カザフスタン大統領が訪中、AI分野で組織間の協力文書が締結

(カザフスタン、中国)

タシケント発

2026年07月31日

カザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ大統領は、7月15日から17日にかけて上海を訪問し、7月17日に上海で開催された「2026世界人工知能(AI)大会」で演説した。両国組織間でAI分野における協力文書が締結された。

トカエフ大統領は演説の中で、製造業、鉱業、エネルギー、農業、医療、水資源管理などの分野におけるAI技術の安全かつ大規模な導入を加速させる必要性を訴えた。同大会で発足した世界AI協力機構(2026年7月23日記事参照)において、カザフスタンは創設メンバーの一国となった。トカエフ大統領は、同機構設立における中国の主導的役割を高く評価した。

トカエフ大統領に同行したジャスラン・マディエフ副首相兼AI・デジタル発展相は、上海訪問中に中国企業の代表者との間で次の協力覚書を締結した。

  • スマート農業開発を行う黒竜江恵達科技と、カザフスタン国内における農業用ドローンおよび自動操縦システムの組み立て・現地生産に関する協力覚書。
  • 電気自動車大手のBYDと、カザフ語に対応したAIアシスタントを車両に導入することに関する覚書。

カザフスタンにとって新たな産業分野である、AIを統合したヒューマノイドロボティクス分野における協力が進展した。具体的には、中国のロボット企業であるアギボットは、カザフスタンのカズボット・テクノロジーズと首都アスタナにロボティクス・AIセンターを設立する合意書を締結した。同プロジェクトの投資額は2億ドルに達する見込み。中国のロボット製造企業の優必選科技は、アルマトイ市政府などと同社にとって初となる海外ロボット工場を建設する計画に合意した。

AIインフラ開発に関する合意も締結された。カザフスタンの通信事業者カザフテレコムは、中国の亨通グループと、カザフスタン北東部エキバストゥズでのデータセンター・バレー開発に関する基本協力原則合意書を締結した。このプロジェクトは、総容量1ギガワットを有する中央アジア最大のデータセンター・クラスターとなる見込みだ。

16日の中国の習近平国家主席との両国首脳会談では、習国家主席がトカエフ大統領に対し、カザフスタンのデジタル化を支援するため、中国がデジタル技術およびAI技術を共有する用意があると表明した。カザフスタンは、AIを将来の経済成長を支える基幹産業として位置付けている(2026年5月12日記事参照)。

(ウラジミル・スタノフォフ)

(カザフスタン、中国)

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