ハイテク見本市CEBIT、2019年にスコルコボ開催へ

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2018年06月18日

6月12日、ロシア版シリコンバレー・スタートアップ拠点スコルコボと見本市運営企業ドイツメッセ・ルスは、世界最大級の国際情報通信技術見本市「CEBIT(セビット)」のスコルコボ開催に向けた協力協定を締結した。同協定は「CEBIT 2018」(6月12~15日、ドイツ・ハノーバー)会場内で署名された。見本市名称は「CEBIT RUSSIA(セビット・ロシア)」となる。

会期は2019年3月19~21日を予定。出展分野はCEBIT同様、モノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)、モバイルソリューション、ビジネスセキュリティー、ドローンなどの無人化技術、ブロックチェーン技術などが対象になる。会場となるスコルコボは2010年にモスクワ近郊に設立され、現在ではスタートアップ企業の研究・開発拠点となるテクノパークや科学技術大学、国際会議場、入居企業向けの住居などを備えている(2018年6月11日記事参照)。2017年末までに約1,800件のスタートアップ事業を創出した。スコルコボ・テクノパークのレナト・バチロフ代表は「世界的なハイテク見本市である『CEBIT』をスコルコボで開催することは立地や機能の面からも実にふさわしい」とコメントしている。

「CEBIT 2018」ではロシア輸出センター(注1)がロシアパビリオンを設け、スコルコボ入居企業9社が、仮想現実(VR:Vertual Reality)や拡張現実(AR:Augmented Reality、注2)の技術を活用した製品・サービスの展示を行った。日本からは2017年に続きジェトロがジャパンパビリオンを設け、中小企業を中心に21社・団体PDFファイル(0.0B)が出展している。

ちなみに、ロシア政府は2017年7月にデジタル経済推進プログラムを策定し、ビジネスや社会における情報通信技術の発展・普及を目指している(2018年1月26日記事参照)。

(注1)2015年4月に創設された政府系機関。輸出制度や輸送に関する相談、取引先候補の調査や商談のアレンジ、海外見本市出展支援など、輸出支援に関するワンストップセンターの役割を担う。

(注2)現実世界の情報に別の情報を加え、仮想的に現実世界を拡張する技術のこと。

(戎佑一郎)

(ロシア)

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