ダクラク省で風力発電施設の竣工式が開催

(ベトナム)

ホーチミン発

2026年08月25日

ベトナム中南部のダクラク省人民委員会は8月13日、風力発電複合施設の竣工(しゅんこう)式を開催した(8月13日付「ベトナム国営放送VOV」)。同施設は2021年3月に着工し、2024年初頭に完成していたものの、土地賃貸手続き、送電網の安全性、風力タービン支柱の設置位置などを巡る課題から、商業運転の開始が遅れていた。施設はクロンブク1および2、クーネ1および2の計4カ所の発電所で構成される。総設備容量は200メガワット(MW)で、年間約6億4,000万キロワット時(kWh)を国の電力系統に供給する。総投資額は7兆8,500億ドン(約479億円、1ドン=約0.0061円)、同省最大の外国直接投資による風力発電案件となる。

再エネ投資拡大の一方、送電網整備が課題に

ダクラク省は農業を主力産業とし、特にコーヒーやコショウなどの生産が盛んだ。2025年7月の省の合併で東部沿岸地域の港湾や工業団地、観光資源を有することとなり、風力や太陽光など再生可能エネルギーの開発拠点としての潜在力も高まっている。加工業や物流インフラの不足が課題となる中、再生可能エネルギー開発を通じた産業高度化やインフラ整備の進展も期待される(2026年3月19日付地域・分析レポート参照)。

同省では、ベトナム政府による「第8次国家電力開発基本計画」の改定版(2025年5月7日記事参照)に基づき、2025年からの10年間で125件の電源開発案件が計画され、その総設備容量は1万4,000MWを超える。6月24日にも、総投資額2兆ドン超、総設備容量50MWの風力発電所の起工式が行われており、今回の200MW案件とあわせ、再生可能エネルギーへの投資拡大が期待される。

一方、電源開発の拡大に送電網整備が追い付いていないことが課題だ。このため、同省では、国家送電公社が事業主体となる変電所と接続送電線の建設が予定され、2026年第4四半期の着工、2027年中の運転開始を目指す。行政手続きの遅れや具体的な指針の不足が投資家選定や案件実施に影響していることから、同省は商工省などと連携し、送電網整備と手続き改善を進める方針だ。

(小林真龍)

(ベトナム)

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