3月の自動車市場に回復の兆し、新エネルギー車は好調維持

(中国)

上海発

2023年04月17日

中国自動車工業協会(CAAM)は4月11日、2023年3月の自動車市場動向を発表した。自動車販売台数は前年同月比9.7%増の245万1,000台、生産台数は15.3%増の258万4,000台となり、前月比ではそれぞれ24%増と27.2%増だった。

販売台数の内訳は、乗用車が前年同月比8.2%増の201万7,000台、商用車が17.4%増の43万4,000台となった。うち、新エネルギー車は34.8%増の65万3,000台で、自動車販売台数全体に占める割合は前月と同様の26.6%だった。また、輸出は2.1倍の36万4,000台と好調を維持し続けている。

しかし、1~3月の累計販売台数を部門別でみると、乗用車が前年同期比7.3%減の513万8,000台、商用車が2.9%減の93万8,000台となり、全体では前年同期比6.7%減の607万6,000台だった。また、新エネルギー車は26.2%増の158万6,000台で、累計販売台数全体の26.1%を占めた。輸出は70.6%増の99万4,000台だった。

CAAMは、1~2月の輸出先上位10カ国(台数ベース)はロシア、メキシコ、ベルギー、サウジアラビア、オーストラリア、英国、タイ、スペイン、アラブ首長国連邦、フィリピンで、うち、ロシアとスペイン向けの増加が著しいと発表した。また、新エネルギー車の輸出では2022年10月の発表(2022年10月18日記事参照)と同様、上位3カ国はベルギー、英国、タイだった。

2023年第1四半期(1~3月)の自動車市場について、CAAMは「新エネルギー車の販売台数全体における市場シェアは26.1%に達し、成長し続けている。輸出も高い増加率を維持しており、第1四半期の輸出台数は前年同期比70.6%増加した」と説明した。また、今後については、「中国経済のファンダメンタルズがいまだ弱く、需要の収縮、供給のショック、期待の低下といった問題に直面している。中央および地方政府に対し、引き続き効果的な自動車消費促進政策の実施を提案する」とした。

(宋青青)

(中国)

ビジネス短信 99925a8cbb80be06