EU産農産物・食品の国際的イメージは良好、欧州委が調査報告書
(EU、日本、世界)
ブリュッセル発
2026年08月10日
欧州委員会は7月22日、EU域外国におけるEU産農産物・食品・飲料のイメージ調査報告書
を発表した(プレスリリース
)。2回目となる同調査は、日本を含む11の域外国(注)の都市部に住む20~55歳の約1万1,000人(1カ国につき約1,000人)を対象に、2026年2月にコンピュータ支援ウェブ調査(CAWI)形式で実施した。
報告書によると、食品購入の際、回答者の約6割は産地を常にまたは頻繁に確認し、品質(76%)、味(56%)、価格(45%)、安全性(41%)などを重視すると答えた(複数回答可)。国・地域別では、日本、英国、米国では価格、中国やタイでは安全性、英国ではアニマルウェルフェアを重視する回答者が他国より特に多いといった違いもあった。
EU産品は「品質が高い」と回答した人は83%に達した。週1回以上消費する人は4割を占め、特に湾岸諸国や英国に多く、総じて好印象を持たれていた。現在購入していない層でも6割が購入に関心を示し、特にインド、インドネシア、アラブ首長国連邦(UAE)で高かったことから、こうした国へのプロモーション強化が必要と指摘した。一方、EUのオーガニック製品や地理的表示(GI)保護製品のロゴの認知度は約30%にとどまり、認知度向上も課題に挙げた。
好調続く農産物・食品輸出、FTAによる市場拡大にも高い期待
欧州委は、EU産農産物・食品の輸出拡大やGIなど品質表示の認知向上に向け、生産者団体などによるプロモーション活動への財政支援やビジネスミッション派遣に力を入れている。2025年6月に実施した日本向けミッションには、22加盟国から98社・団体が参加し、成約率は20%を超えた。2026年にはメキシコ、2027年にはインドへ派遣の予定だ。EUは、メキシコとは2026年5月に既存の自由貿易協定(FTA)の現代化協定に署名(2026年7月2日付地域・分析レポート参照)、インドとは1月にFTA交渉で妥結(2026年2月2日記事参照)しており、相乗効果が期待される。
欧州委の7月30日付発表
によると、EUの2026年1~5月の農産品・食品の貿易収支は前年同期比10億ユーロ増(約6%増)の194億ユーロの黒字で、引き続き好調だ。欧州委は、輸出額(3%減)、輸入額(5%減)ともに減少したが、農業・食品部門が市場環境の変化に対応しながら、高い競争力を維持していると分析した。
(注)日本、中国、韓国、インドネシア、タイ、インド、UAE、サウジアラビア、米国、メキシコ、英国の11カ国。
(滝澤祥子)
(EU、日本、世界)
ビジネス短信 b6eff662a0d67a58





閉じる