中国、職業資格制度の新設で介護サービスの専門技術人材育成を強化

(中国)

大連発

2026年07月09日

中国民政部および人力資源社会保障部は6月26日、「養老服務師職業資格制度暫行規定」(以下、規定)を発表し、「養老服務師」の職業資格制度を新設した。人口高齢化への対応に向けた国家戦略の実施と、介護サービス分野の専門技術人材の育成強化を目的とする。

規定では、「養老服務師」を在宅、コミュニティー、施設などの高齢者サービス現場で活動する専門技術者と位置付け、国の職業資格制度に組み入れた。資格は初級、中級、高級の3段階とし、初級と中級は全国統一試験を実施、高級については別途定めるとした。受験資格は学歴や実務経験などに応じて設定され、中級は一定の学歴に加え、高齢者サービス分野での実務経験を要件とする。

職業能力基準については、初級は高齢者の身体状況や介護ニーズなどの評価補助、介護計画の作成支援、介護を必要とする高齢者向けケアやリハビリテーション、心理支援などを担う。中級は、高齢者の総合評価やケア計画の策定・実施、サービス品質管理に加え、介護従事者への研修・指導やサービス資源の調整・紹介などを担当する。

中国では既に介護ケアを担う「養老護理員(介護員)」や、高齢者の身体機能や認知機能などを評価する「老年人能力評估師(高齢者能力評価師)」といった専門職が存在するが、これらが主として現場での介護実務や評価業務を担うのに対し、「養老服務師」はそれらと連携しつつ、高齢者サービス全体を統括する人材として位置付けられる。こうした職務内容から、「養老服務師」は日本の介護支援専門員(ケアマネジャー)に近い機能を持つが、中級以上では介護従事者への教育・指導やサービス品質管理も職責に含まれるなど、より広範なマネジメント機能を有する職種である。中国では、2028年末を目標に長期介護保険制度を全国で本格導入する方針が示されている(2026年4月1日記事参照)。「養老服務師」が介護サービス提供体制の中で果たす役割が注目される。

(呉冬梅)

(中国)

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