南部カマウ省で風力発電所が起工、再エネ開発が進む

(ベトナム)

ホーチミン発

2026年07月02日

ジャパン・バクリュウエナジーは6月20日、ベトナム南部カマウ省(注)でジャパン・バクリュウ風力発電所の起工式を開催した(「トイチェー」6月20日)。同社は発電、売電が主要事業で、ベトナムのT-TECHベトナム・テクノロジー・グループとU&Iアドバイザリーサービス(東京都港区)が出資している。同発電所の設計容量は50メガワット(MW)、敷地面積は約834ヘクタールで、2027年末の完成を予定している。総投資額は約2兆5,000億ドン(約152億5,000万円、1ドン=約0.0061円)。

起工式には、カマウ省人民評議会のファム・バン・ティエウ議長、省人民委員会のフイン・チ・グエン副委員長らが出席した。ベトナム最南端に位置する同省は、310キロメートルの長い海岸線と平均風速6.5~7メートル/秒の風力発電に適した自然条件を備える。

今回のプロジェクトは、カマウ省が進める再生可能エネルギー開発方針に沿ったものだ。ベトナム政府による「第8次国家電力開発基本計画」の改定版(2025年5月7日記事参照)を踏まえ、2026年から2030年までのエネルギー成長促進計画を定めている。同計画では、風力、太陽光、グリーン水素などの再生可能エネルギー開発を推進するとともに、液化天然ガス(LNG)関連インフラや送電網整備を通じてエネルギー安全供給を強化する方針を示している。

また、2026年から2030年までの同省エネルギー事業実施計画では、2026年に新たに3件の風力発電案件および既存案件の一部を運転開始し、合計約300MWの発電容量を追加する目標を掲げる。さらに、発電総量574MWの風力発電プロジェクト8件の着工も支援する予定で、風力発電を中心に再生可能エネルギー開発を加速させる。

カントー市でも風力発電所が起工

南部のカントー市でも2026年5月、220キロボルト(kV)変電所を含むフークオン1Aおよび1B風力発電所複合プロジェクトと、第4風力発電所プロジェクトの起工式が開催された(「トイチェー」5月19日)。フークオン風力発電所複合プロジェクトは、発電総量200MW、投資総額は約9兆1,390億ドンで、2027年10月からの商業運転開始を目指す。一方、第4風力発電所プロジェクトは、56基の風車を設置し発電総量350MW、投資総額は14兆5,000億ドン。

ベトナム南部では、風力発電を中心とした再生可能エネルギー案件が進んでおり、今後も関連インフラや電源開発への投資機会の拡大が見込まれる。

(注)2025年7月に旧カマウ省と旧バクリュウ省が合併し、新たなカマウ省が発足した。

(小林真龍)

(ベトナム)

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