有限会社 精肉のオクダ

有限会社 精肉のオクダは、精肉の加工卸販売のほか、ステ－キ店および焼肉店等の飲食事業を展開している。また、3世代にわたって畜産業を営んでおり、企業グループ内には、黒毛和種の牛を地元ブランドの「伊賀牛」および和牛として繁殖・肥育する事業を担う奥田ゴールドファームを有している。同社は以前より間接輸出は行っていたが、希少な「伊賀牛」の認知度の向上を狙うにあたって、海外バイヤーと直接取引することも必要と感じ、直接輸出に備えるために輸出プロモーター（専門家）による支援を希望した。

専門家との活動では、同社のこだわりの和牛を取り扱ってくれる海外バイヤーを探すことから開始。専門家のサポートの下、取引条件等の交渉、さらに継続的なバイヤーへの営業を実施している。取引先の要請に応じて屠畜のハラル処理に対応するほか、無駄を出さない精肉のカッティング技術を指導する等バイヤーとの良好な関係を築き、マレーシア、オランダ等に継続的な直接輸出による安定ルートを確立するに至っている。

コロナ禍においても、専門家からのアドバイスを受け、現地取引先と一層のコミュニケーションを深めるために定期的にオンライン・ミーティングを実施して現地のニーズを的確に把握するようにしている。さらに専門家の指導で海外向け輸送時の牛肉の品質保持のレベルを上げることで輸出を拡大。2019年度と比べ、2020年度の輸出額は2.5倍、2021年度の輸出額は3.6倍となった。