嵐図汽車が上半期の業績を発表、増収も純損失を計上

(中国、香港、欧州、サウジアラビア)

武漢発

2026年09月02日

東風汽車集団傘下の新エネルギー車(NEV)メーカーの嵐図汽車は8月27日、2026年上半期(1~6月)の業績を発表した(注1)。売上高は前年同期比42.4%増の181億5,923万元(約4,358億円、1元=約24円)だった。一方、純損益は3億8,913万元の赤字となり、前年同期の4億6,433万元の黒字から赤字に転じた。粗利益は17.7%増の32億1,572万元で、粗利益率は前年同期の21.4%から17.7%へ低下した。

純損失の要因として、炭酸リチウムやメモリーなどの原材料価格上昇を挙げた。これに加えて、販売台数の増加もあり、売上原価は49.1%増の149億4,351万元になったとしている。ほかにも、研究開発費が70.2%増の9億1,098万元に拡大し、主に新車種や「三電」分野(注2)、スマート化に関連する開発費用が増加した。このほか、店舗数拡大や新車発売、ブランド構築に関する費用が増加し、販売・一般管理費は44.4%増の約34億5,000万元となった。

同社は高価格帯のラインアップを拡充しており、2026年上半期には、ファミリー向け多目的乗用車(MPV)や6人乗りの大型スポーツ用多目的車(SUV)、ハイエンドな5人乗り全地形対応大型SUVの新車種を投入した。納車台数は35.9%増の7万6,264台で、車両販売収入は36.2%増の164億7,359万元となった。

海外展開については、欧州、中東、右ハンドル市場における販売拡大や進出を掲げており、6月末時点で40カ国・地域に進出し、240カ所超の海外販売拠点を整備したと明かした。なお、欧州では5月、東風汽車とステランティスが合弁会社設立を検討する拘束力のない覚書(MOU)を締結し、同合弁会社が、両社が合意する欧州内の市場で嵐図ブランドの販売・流通を手掛ける案を検討中だ(2026年5月22日記事参照)。また、中東では、上半期にサウジアラビアのリヤドとジッダにショールームを開設した。6月に同国市場に正式に参入し、現地の道路環境に合わせ関連車種の仕様を調整したという。右ハンドル市場では、香港を重要戦略拠点と位置付け、販売や納車、アフターサービス、顧客対応などの機能を段階的に構築するほか、2026年下半期にはミニバン「夢想家」の右ハンドル仕様車を投入する計画だとした。

(注1)東風汽車集団は、香港証券取引所(HKEX)での上場を廃止し、同時に嵐図汽車を紹介方式で上場させると発表し、その後、嵐図汽車は2026年3月に上場した。詳細は2025年8月29日記事参照

(注2)中国では一般的に「電池、モーター、電子制御」の3つを指す。

(廣田瑞生)

(中国、香港、欧州、サウジアラビア)

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