シリア政府と日本企業の交流会を開催、復興需要で協力可能性探る
(日本、シリア)
企画部企画課
2026年07月09日
ジェトロと国際協力機構(JICA)は7月6日、東京都内で「シリア政府関係者とのビジネス交流会」を開催した。日本企業から42人が参加し、シリア政府関係者との意見交換やネットワーキングを行った。シリア側からは、住宅・都市開発やインフラ復興における協力機会を紹介した。
冒頭、ジェトロの鈴木崇文理事は、2026年1月に開催した「シリア・パレスチナ・イラク経済復興発展フォーラム」(2026年1月21日記事参照)に言及しつつ、シリアの復興に向けた日本企業との新たな協力関係やビジネス機会への期待を示した。
在日シリア大使館のアブドゥル・ワハブ・アル・モハメド・アガ臨時代理大使は、シリアは現在、法治国家の構築と経済再建を進める段階にあると説明した。日本の戦後復興の経験を高く評価した上で、道路や橋、発電所、水道網、病院、学校などのインフラ再建が国家的優先課題だとし、日本企業に対し復興のパートナーとしての参画を呼びかけた。
シリア外務省国際協力局二国間協力課のムハンマド・アンマール・アル・アゼメ課長は、「住宅・都市開発国家戦略(2026~2035年)」を説明した。同戦略では、2035年までに200万戸規模の住宅供給を目標に掲げる。また、官民連携(PPP)を含む多様な資金調達手法を活用し、インフラ整備や社会住宅の供給を進める方針を示した。
ダマスカス県のムアマル・アルダカ副知事は、シリア国内で被害を受けた住宅約200万戸のうち半数が南部地域に集中していると説明した。また、具体的な協力案件として、ダマスカス地下鉄計画、固形廃棄物管理事業、国立職業訓練センター設立、インフラの再建などを紹介し、日本企業による技術協力や投資への期待を表明した。
JICAの田中耕太郎中東・欧州部長は、世界銀行の推計としてシリアの復旧・復興需要が約2,160億ドルに上ると説明した。また、治安上の制約を踏まえ、日本国内や第三国での研修、オンライン協力、国際機関との連携などを通じて支援を進める考えを示した。
アル・モハメド・アガ臨時代理大使(左から2人目)、アルダカ副知事(左から4人目)(ジェトロ撮影)
会場の様子(ジェトロ撮影)
(福山豊和)
(日本、シリア)
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