タイ首相、四川省で投資拡大呼びかけ、BOIが成都事務所を開設

(中国、タイ)

成都発

2026年07月29日

タイのアヌティン・チャーンウィラクン首相は、「2026世界人工知能(AI)大会・AIグローバルガバナンスハイレベル会議」への出席に合わせ、7月16~20日に中国を公式訪問し、7月17日には上海市で中国の習近平国家主席と会談を行った(2026年7月23日記事2026年7月27日記事参照)。翌18日、四川省を訪問し、王暁暉・中国共産党四川省委員会書記と会談した。アヌティン首相は会談で、「タイと中国は親密な友好関係にある。四川省は中国西部地域(注)の重要な省であり、経済・貿易、農業、科学技術・教育、観光などの分野における協力を一層強化するとともに、人的交流を促進し、互恵・ウィンウィンの発展を実現したい」と述べた。

会談後の18日午後には、四川省成都市で「2026中国(四川)-タイ投資・経済フォーラム」が開催され、タイ企業約50社100人以上が参加した。食品・飲料、医療・ヘルスケア、新エネルギー車(NEV)、デジタル、AI、クリーンエネルギーなどの分野において、中国企業との連携に関心を示した(「四川在線」7月18日)。同フォーラムでアヌティン首相は、タイの地理的優位性や安定したサプライチェーン、整備されたインフラ環境などを強調し、四川省企業による対タイ投資の拡大を呼びかけた。

その一環として同18日に、タイ投資委員会(BOI)がタイ王国駐成都総領事館投資促進事務所を開設した。同事務所は北京市、上海市、広州市に続く中国本土で4カ所目となる。四川省、重慶市を中心とした管轄地域内の企業に向けて、対タイ投資に関する情報提供や政策相談、投資優遇措置の申請支援などを行うとしている(「四川在線」7月18日)。西部地域からの具体的な対タイ投資の事例として、重慶市に本社を構える中国大手自動車メーカーの長安汽車がタイ中部ラヨーン県で同社初となる新エネルギー車の海外工場を設立した事例がある(2025年6月6日記事参照)。

一方、タイから四川省への投資事例としては、タイの飲料大手TCPグループが四川省内江市経済開発区にレッドブルの製造拠点を設けた事例がある(2024年1月4日記事参照)。

(注)中国西部地域は、重慶市、四川省、雲南省、貴州省、広西チワン族自治区、チベット自治区、陝西省、甘粛省、寧夏回族自治区、青海省、新疆ウイグル自治区、内モンゴル自治区西部を含むとされる。

(王植一)

(中国、タイ)

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