習国家主席、世界AI協力機構の発足を表明
(中国)
上海発
2026年07月23日
中国の習近平国家主席は7月17日、上海市で開催された「2026世界人工知能(AI)大会・AIグローバルガバナンスハイレベル会議」の開幕式で基調講演を行い、世界AI協力機構が上海市で発足したと表明した。習国家主席は同機構について、グローバル・サウス諸国の要請に応え、国際社会が連携してAI発展とガバナンスを推進するための重要な取り組みであるとの認識を示した。AI発展と能力構築を支援するため、中国は今後5年間で発展途上国向けにAI分野の研修・訓練枠5,000人分を提供するほか、ASEAN、アラブ連盟、アフリカ連合(AU)、中南米・カリブ諸国共同体(CELAC)、上海協力機構(SCO)、BRICS向けに国際AI応用協力センターを建設するとした。さらに、気象インテリジェント早期警戒ソリューション「媽祖」を30カ国で展開する方針を示した。
習国家主席は、AI技術革新が活発化する一方で、ガバナンス上の課題も生じているとして、公正で合理的なグローバルAIガバナンス体制の構築を呼びかけた。その上で、(1)開放と互恵によるイノベーション促進、(2)安全で制御可能なAIの実現、(3)文明間交流の促進、(4)グローバルガバナンスの強化の4項目を提案した。
また、中国は近年、AI分野の技術革新や「人工知能+(AIプラス)」行動を推進しており、スマート経済の中核産業の市場規模が1兆元(約24兆円、1元=約24円)を超えたと説明した。併せて、AIに関する法律・規制、政策制度、利用規範、倫理指針の整備を進め、安全性、信頼性、制御可能性の確保に取り組んでいると述べた。さらに、中国は責任ある大国として、AI分野における国際協力やガバナンスの在り方について、中国のソリューションを継続的に示していく考えを表明した。
会議では「2026世界AI大会・AIグローバルガバナンスハイレベル会議議長声明」が発表された。カザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ大統領、カンボジアのフン・マネット首相、タイのアヌティン・チャーンウィラクン首相、国連のアントニオ・グテーレス事務総長も演説し、上海市で行われた世界AI協力機構協定署名式に際して、AI分野の国際協力とガバナンス強化の重要性を訴えた。
中国は「第15次5カ年(2026~2030年)規画」において、各国が広く参加するAIガバナンス枠組みの構築を推進し、平等な権利、相互信頼、多様性、ウィンウィンを基礎とするグローバルなAI開放エコシステムを共同で構築し、グローバル・サウス諸国のAI能力構築を支援する方針を示している。
(佐川将平)
(中国)
ビジネス短信 32a3bb7cf01d5b70





閉じる