新型コロナ禍以降で初、平常化でのラマダン月が4月3日開始

(バングラデシュ)

ダッカ発

2022年04月04日

イスラム教徒にとっての断食月(ラマダン月)が4月3日から開始された。期間は5月3日までの見込みとなる。

バングラデシュでは、2020年3月に新型コロナウイルスの感染が始まって以降、ロックダウンなどの行動制限措置が続いた。同年と翌2021年のラマダン月は、ロックダウン実施期間と重なっていた。2022年2月22日以降、感染者の減少により行動規制措置は実施されておらず、現在は経済・社会活動の平常化に伴って、新型コロナ禍以降では交通渋滞が最も激しい状況となっている。今回のラマダン月は、新型コロナ感染拡大以降では初めて平常体制での実施となるため、各ビジネス団体などで、その日の断食明け時に取る初めての食事(イフタール)関連のパーティ-が盛んに行われる予定だ。こういうパーティ-のような大人数でのイベントの開催に当たっては、感染への懸念もあり、十分な感染対策が必要となる。

日本政府による危険情報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますについては、2021年11月から、チョットグラム丘陵地帯を除いて「レベル1」(十分注意してください)にあるものの、ラマダン月とその前後では治安状況にも注意が必要だ(2021年11月11日記事参照)。特に金曜日は、イスラム教徒の集団礼拝日のため、モスクなど宗教施設で群衆を狙ったテロや襲撃が行われるリスクがある。2016年7月のラマダン期の金曜日には、バングラデシュで日本人を含む多数の外国人が犠牲となるテロ事件が発生したこともある。

写真 ダッカ中心部の渋滞状況(4月3日、ジェトロ撮影)

ダッカ中心部の渋滞状況(4月3日、ジェトロ撮影)

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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