断食月が開始、安全対策にも注意

(バングラデシュ)

ダッカ発

2023年03月27日

イスラム教徒にとっての断食月(ラマダン月)が始まる。2023年はバングラデシュでは、3月24日から4月22日までとなる見込みだ。

バングラデシュでは2022年、新型コロナ禍以降で初の平常化でのラマダン月となり、その日の断食明け時に取る初めての食事(イフタール)関連のパーティ-が盛んに開催された。また、経済活動の正常化も相まって、特に夕方以降の交通渋滞が著しい状況となった(2022年4月4日記事参照)。

2023年のラマダン月は、政府機関、民間オフィスともに就業時間が短縮され、政府機関については午前9時から午後3時30分、銀行については午前9時30分から午後4時(銀行決済については午前9時30分から午後2時30分)となる。オフィスアワー終了後から交通渋滞が始まるため、通常期と交通渋滞の時間がずれ込むことが多い。

また、ラマダン月とその前後では、治安状況にも注意が必要だ。特に金曜日は、イスラム教徒の集団礼拝日のため、モスクなど宗教施設で群衆を狙ったテロや襲撃が行われるリスクがある。2016年7月のラマダン最終日の金曜日夜には、バングラデシュで日本人を含む多数の外国人が犠牲となるテロ事件が発生したこともある。

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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