第2四半期GDP成長率は内需の低迷で前期比マイナス0.5%
ブリュッセル事務所
2012年09月14日
国民経済計算研究所(NAI)によると、2012年第2四半期の実質GDP成長率は前期比マイナス0.5%(改定値)となった。内需の低迷により、経済の減速が再確認されたが、8月に公表した速報値(マイナス0.6%)に比べると0.1ポイント上方修正された。
<製造業の後退が顕著に>
NAIは9月7日、2012年第2四半期(4〜6月)の実質GDP成長率は前期比マイナス0.5%、前年同期比マイナス0.3%(季節調整済み、改定値)と発表(PDF)した(表1参照)。8月に公表した速報値に比べ、ともに0.1ポイントの上方修正となった。
前期比の成長率を産業別にみると、マイナス成長は産業全体に広がったが、建設(0.1%減)、サービス(0.3%減)で限定的だった一方、製造業(1.7%減)で顕著となった(表2参照)。
需要項目別にみると、個人消費が0.4%減、総固定資本形成(0.6%減)のうちの個人住宅が1.0%減と、家計部門が低迷した。公的部門も同様で、政府消費支出は0.2%減にとどまったものの、公共投資は3.0%減となり、総固定資本形成を大きく押し下げた。
寄与度をみると、輸出から輸入を差し引いた純輸出(外需)は、輸入が輸出を上回って収縮したことで、0.4ポイントとプラスに寄与した。一方、民間在庫を除く内需がマイナス0.4ポイント、民間在庫もマイナス0.4ポイントとなり、内需の低迷が鮮明になった。
(和泉浩之)
(ベルギー)
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