モンテビデオでチリ・ウルグアイ首脳会談、組織犯罪対策で連携強化へ

(チリ、ウルグアイ)

サンティアゴ発

2026年07月06日

チリのホセ・アントニオ・カスト大統領は7月1~2日にかけて、パラグアイへの公式訪問(2026年7月3日記事参照)に続き、ウルグアイを公式訪問した。

カスト大統領は1日、首都モンテビデオの大統領公邸でジャマンドゥ・オルシ大統領と会談した。両首脳は共同記者発表で、治安、経済、地域統合など幅広い分野での協議結果を説明した。オルシ大統領は、チリとウルグアイには政治的立場の異なる政権下でも維持されてきた長年の友好関係の伝統があると述べ、両国関係の重要性を強調した。

今回の会談では治安協力が重要な議題の1つとなった。共同記者発表でカスト大統領は、「組織犯罪を前にして中立という選択肢はない」と述べ、国際的な組織犯罪への対応に当たり、各国が共通ルールの下で連携を強化する必要性を強調した。これに対しオルシ大統領は、チリが主導する「サンティアゴ地域コミットメント」(注)を含む治安分野での提案を評価した上で、今後数カ月以内に治安やインフラ分野で新たな合意に至る可能性に言及した。

経済分野では、両首脳は貿易・投資の拡大に加え、サービス輸出分野での協力強化について協議した。共同宣言では、両国経済の補完性を生かし、貿易の多角化や相互投資の拡大、新市場の開拓を進める方針を確認した。また、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)へのウルグアイの加入が実現すれば、両国の経済関係強化やアジア太平洋市場との連結性向上につながるとの認識を共有した。

両国はこのほか、外交官養成に関する協定と、電子署名証明書の相互承認に係る協定の2文書を締結した。

首脳会談に続き、カスト大統領は2日、ウルグアイ・マーケティング経営者協会(ADM)主催の朝食講演会に出席した。カスト大統領は、両国間の投資関係のさらなる拡大に期待を示し、ウルグアイ企業に対しチリへの投資を呼びかけた。また、安全な国境管理や移民管理、国際的な組織犯罪対策に向けた地域協力の必要性をあらためて訴えるとともに、自由貿易の推進やウルグアイのCPTPP加入への支持を表明した。

(注)組織犯罪、麻薬取引、人身売買、武器密輸、マネーロンダリングなどの越境犯罪に対し、各国が協力して対処する枠組みで、アルゼンチン、ペルー、ボリビア、エクアドル、パラグアイが既に参加している。

(高橋英行)

(チリ、ウルグアイ)

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