チリのカスト大統領、コロンビア新大統領と会談、治安協力や地域連携強化を協議

(チリ、コロンビア、アルゼンチン)

サンティアゴ発

2026年08月14日

チリのホセ・アントニオ・カスト大統領は8月7日、コロンビアのアベラルド・デラエスプリエジャ大統領の就任式(2026年8月13日記事参照)に出席するためコロンビア西部のカリを訪問し、就任式に先立ち首脳会談を行った。会談では2国間関係の強化に加え、治安協力、組織犯罪対策、通商・投資促進などについて協議した。チリ大統領府によると、両首脳は特に治安、組織犯罪対策、国家機関の機能強化の分野で協力を進める方針を確認した。

会談後、カスト大統領は、両国が直面する治安上の課題や組織犯罪対策について意見交換したと説明した。また、チリ政府が推進する組織犯罪対策の取り組みを紹介するとともに、組織犯罪への対応には地域レベルでの協力が不可欠との認識を示した。カスト大統領は「治安は最近の選挙で勝利した政権に共通する課題であり、移民問題と組織犯罪はわれわれの国々にとって極めて重要だ」と述べた。

今回の首脳会談における主要テーマの1つが、チリ主導の地域治安協力枠組み「サンティアゴ地域コミットメント」であり、カスト大統領は、コロンビアの参加に期待を示した。同枠組みは国際的な組織犯罪への共同対応を目的としており、現在はチリ、アルゼンチン、ペルー、ボリビア、エクアドルに加え、パラグアイ、ウルグアイが参加している。チリ政府は同枠組みを各国の治安・国防当局間の協力強化や法制度の調和を進める枠組みと位置付けており、コロンビアの参加によって地域的な治安協力の拡大を図る考えだ。

カスト大統領に同行したフランシスコ・ペレス・マッケンナ外相は、今回の訪問における重要課題の1つとして経済や投資を挙げた。その一環として、コロンビアおよびペルー当局者との会談で太平洋同盟の再活性化について協議したことを明らかにした。

デラエスプリエジャ大統領は、カスト大統領のほか、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領とも就任式直前に個別会談を行った。チリの主要メディアは、市場重視や治安重視の政策に加え、左派のペトロ前政権とは異なる政策路線を掲げるデラエスプリエジャ政権の発足を契機として、チリやアルゼンチンなどとの治安・経済分野での連携強化が進む可能性に注目しており、今回の会談について、そうした連携強化の動きを示すものとして報じている。

(高橋英行)

(チリ、コロンビア、アルゼンチン)

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