インド保険規制開発局、外資出資比率100%解禁以降に損保2社を認可

(インド)

ムンバイ発

2026年07月02日

インド保険規制開発局(IRDAI)のアジャイ・セス長官は6月30日、同国における保険分野の外資出資比率を2025年12月に74%から100%まで引き上げて以降(2025年12月17日記事参照)、損害保険分野で新たに2件の事業免許を付与したと明らかにした(「フィナンシャル・エクスプレス」紙2026年6月30日)。同長官によれば、出資規制の緩和を受けて、外国資本の参入に対する関心が高まっており、特に損害保険市場への投資意欲が顕著だという。現時点で事業免許を取得した損害保険会社2社の詳細は明らかになっていない。

背景には保険市場の高い成長性があり、過去10年間で生命保険市場の規模は経済成長と同程度の約2.5倍に拡大し、損害保険市場は約3.5倍とさらに高い伸びを示している。これを契機に外資保険会社が参入先として損害保険を重視しているとみられる。一方、生命保険分野も拡大余地があり、外資による100%出資を目指す動きや新規申請も出てきているという。

制度改革の一環として、保険商品の比較・購入・管理を一体化するデジタルプラットフォーム「ビマ・スガム(Bima Sugam)」の整備も進んでいる。同プラットフォームは2026年9月末までの稼働が見込まれており、自動車、医療、定期保険の3分野の商品から優先的に提供が始まる予定。利用者は複数の保険会社の商品を横断的に比較・購入でき、流通の効率化や透明性向上が期待される。

さらにIRDAIは、販売チャンネルや商品設計の見直しを含む流通改革に関する協議文書を7月末までに公表する方針で、銀行窓販(バンカシュアランス)での販売慣行や抱き合わせ販売の是正などが議論される見通しだ。こうした一連の規制緩和と制度改革により、インドの保険市場は外資導入と競争促進を軸に一層の成長が見込まれる。

(野本直希)

(インド)

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