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枕崎水産加工業協同組合
鰹節の魅力を世界へ

農林水産物・食品

昭和24年設立。枕崎鰹節の販売、保管、加工、購買、卸売り等を行う。製法などの基準を組合内で統一する独自の認証規格を持つことで、枕崎鰹節の高い品質を維持している。また、地域団体商標に登録し、知的財産権の保護・ブランディングに活用している。

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枕崎鰹節

フランスに工場を設立し、現地生産を開始

薩摩半島南端に位置する枕崎市は、東シナ海に囲まれた温暖な気候と良質な水に恵まれ、豊富な木材も産出する鰹節作りに適した町で、全国シェア約4割を占める日本一の鰹節生産拠点です。枕崎水産加工業協同組合は、域内の水産加工企業を取りまとめ、枕崎鰹節の品質管理や、販売促進を行っています。

当組合が本格的に海外進出に取り組み始めたのは2013年。この年、和食が世界無形文化遺産として登録されました。しかし、世界で和食人気が高まり、ブームが加速する一方で、きちんと出汁を取っていない和食を提供する海外のレストランが多く、鰹節の産地として、和食の根幹を成す「出汁」文化を海外に伝えたいという使命感がありました。その中でも、豊かな食文化を有し、和食への注目が高いフランスを目指すことになりました。

一方、EUの厳しい輸入規制により、鰹節を日本から輸出するのは難しい状況にあったため、フランスでの現地生産を目指すこととしました。2013年夏から、組合傘下の企業が出資し、現地工場設立に取り組みました。市や県、現地大使館やフランス投資庁、外務省フランス開発局等の支援を受けながら工場用地探しや、法人設立にかかる手続きを進め、2016年9月にブルターニュ地方コンカルノーに工場が完成。この土地は海に面しており、鰹漁業の大きな会社があるため原料鰹の確保がしやすく、現地行政の協力も大きいというメリットがありました。

しかし、工場が竣工、稼働開始し、生産設備は整ったものの、鰹節の認知度の低さから工場の人材確保に苦慮していました。現地のシェフや消費者に対しても、鰹節の認知度向上は必要であり、海外でのプロモーション活動や情報発信の強化の方法を模索する中で、ジェトロの「地域団体商標海外展開支援事業」に出会い、申請しました。

効果的な情報発信により認知度強化を目指す

当組合は2010年に「枕崎鰹節」の名称で地域団体商標を取得しており、海外、国内の様々な場で、登録したロゴマークを活用しています。

「地域団体商標海外展開支援事業」は、地域団体商標を取得した組合や団体を対象とし、マーケティング・ブランディングの専門家から、地域ブランドの構築や発信についてのアドバイスを受けたり、PR媒体の作成についての支援などを受けることができます。

本事業により、当組合の外国版ウェブサイトを新たに作成し、PR活動に役立てることとしました。当組合メンバー、専門家、ジェトロとともに、「枕崎鰹節を誰に打ち込むべきか(Who)」、「海外目線で見た鰹節、枕崎の魅力・価値とは何か(What)」、「どのように発信するのか(How)」等の視点から外国人に訴えるためのポイントとなる情報を整理し、ウェブサイトに必要な情報を落とし込んでいきました。


完成したウェブサイト

完成したウェブサイトでは、製造工程や節の種類の違いの他、(1)枕崎の気候や風土といった産地としての魅力、(2)鰹節の健康的効果、(3)旨味成分の効果、(4)鹿児島県出身の上柿元勝シェフによる鰹節を活用したフレンチレシピ、(5)在フランス日本国大使館で活躍する公邸料理人によるインタビューなどを掲載。外国人から見て分かりやすく、説得力のある内容になるよう努めました。

特に、質の高い鰹節を生み出す枕崎の産地としての魅力の説明は大切と考え、外国人のトップシェフが高品質の鰹節のイメージとして枕崎を連想してもらえるよう注力しました。

公開後、作成したウェブサイトを見たフランスのシェフからコンタクトがあり、枕崎での産地視察の依頼を受けたり、フランスの鰹節工場で働きたいとの問い合わせを複数受けるなど、認知度向上への具体的な効果が出始めています。

組合では、コンカルノーの小売店やお祭での鰹節PRイベントを積極的に行い、現地の消費者への鰹節普及にも努めています。

今後は伝統的な鰹節を守る一方で、社会の食生活、ライフスタイルの変化に合わせた商品開発も進めたいと考えています。削り節だけでなく、粉末調味料など新しい鰹節商品も積極的に開発したいと考えており、形は変わってもいつの時代も食卓に置かれる、消費者のニーズ、社会の要求に応えられる鰹節を作り続けたいと考えています。

ジェトロ活用のメリット

ブリーフィングサービス等により、海外の生の情報を得られます。専門家によるプロの視点から情報を整理し、必要な情報を落とし込むことで、効果的な外国語版ウェブサイトを作ることができました。

ジェトロ鹿児島 城倉ふみから

組合担当者の鰹節への思いの強さと、行政や企業、現地担当者が一体となった活動が海外展開を成功に導いている。商標や認証を積極的に取得しており、ブランド化するにあたって組合員の意思や品質の統一が図りやすい枠組みを有している。

写真 ジェトロ鹿児島 城倉ふみ

枕崎水産加工業協同組合 参事 小湊芳洋

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • 貿易投資相談
    本部(東京)、大阪本部、国内各地の貿易情報センターなどでは、お客様から電話、Fax、E-mailで寄せられるご相談にお答えします。
  • 海外ブリーフィングサービス
    世界約70カ所の海外事務所にて、現地一般経済事情やビジネス環境について、海外駐在員や専門アドバイザーが情報提供を行います。

枕崎水産加工業協同組合

鹿児島枕崎市立神本町12
Tel:0993-72-3331
URL:http://katuobushi.net/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
代表者:理事組合長 西村 協

組合所属企業数:48社
資本金(出資金):232,765千円
事業内容:枕崎鰹節の販売促進および普及啓発
目的 :海外進出
対象国・地域:フランス

2018年7月

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