コスタリカのCPTPP加入交渉が実質妥結

(コスタリカ、日本、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、オーストラリア、ベトナム、ニュージーランド、カナダ、メキシコ、ペルー、チリ、英国)

調査部米州課

2026年05月11日

コスタリカ貿易省は5月6日、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、注)へのコスタリカの加入交渉について、実質妥結したことを発表した。同日、各加盟国による閣僚共同声明PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)も発表された。コスタリカは2022年8月にCPTPPへの加入申請を行い、2024年11月から加入手続きが開始されていた。今後、コスタリカの加入条件などを規定する加入議定書が作成され、全締約国およびコスタリカの署名・国内手続きを経て、加入議定書が発効する。

コスタリカのマヌエル・トバル貿易相は「この大きな成果は、コスタリカの国際的な参入戦略における重要な節目を示す」として交渉妥結を歓迎し、通商開放や投資誘致、およびグローバル・バリューチェーンへの統合に取り組む姿勢をあらためて示した。コスタリカにとっては、日本、オーストラリア、マレーシア、ニュージーランド、ブルネイ、ベトナムとの初めての自由貿易協定(FTA)となるほか、既存の協定がある加盟国との間でも、さらなる市場開放や貿易・投資ルールの近代化が期待される。

コスタリカ貿易会議所(CRECEX)のロドニー・サラサル会頭は、「CPTPPは近代的なルールと高い基準を設定し、貿易円滑化や投資促進などを志向する貿易協定である」とした上で、加入により物流インフラの近代化や通関手続きの迅速化などの国内政策にもつながることを期待すると述べた(「ラ・レプブリカ」紙5月8日付)。一方、国内の農業団体からは、国内産業への悪影響を懸念する声もあがった(「ラ・ナシオン」紙5月6日付)。

日本の内閣官房TPP等対策本部が発表した資料PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、日本からコスタリカへの輸出において、品目ベースで99.9%が関税撤廃の対象となる見込みだ。具体的には、工業製品は全品目で関税撤廃され、農林水産品は関税割当の対象となっている4品目を除いて関税撤廃となる。コスタリカから日本への輸出においては、現行のCPTPPの下で日本が他の加盟国に与えている範囲と同等の特恵待遇で合意した。

(注)CPTPPの詳細は「CPTPPについて」を参照。

(加藤遥平)

(コスタリカ、日本、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、オーストラリア、ベトナム、ニュージーランド、カナダ、メキシコ、ペルー、チリ、英国)

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