インド半導体ミッション承認の工場が起工、アンドラ・プラデシュ州では初

(インド、韓国)

チェンナイ発

2026年08月12日

インド南部アンドラ・プラデシュ(AP)州ビシャカパトナム(以下、バイザッグ)近郊のタルルバダで8月1日、ナレンドラ・モディ首相のオンライン参加のもと、アドバンスト・システム・イン・パッケージ・テクノロジーズ(ASIP)による半導体後工程受託(OSAT)工場の起工式が開催された。同社のプロジェクトはインド半導体ミッション(ISM)の承認を受けており、この半導体製造工場建設はAP州では初の事例となる。

同工場では、半導体のパッケージングとテストサービスを専門とする韓国APACTと提携し、携帯電話、セットトップボックス、自動車用電子制御ユニット(ECU)、および民生用電子機器向けに利用されるチップを生産する。年間生産能力は9,600万個を見込んでいるが、初期投資額46億ルピー(約78億円、1ルピー=約1.7円)超に加えて200億ルピー以上の追加投資を行い、施設を拡張する計画もある。

AP州では、ASIPの提携相手であるAPACTをはじめ、韓国企業の投資誘致に積極的だ。7月には同州のナラ・ロケシュIT・人材開発相(注)がソウルを訪問し、APACTのイ・ソンドンCEO(最高経営責任者)と会談したほか、ソウル・セミコンダクターなど半導体、車載電子部品メーカーなどに投資を呼びかけている。すでに同州アナンタプールでは、起亜の現地法人である起亜インディアをアンカー企業として、25社のサプライヤーが集積する(7月27日「ザ・プリント」)。バイザッグでの大型投資をきっかけに、AP州としてはさらなる韓国企業の誘致につなげたい考えだ。

なお、今回のOSAT工場が立地するタルルバダは、米国グーグルのデータセンター(2026年5月1日記事参照)と同じ地区だ。ISMの承認当初、本工場はAP州南部のティルパティに建設予定と報道されていたが、実際にはバイザッグでの起工となった。グーグル以外にもバイザッグ周辺では大型投資やインフラ整備が続いており(2026年8月6日記事参照)、今回の工場建設がバイザッグを一大拠点にすることを目指すAP州の産業政策の一助となるか、注目される。

(注)ロケシュ大臣は、AP州のナラ・チャンドラバブ・ナイドゥ首相の息子。

(田村健)

(インド、韓国)

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