日本・中南米・カリブ地域ビジネスフォーラム開催、日系企業のビジネス動向を紹介

(中南米、カリブ、日本、コスタリカ、コロンビア)

調査部米州課

2026年08月25日

8月24~25日にかけて、東京都内で、米州開発銀行(IDB)が主催する「日本・中南米・カリブ(LAC)地域ビジネスフォーラム2026」が開催された。2026年は、日本がIDBグループに加盟して50周年を迎える節目の年にあたる。これを記念し開催された本フォーラムでは、日本および中南米・カリブ諸国のビジネスリーダーや政府高官が一堂に会し、投資促進やビジネス関係のさらなる構築に向けた活発な議論が行われた。

24日に開催された「イノベーション、貿易、投資による共創:日・LAC経済連携の新たな展望」のセッションでは、ジェトロで中南米地域を担当する河田美緒理事が、コスタリカ貿易相のインディアナ・トレホス・ガジョ氏、コロンビア商工・観光相のマウリシオ・ゴメス・アミン氏、日立エナジーでカントリーファイナンス・マネージャーを務めるカシオ・ヤマ氏、在ウルグアイのIT企業ジェネクサスで最高経営責任者(CEO)兼コファウンダーのニコラス・ジョダル氏とともに登壇した。

ガジョ貿易相は、経済圏の小さなコスタリカが医療機器など高付加価値産業の誘致に成功した背景として、人材育成の重要性を強調した。また、5月に、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)への加入について実質妥結したことを受け(2026年5月11日記事参照)、「こうした法的安定性の確立が製造業のみならず、将来のパートナー企業がコスタリカでビジネスを行う上での重要なエコシステムになる」と述べ、今後のFTA網の拡大にも期待を寄せた。

河田理事は、日系企業による中南米・カリブ地域への投資動向を紹介した。同地域向けの投資は、製造業や自動車関連分野が引き続き中心である一方、近年は人工知能(AI)やデータセンター関連への投資が増加していると強調した。また、エネルギー分野では、日系企業が現地企業と連携し、次世代エネルギーの普及に向けた投資を進めているほか、農業や鉱業分野でも協業事例がみられると紹介した。その上で、グローバルサプライチェーンの強靱(きょうじん)化に向け、こうした相互補完的なビジネス関係の重要性を指摘した。また、日系企業が考える中南米地域の投資環境のメリットとして、2025年度ジェトロで実施した調査結果(注)から「市場規模や成長性」であると紹介し、その上で、日系企業は、政治的安定や高度人材の存在も投資決定にあたり重要視すると述べた。

アミン商工・観光相は、8月7日のデラエスプリエジャ政権誕生(2026年8月13日記事参照)とともに大臣職に就任したばかりでの来日となったものの、日本とのEPA交渉の再開に高い関心を示した。アミン氏は、「新政権のもとでコロンビアは、高い信頼性と透明性をもって新たなビジネスパートナーを受け入れたい」と強調した。

写真 登壇する河田美緒理事(左から3番目)(ジェトロ撮影)

登壇する河田美緒理事(左から3番目)(ジェトロ撮影)

(中南米、カリブ、日本、コスタリカ、コロンビア)

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