CATL、子会社を通じ車載電池交換サービス参入を発表

(中国)

上海発

2022年01月24日

中国・車載電池最大手の寧徳時代新能源科技(CATL)は1月18日、同社の100%子会社である時代電服科技が、電気自動車(EV)向けの電池交換サービスに参入すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。時代電服科技は、「チョコレート型電池パック」(中国語では「巧克力換電塊」)と名付けた、板チョコレートに似た形状の交換専用電池を実用化したほか、電池交換サービスブランドの「EVOGO」を立ち上げた。

チョコレート型電池パックは、コンパクトさ、自由な組み合わせが可能、シンプルなデザインを特徴とする。電池パックの重量エネルギー密度は1キログラム当たり160ワット時以上、体積エネルギー密度は1リットル当たり325ワット時以上で、1パックの走行距離は約200キロメートルだという。また、世界で販売済み、もしくは今後3年間に発売予定のEVの約8割に対応可能で、消費者は想定する走行距離に合わせて、電池パックの搭載個数を選択できる。

併せて、CATLはEVOGOのサービスを活用する車種の第1号が、国有自動車大手の中国第一汽車集団の「奔騰NAT」になると紹介した。また、他のEVメーカーにも呼び掛け、活用車種を増やす計画だ。なお、電池交換サービスの具体的な導入予定については、日程は明らかにしていないものの、まずは中国内の10都市での展開を予定している。

中国では、EVを含む新エネルギー車市場の発展に伴い、充電環境の整備も進んでいる。中国自動車工業協会(CAAM)の1月12日の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、2021年末時点に中国で建設した公共充電ステーションは7万5,000カ所、住宅などに設置された個人向け設備を含むと充電ステーションの数は216万7,000カ所、電池交換ステーションは1,298カ所、電池回収サービスの拠点は1万カ所以上に達している。

(劉元森)

(中国)

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