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mui Lab株式会社(mui Lab, Inc.)

人に寄り添うテクノロジーを、京都から世界に発信

Calm Technology & Design(穏やかなテクノロジーのデザイン)を提唱し、京都をベースに木製スマートホームデバイス等を手掛けるmui Lab株式会社。同社CEO大木和典氏、VP of Marketing三宅謙介氏に、プロダクトコンセプトや海外での反響、今後の展望を伺いました。

事業概要:
自然素材のIoTデバイスの開発、UX/UIソフトウェア開発

大木和典 CEO(右)
三宅謙介 Vice President of Marketing(左)

「人間と自然とテクノロジーが穏やかに共生する未来のデザイン」をコンセプトに掲げていますね。目指している世界・プロダクトについて教えてください。

大木: 現在、テクノロジーが発達を遂げている一方で、テクノロジーによって人間が支配されつつあるのではという印象を抱いています。テクノロジーと向き合う事に時間がとられ、人間本来の付き合い方やコミュニケーションが減ってきてしまっているように感じます。

三宅:例えばスマートスピーカー。音声だけで色々と操作できるのは便利ですが、認識反応が必ずしも正確ではなく、誤反応してしまうなど、人間がテクノロジーに合わせて行動する必要があるんですよね。やはり、あくまでテクノロジーは人間の生活において脇役であり、そこで生活している人の時間や生活の瞬間の一つ一つを大事にしていきたいと考えています。そのためのコミュニケーションを潤滑にするツールやユーザー体験として、当社プロダクトmuiを開発しています。

一見すると木の板のmui。LEDとタッチスクリーンが内蔵され、触るとタッチディスプレイのように機能する。

NISSHA株式会社からスピンアウトする形で創業しています。当初から海外を見据えていたのでしょうか?

大木:実はそもそものコンセプトが海外発だったんです。NISSHA社員としてボストン駐在していた2015年に、社内新規事業としてmuiの前身となるプロダクトをニューヨーク家具展ICFFで展示しました。アイディアが評価を受け、その次に考えて作ったのがmuiです。その後、2017年10月にNISSHA株式会社の子会社としてmui Lab株式会社を創業しました。2018年頃からは積極的に海外のイベントにも参加し始め、現在海外企業との商談も増えてきています。

海外からの反響はいかがでしょうか?

大木:JETROのサポートで、CES(米国)、SLUSH(フィンランド)、IFA(ドイツ)等の展示会に出展してきました。「テクノロジーが人間に寄り添う」という考え方は、特に欧米の方に気に入られていますね。GAFAに始まるテックジャイアントが人間の行動・プライバシーを支配しようとしてきていることに対して、欧米では日本以上に強い危機感を抱いています。GDPR(EU一般データ保護規則)やテック企業に対する強い風当たりにもその流れは見られますよね。そうしたテクノロジーへの対抗軸の一つとして、muiというプロダクトが受け入れられていると感じます。

三宅:メディアの取り上げも欧米の方が早いです。TechCrunchやCnetなど、海外テックメディアで取り上げられたものが、日本に逆輸入で翻訳されることもしばしばあります。

CES 2020にて展示を行うmui Lab社

CES 2020にて展示を行うmui Lab社

カイゼン後のメリットについて回答する参加者


JETROのメンタリングサービスを活用されています。アクセラレーターからはどのようなアドバイスを得られていますか?

三宅:過去AppleやMicrosoftに勤めていた経験のあるDonさんが、当社のメンターです。UX(ユーザーエクスペリエンス)デザインに強みを持つ方で、当社との親和性が非常に高いですね。

大木:当社はハードウェアの構成に関する特許を有し、ハードウェアスタートアップとして始まりました。しかし、今後のスケールを考えた際に、ハードウェアに乗るソフトウェア・UI(ユーザーインターフェース)サービスを軸にライセンシングしていく方が良いだろう、とビジネスモデルが変わっていきました。Donさんからは、B2B向けの知財ライセンスを上手く回していくために、UX・製品開発時の強いコアコンピタンスとなる独自の開発哲学(Philisophy)をしっかりと持つ事をアドバイスいただき、6つのPhilosophyの言語化を行いました。また、直近2年程度のビジネスプランに関しても相談に乗っていただきましたね。加えて、彼のマッチングによるアポの結果、とある欧州企業との商談が進み、現在有償でのPoCを進めているところです。

三宅:その他、Donさん以外にも、ロンドンやベルリンのアクセラレーターから、様々な情報提供や顧客候補企業とのミーティングアポの取得などをサポートいただいています。

2020年1月にキックスターターを経てプロダクト出荷を開始されました。今後の海外展開についてはどのような戦略をお考えでしょうか?

大木:まずは、当社のビジネスモデルが回ることを証明するために、国内外問わず顧客を獲得していきたいです。スマートホームとしてのmuiはあくまで一例です。顧客のニーズに合わせたUX開発をベースに、ソフトウエア・ハードウエア両方でカスタマイズした提案をしていきたいと考えています。用途の幅が広いため、情報収集やフィードバック、引き合いを見つつ、今後ターゲット業界を見つけていきたいですね。具体的には、家庭のような佇まい、心地良さを求める空間デザインへの需要は高く、今後の景気動向は注視する必要はあるものの、オフィス・ホテル・公共施設・店舗・自動車といった空間にmui化する需要は強く存在しそうです。

三宅:また、コロナショックが落ち着いた後に具体化していく内容ですが、引き合いの多い欧州地域に海外拠点を構えたいと考えています。設立のしやすさや知財関係、金銭的なメリットなど検討事項は多々ありますが、総合的に判断した上で拠点を設け、欧州企業への営業に力を入れていきたいです。

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • ジェトロ・グローバルアクセラレーションハブ
    海外のスタートアップ・エコシステムを活用したビジネス拡大を目指す日本のスタートアップに対し、ブリーフィングやメンタリング、マッチング等のサービスを無料で提供します。
  • ジャパンパビリオン出展
    海外の有力なスタートアップ関連イベントにジャパンパビリオンを設け、出展料補助や付随するイベント等を通じ、日本のスタートアップのグローバル展開を後押しします。
  • ジェトロ・イノベーション・プログラム
    海外アクセラレーターによるビジネスモデル構築のための集中講座「Boot Camp」やメンタリング、ピッチコンテスト、展示会での商談機会等を提供します。

mui Lab株式会社

京都市中京区夷川通柳馬場東入俵屋町294-1 森田ビル2F
https://mui.jp/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
代表者:大木 和典
設立年:2017年10月
事業概要:自然素材のIoTデバイスの開発、UX/UIソフトウェア開発

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