工業標準化法に基づく工業標準の改正について

PUB-NOT　10.18
22.06.18


　下記のとおり工業標準化法に基づき、工業標準を改正する予定ですのでお知らせします。ご意見のある場合は理由を付して文章でご提出下さい。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　記
1 件　名
　工業標準の改正について

2 工業標準の名称及び番号並びに趣旨・目的
　(1)船舶　F1010舟艇−投揚びょう、係留及びえい航−ストロングポイント
　Small craft−Anchoring, mooring and towing−Strong points
　汎用的に多用されているステンレス鋼製のU形バウアイの仕様について記載することによって、ストロングポイント（えい航・係留金物）を装備、購入、使用などの際にそれぞれの関係者にストロングポイントの製品情報を提供し、規格利用の際の利便性向上を図るとともに最近の実状を考慮し，規定内容の充実を図るために改正を行うものである。
　主な改正点は、次のとおりである。
　［1］上記事項を満足するためにJIS F 1015:1984舟艇用U形バウアイの規定を附属書（参考）として記載した。
　［2］舟艇の設計区分に関する定義などに用いられている用語など他の舟艇関係JIS F規格と整合化を図った。
　［3］［1］によって、JIS F 1015は廃止される。

　(2)船舶　JIS F 1030舟艇−パーソナルウォータークラフト（PWC）−構造及びシステム搭載時の要求事項
　Small craft−Personal water−Construction and system installation requirements
　ISO 13590の第2版が2003年に発行されたことや最近の実状を考慮のうえ、規定内容の充実を図るために改正を行うものである。
　主な改正点は、次のとおりである。
　［1］製造者銘板の取り付け、記載情報などに関する要求事項を追加した。
　［2］燃料装置に用いるホースは、JIS F 7150（舟艇−非耐火性燃料ホース）及びJIS F 7151（舟艇−耐火性燃料ホース）の規定によることとした。また、ゴムの試験要件はJIS K 6258（加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−耐液性の求め方）の規定によることとした。
　［3］船体の強度性能確保のため落下試験を追加した。
　［4］給気、排気管などに関わる最小内部面積に関する要件を追加した。
　［5］復原性、最乗艇の手段に関する要件を追加した。

　(3)船舶　JIS F 3303 フラッシュバット溶接アンカーチェーン
　Ships and marine technology−Flash butt welded anchor chain
　IACS W 18及び主要船級協会規則の改正に伴い，強度要件が改訂されたことから規定内容を見直した。また， ISO 1704（Stud-link anchor chains）の第3版が2008年に発行されたことから，上記の規則と乖離しない事項について、できる限り規定を採り入れ，整合性を図るとともに最近の実状を考慮のうえ、規定内容の充実を図るための見直しを行った。
　主な改正点は、次のとおりである。
　［1］NK鋼船規則，ISO 1704において規定されている用語に基づき，箇条3に用語及び定義を追加した。
　［2］チェーン及びチェーン用部品は，関連する規則及び規格の規定に従い，チェーンの性能向上などを考慮し，適切な熱処理を施さなければならないことを追加した。
　［3］外観性能及び検査，品質及び欠陥の補修の規定を新たに8.4として追加した。
　［4］チェーン用鋳鋼品及びチェーン用鍛鋼品の機械的試験における試験片採取方法を追加した。
　［5］衝撃試験片の名称4号試験片は，JIS Z 2242（金属材料のシャルピー衝撃試験方法）の規定に従い，ノッチ試験片に訂正した。
　［6］切断試験については，最近の製造業者における試験の実態を考慮して，片採取で１連の標準長さが長い又は短い場合には，110ｍ長さごとに採取することを追加した。
　［7］切断試験の再試験方法は，NK鋼船規則に従い，改正した。

　(4)船舶　JIS F 7216船用油面計自動閉鎖弁
　Ships and marine technology−Self closing valves for oil level gauge
　最近の実状を考慮のうえ、規定内容の充実を図るために改正を行うものである。
　主な改正点は、次のとおりである。
　［1］材料のJIS H 5111（青銅鋳物）の“BC6” がJIS H 5120(銅及び銅合金鋳物) の“CAC406”に改正されたことに伴い, 材料記号の見直しを行った。
　［2］2000年にばねの検査要件として引用していたJIS B 2707（冷間成形圧縮コイルばね）が，JIS B 2704に移行された。2009年にはJIS B 2704-１（コイルばね−第１部：圧縮及び引張コイルばね基本計算方法）、JIS B 2704-2（コイルばね−第２部：圧縮コイルばねの仕様の表し方）、JIS B 2704-3（コイルばね−第３部：引張コイルばねの仕様の表し方）に細分化されたため, 引用の切換を行った。

　(5)船舶　JIS F 7343船用青銅２０K圧力計コック
　Ships and marine technology−Bronze 20K pressure gauge cocks
　最近の実状を考慮のうえ、規定内容の充実を図るために改正を行うものである。
　主な改正点は、次のとおりである。
　［1］材料のJIS H 5111の “BC6” がJIS H 5120 の “CAC406” に, JIS H 5101（黄銅鋳物）の “YBsC1” がJIS H 5120の “CAC201” に改正されたことに伴い, 材料記号の見直しを行った。
　［2］2001年にねじ規格JIS B 0202（管用平行ねじ）及びJIS B 0207（メートル細目ねじ）が, 　JIS B 0205-1（一般用メートルねじ−第１部：基準山形）, JIS B 0205-2（一般用メートルねじ−第２部：全体系）, JIS B 0205-3（一般用メートルねじ−第３部：ねじ部品用に選択したサイズ）及びJIS B 0205-4（一般用メートルねじ−第４部：基準寸法）に整理統合されたので, ねじ表示の見直しを行った。
　［3］圧力計接続部のねじの呼びの記号，“PF”は“G”に改めた。

　(6)船舶　JIS F 7381船用青銅５Kフランジ形コック
　Ships and marine technology−Bronze 5K flanged cocks
最近の実状を考慮のうえ、規定内容の充実を図るために改正を行うものである。
主な改正点は、次のとおりである。
　［1］材料のJIS H 5111の “BC6” がJIS H 5120 の“CAC406”に改正されたことに伴い, 材料記号の見直しを行った。
　［2］2001年にねじ規格JIS B 0205（メートル並目ねじ）が，JIS B 0205-1, JIS B 0205-2, JIS B 0205-3及びJIS B 0205-4に整理統合されたので, ねじ表示の見直しを行った。

　(7)船舶　JIS F 7387船用青銅１６Kコック
　Ships and marine technology−Bronze 16K cocks
　最近の実状を考慮のうえ、規定内容の充実を図るために改正を行うものである。
　主な改正点は、次のとおりである。
　［1］材料のJIS H 5111の “BC6” がJIS H 5120 の “CAC406” に, JIS H 5101の “YBsC1” がJIS H 5120の “CAC201” に改正されたことに伴い, 材料記号の見直しを行った。
　［2］2001年にねじ規格JIS B 0207が，JIS B 0205-1, JIS B 0205-2, JIS B 0205-3及びJIS B 0205-4に整理統合されたので, ねじ表示の見直しを行った。
　［3］コックの配管との接続部は，JIS F 7440（船用銅管20Kろう付ユニオン）及びJIS F 7442（船用鋼管40K溶接ユニオン）よることとしていたが，これらの規格が廃止されたことから性能，構造，形状，寸法などの要件について附属書A（参考）に記載した。

　(8)船舶　JIS F 7390船用錠付コック
　Ships and marine technology−Cocks with lock
　最近の実状を考慮のうえ、規定内容の充実を図るために改正を行うものである。
　主な改正点は、次のとおりである。
　［1］材料のJIS H 5111の “BC6” がJIS H 5120 の“CAC406”に改正されたことに伴い, 材料記号の見直しを行った。
　［2］2001年にねじ規格JIS B 0207が，JIS B 0205-1, JIS B 0205-2, JIS B 0205-3及びJIS B 0205-4に整理統合されたので, ねじ表示の見直しを行った。

　(9)船舶　JIS F 7398船用燃料油タンク自動閉鎖排油弁
　Ships and marine technology−Fuel oil tank self-closing drain valves
　最近の実状を考慮のうえ、規定内容の充実を図るために改正を行うものである。
　主な改正点は、次のとおりである。
　［1］材料のJIS H 5111の “BC6” がJIS H 5120 の“CAC406” に改正されたことに伴い, 材料記号の見直しを行った。
　［2］2001年にねじ規格JIS B 0205及びJIS B 0207が，JIS B 0205-1, JIS B 0205-2, JIS B 0205-3及びJIS B 0205-4に整理統合されたので, ねじ表示の見直しを行った。
　［3］フランジ部は，JIS B 2210（鋳鉄製管フランジの基準寸法）の規定によることを，呼び径50のもについて要求するととともに呼び径5Kについては注文者の指定がある場合として規定していたが，JIS B 2210は廃止されJIS B 2220に移行されたことから引用を改めた。
　［4］2000年にばねの検査要件として引用していたJIS B 2707が，JIS B 2704に移行された。2009年にはJIS B 2704-１、JIS B 2704-2、JIS B 2704-3に細分化されたため, 引用の切換を行った。

　(10)船舶　JIS F 7399船用油タンク非常遮断弁（追補１）
　Ships building−Oil tank emergency shut-off valves （Amendment 1）
　最近の実状を考慮のうえ、規定内容の充実を図るために改正を行うものである。
　なお、今回の改正は2002年に実質改正をしたため改正箇所が一部の規定に限定していることから追補１として作成している。
　主な改正点は、次のとおりである。
　［1］引用規格においてJIS B 2238（鋼製管フランジ通則）を，JIS B 2220（鋼製管フランジ）に置き換えた。
　［2］表示事項に“種類”を追加した。
　［3］割ピンの材料“JIS G 3505（軟鋼線材） のSWRM 10”を，“JIS H 3260（銅及び銅合金の線） のC2600W”に置き換えた。
　［4］2000年にばねの検査要件として引用していたJIS B 2707が，JIS B 2704に移行　　された。2009年にはJIS B 2704-１、JIS B 2704-2、JIS B 2704-3に細分化されたため, 引用の切換を行った。

　(11)船舶　JIS F 8008船用電気照明器具通則
　Ships and marine technology−General requirements for electric lighting fittings
　最近の実状を考慮し，規定内容の充実を図るために改正を行うものである。
　主な改正点は、次のとおりである。
　［1］製造物責任に関連した警告表示，取り扱い上の中事項の作成方法などについて，規定したJMS 0071（船用電気器具の警告表示に関する指針）が廃版になったことから上記事項は，JIS F 0090の規定によることにした。
　［2］JMS 0071に規定されていた照明器具に用いる警告表示及び取り扱い上の注意事項の例を附属書A（参考）に記載した。
　［3］省エネルギー対策及び環境負荷低減を考慮してJIS C 8120（交流電源用蛍光灯電子安定器−性能要求事項）による安定器を追加した。

　(12)船舶　JIS F 8073船用電気設備−第501部：個別規定−電気推進装置
　Electrical installation in ships−Part 501: Special features−Electric　 propulsion plant
　IEC 60092-501の第2版が2007年に発行されたのに伴い，この改正事項に従い規定内容の充実を図るために改正を行うものである。
　主な改正点は、次のとおりである。
　［1］電磁環境下（高調波ひずみなど）において装置の性能，機能が適切に維持されること及び電磁両立性（EMC）に関わる規制に対処することを目的に電磁両立性（EMC）に関する要件を追加した。
　［2］近年における推進装置の仕様の実状に従い，ポッド推進器，高調波フィルタリング，パワーマネジメントシステムなどに関する要件を追加した。
　［3］試験要件，機器などに関わる新たな国際規格が発行されたことから，これらに該当する規格をが採用した。

　(13)船舶　JIS F 8075船用電気設備−第503部：個別規定−1kVを超え15kV以下の交流配電系統
　Electrical installation in ships−Part 503: Special features−AC supply systems with voltages in the range of above 1kV up to and including 15kV
IEC 60092-503の第2版が2007年に発行されたのに伴い，この改正に従い規定内容の充実を図るために改正を行うものである。
主な改正点は、次のとおりである。
　［1］周辺機器などの高圧電圧化などに伴い，当該系統電圧の上限値は、１１ｋVから15ｋVに引き上げた。
　［2］近年における当該配電系統の仕様、規則などの実状に従い，警告表示、機器の設置要件、絶縁距離、接地などの要求事項が追加された。また、配電方式、配電盤、回路などについても最近の実状に従い要件が追加された。
　［3］試験要件，機器などに関わる新たな国際規格が発行されたことから，これらに該当する規格が採用された。

3 施行予定日
　平成22年8月以降

4 意見提出先
　国土交通省海事局船舶産業課
　〒100-8918　東京都千代田区霞ヶ関2-1-3
　TEL　(03)5253-8111　(内)43-626
　TEL　(03)5253-8634　(直通)
　FAX　(03)5253-1644

5 関連情報入手先
　（財）日本船舶技術研究協会
　〒107-0052　東京都港区赤坂2-10-9
　ラウンドクロス赤坂４階
　TEL　(03)5575-6427
　FAX　(03)5114-8941

6 意見提出期限
　平成22年8月20日

（日本）