
2019年に売上拡大に向けて本格的に取組みはじめてから軌道に乗りました。現在ではリピーターによる購入も増え、安定的な売上が確保できるようになり、全体の売上の65%が越境EC経由となるまで成長しています。社内体制としても1人1ヶ国を担当するチームを持ち、ページ作成やデザイン、マーケティングなどのノウハウも社内に蓄積されてきています。JAPAN STOREの担当者とも定期的に連絡を取り、ディスカッションしながらデータ分析や販売商品選定など日々試行錯誤しています。
国内よりも海外の消費者の方が、多少価格が高くてもこだわりや付加価値に魅力を感じれば買ってくれるという感触があり、越境ECではヤマサンや日本食ならではの良さを伝えられることで、良さを感じてくれた消費者のファンが増え、それらの人々に直接商品を届けることができるという部分に可能性を感じています。
こだわりと想いを商品価値として伝えるため、市場調査やトライアンドエラーを繰り返す
現地メーカーも製造している商品は、認知度では勝てません。そこで、もともとこだわりの健康食を扱う企業ということもあり、現地メーカーと戦うのではなくEC販売でも日本食ならではの生産者のこだわりと想いを伝えられるよう、たとえば醤油が作られるまでのストーリーや、産地の良さなどの背景情報を多く載せて付加価値を付けています。商品の良さだけでなく、使い方や食べ方など、買った後がイメージできる伝え方で「ライフスタイルを届ける」ことを意識しています。画像は自分ですぐに変更できるので、季節イベントに合わせてブランドストアの画像も変えています。
新しい商品を出す際には、生産者の方と相談して商品開発も行います。日々チームで試食会や市場調査などにより販売が見込めそうなものを選定しています。市場調査では、Amazon上でカテゴリーやキーワードの検索ボリュームなどを調べ、時には実際に現地のスーパーマーケットに行きながら、どの商品なら戦えるのかを検討しています。いざ売ってみるとそれでも売れない場合もありますが、売れ行きを踏まえて販売中止を柔軟に判断することができる点も、販売行程を自社で管理できるEC販売の強みです。
自社サイト、SNS、BtoB、小売店などを活用し、総合的なブランド展開に挑戦
海外展開において、BtoB取引の商談で現地Amazonの商品ページや実績を紹介することもあります。サンプル提供を求められた際にはFBAにより迅速に発送できるため、効率的に対応ができています。Amazonの実績がBtoBの商談に繋がったこともありますし、バイヤーから聞いた現地のトレンド情報を商品の仕入れや開発に活かすこともあります。販売実績や知名度が出てくるとBtoBでも安定的に販売できるようになりました。
ECでの販売チャネルの使い分けとしては、Amazonはプラットフォームの特性上商品単位の露出が多いので、よりブランド認知効果を出すために自社サイトも本格的に始めたいと考えています。自社サイトの認知度を高めるため、Google広告やSEO対策、インスタグラムのストーリー投稿などによるSNS広報なども行い、様々なテストや試行錯誤をしながら進めています。小売店舗との連動では、ECで売れているものを小売店舗に出したり、小売店舗のみで販売していた商品をECで横展開したりしています。他方ですべてを連動させるのではなく、店舗やECでターゲットに応じて取扱商品を分けることもあり、各チャネルの客層や需要を踏まえた商品展開にする工夫をしています。
今後は米国Amazon販売のノウハウを活用しつつ、現在展開している英国、ドイツ、カナダ、オーストラリアなどにも注力し、加えてアマゾン以外のモールや自社サイトの強化など、総合的なチャネルの拡大に取り組んでいきます。
ジェトロ担当者からの一言コメント
近隣の事業者からもモデルケースとしてヒアリングを受けるなど売り上げを伸ばされている背景には、担当者の方々の日々の工夫やトライアンドエラーと、経営陣の方々の挑戦を後押しする姿勢があり、越境EC販売に重要な鍵なのだと感じました。今後のさらなる多国展開をジェトロも一緒に後押しさせていただきます。
ご利用いただいたジェトロのサービス
株式会社ヤマサン
京都府宇治市
https://www.kyotoyamasan.jp![]()
設立年:1995年
代表取締役会長:大秦 進
代表取締役社長:大秦 哲兵
事業内容:食品の通信販売、国内・海外向け食品のインターネット販売、国内向け生活雑貨のインターネット販売、国内・海外向け食品の卸売り、小売店、宿泊施設の経営
2026年6月





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