米連邦通信委、外国製ヒューマノイドロボットなどの新規流通を実質禁止

(米国、中国)

ニューヨーク発

2026年08月03日

米国連邦通信委員会(FCC)は7月28日、国家安全保障などに脅威をもたらし得る「対象機器・サービス」リスト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます外国製のヒューマノイドや四足歩行ロボットなどの高度ロボット機器と、ネットワーク接続型パワーインバーターを追加したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。今回の措置により、該当する機器の新規モデルの米国市場での流通が実質的に禁止されることになる。ただし、消費者が購入済みの機器の使用や、これまでにFCC認証を取得している既存モデルの輸入・販売・販売促進には適用されない。

「対象機器・サービス」のリストは、「2019年安全で信頼できる通信ネットワーク法」に基づきFCCがまとめている、米国の国家安全保障、または米国民の安全・安心に容認できないリスクをもたらすと判断された通信機器およびサービスの一覧だ。同リストに掲載されている品目は、米国内での輸入・販売・販売促進のために必要なFCC認証の取得が禁止される。3月には、外国で製造された消費者向けルーターがリストに追加されている(2026年3月30日記事参照)。

今回のリスト追加は、これらの機器が米国の経済安全保障や国家安全保障を損なうサプライチェーン上の脆弱(ぜいじゃく)性を生じさせ、米国の重要インフラにサイバーセキュリティーリスクをもたらす恐れがあるとの省庁横断組織の判断に基づく。ただし、ロボットについては戦争省(国防総省)が、インバーターについては国土安全保障省が、国家安全保障上のリスクがないとして「条件付き承認(Conditional Approval)」を付与した場合は、FCCの認証を受けられる(注)。

なお、FCCの「よくある質問(FAQs)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」によると、外国製の定義は米国連邦規則集〔48 CFR §25.101(a)〕における「米国内製最終製品(Domestic End Product)」に該当しない製品となる。米国外で製造を行うことや、米国外産部品比率が一定割合以上になることで外国製とみなされる。「対象機器・サービス」リストに掲載されている品目の多くは、中国やロシアの特定企業の通信機器やサービスとなっており、中国は今回の措置に対して、報復措置を講じると表明している(米通商専門誌「インサイドUSトレード」7月30日)。2026年内にはトランプ政権発足後3度目の対面での米中首脳会談が行われるとみられており、今後の米中関係にどう影響するか注目される。

(注)条件付き承認を求める製造者は、高度ロボット機器PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)パワーインバーターPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)それぞれのガイダンスに従って、conditional-approvals@fcc.gov宛てに申請書を提出する必要がある。リスト掲載品目の中で、製造企業を特定せず製品カテゴリー自体を掲載し、特定製品に「条件付き承認」を与える形式となっているのは、今回の外国製高度ロボット機器およびインバーターのほか、消費者ルーター(2026年7月30日記事参照)、無人航空機システム(UAS)とその重要部品がある。

(清野華蓮)

(米国、中国)

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