欧州司法裁判所、グーグルの上訴を棄却、競争法違反に約41億2,500万ユーロの制裁金を維持

(EU、米国)

調査部欧州課

2026年07月08日

欧州司法裁判所は7月2日、米国グーグルおよびその親会社アルファベットが提起した上訴を棄却し、アンドロイド・オペレーティングシステム(OS)を巡る競争法違反に関して、約41億2,500万ユーロの制裁金を維持する判決を下した(プレスリリースPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))。これにより、欧州委員会が認定したグーグルの反競争的行為に対する制裁措置が最終的に確定した。

欧州委は2018年、グーグルが課した次の3つの制限が支配的地位を維持・強化し、市場競争を不当に制限したとして、EU競争法違反に該当すると認定した。

  1. モバイル端末メーカーがグーグルのアプリストア「Play Store」の利用ライセンスの供与条件として、検索アプリ「Google Search」およびブラウザ「Chrome」を事前搭載することを義務付ける。
  2. モバイル端末メーカーは、Google SearchおよびPlay Storeを搭載するためのライセンス取得の条件として、グーグルが承認していないアンドロイド派生OSを搭載した端末の販売を制限した。
  3. モバイル端末メーカーおよび通信事業者に対し、グーグルの広告収入の一部を分配する代わりに、一定の端末において競合する検索アプリを搭載しないよう求めた。

グーグルは、今回のアンドロイドOSを巡る競争法違反以外にも、自社の価格比較サービスにおける「グーグル・ショッピング」において、2024年に欧州司法裁判所より約24億2,400万ユーロの制裁金を最終的に科す判決を受けている。

これらの判決は、デジタル市場において支配的事業者が自社サービスを優先的に扱う行為に対し、厳格な競争政策を適用するEUの姿勢を改めて示すもの。EUは、その後施行されたデジタル市場法(DMA)においても(2022年7月19日記事参照)、大規模なプラットフォーム・サービスを提供するゲートキーパー事業者による自社サービスの優遇行為を規制対象としており、EU域内市場でのIT大手による支配的な地位の乱用を防止し、EUの中小企業がこうしたIT大手と公平に競争できる環境を確保することを進めている(注)。

(注)2025年4月、欧州委はアップルおよびメタのDMAにおける違反認定を発表。それぞれ5億ユーロ、2億ユーロの制裁金を科している。

(坂本裕司)

(EU、米国)

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