ウクライナ復興会議、エネルギーや防衛分野で外国企業との協力加速

(ウクライナ、ポーランド、日本)

調査部欧州課

2026年07月06日

ポーランドのグダニスクで6月25~26日、第5回ウクライナ復興会議(URC)が開催された。グダニスク市の発表によると、70カ国から約7,500人が参加した。議論の焦点は、ビジネス、人的資本、地方政府、EU、安全保障と防衛に充てられた。URCの結果として、約200件の協定や覚書などが締結された。特に重要分野の1つであるエネルギー関連では、約20億ユーロに上る28件の協定が締結された。

ウクライナの国営エネルギー企業ナフトガスは、米国サプライヤーからの機器調達などを目的として、米国輸出入銀行と最大3億ドルの融資に関する協定を締結。また、ポーランドのエネルギー大手オルレンと、ウクライナへの液化天然ガス(LNG)供給、持続可能な開発、脱炭素化などの分野の知見共有などに関する協定を締結した。

国営原子力企業のエネルゴアトムとチェコの重電大手シュコダは、ウクライナの原子力発電所の再建や近代化、使用済み核燃料や放射性廃棄物の処理など、複数分野における協力覚書を締結した。電力大手DTEKと米国のエネルギー機器メーカーのGEベルノバは、ウクライナ西部にあるDTEKのブルシュティン発電所での650メガワット級の複合サイクルガスタービン(CCGT)プロジェクトに関する覚書を締結した。

軍事・防衛関連では、無人航空機や対ドローンシステムの欧州拠点での製造、防衛向け通信システムの共同開発・技術連携、航空エンジンの製造協力などについて、ウクライナ企業と欧州企業間の覚書などが締結された。

EUや欧州復興開発銀行(EBRD)、世界銀行を含む複数の国際機関からの金融支援などに関する協定やプロジェクトも多数発表された。復興プロジェクトへの民間資本の誘致を目的とする「ウクライナ復興のための欧州フラグシップ基金」の設立が発表され、EUや欧州諸国からの拠出により、初期損失負担資本として2億2,000万ユーロが確保された。また、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、ウクライナに対する900億ユーロの融資(2026年5月1日記事参照)の第1弾として、32億ユーロが拠出されたことを発表した。

日本からは山田賢司経済産業副大臣が復興会議に参加し、両国間の具体的協力の方針を示す「日本・ウクライナ アクションプラン」を披露した。また、同省が支援するエネルギー分野の復興に向けたプロジェクトを紹介し、ウクライナの新たなエネルギーシステムの構築に向けて貢献していくと発信した。

(柴田紗英)

(ウクライナ、ポーランド、日本)

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